北陸徘徊人

福井・石川・富山を中心にゆるーい旅を満喫中

京福バス 92系統・丸岡永平寺線

13時05分、私は永平寺揚げの工場の前にいた。

とにかく腹が減っていた。

しかし店内飲食はやっていないらしい。

 

私は土砂降りの雨の中、

近くにあるえちぜん鉄道の轟駅を目指した。

時刻表を確認すると12分発がある。

何か食堂でもあれば入ればいいし、

なければ福井まで電車で帰るつもりだった。

 

もう性根尽き果てていた。

 

すぐに踏切があり、

轟駅が見える。

そのまま線路を歩けばすぐに駅なのだが、

いかんせん道路がない、見当たらない。

 

こんな何もないところで30分に1本の電車を待つなんて、

絶対に避けたかった。

何もかもずぶ濡れで、

惨め以外の何物でもなかった。

 

駅まではぐるっと大回りすることになった。

踏切の警報音が聞こえ始めた。

私は雨の中をダッシュした。

ホームに駆け上がるとちょうど電車が入ってきた。

 

電車が出発するなり雨はやみ、

青空も見え始めた。

せっかくだから永平寺でも行ってみるか、

ぼんやりそう考え、

アテンダントさんから永平寺口までのきっぷを買った。

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永平寺口駅なら何か食堂くらいはあるだろう、

そんな淡い期待を持っていた。

時刻表を確認すると、

永平寺口から永平寺へのバスは

電車に接続する13時25分発があり、

次は14時12分、ちょうど昼食をとるのにいい。

 

ところがここで私は余計なものを見つけてしまった。

それが82系統・丸岡永平寺線だ。

一日わずか7往復、全便休日運休。

永平寺口駅の出発時刻は13時22分。

私はしばし考える。

これまたレアな路線であるような気がする。

 

永平寺口駅につくと空はすっかり晴れていた。

駅前に小型バスが止まっている。

乗るなり運転手氏に

「このバスは永平寺は行かないよ」と言われる。

ええ、大丈夫です、

私は最後尾のシートに腰を下ろす。

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貸切状態でバスは出発した。

 

時刻表と路線図を確認する。

永平寺から本丸岡、芦原温泉を経由して東尋坊に至るルートは

永平寺東尋坊線・永平寺線・金津東尋坊線が一体運用されており、

福井を代表する観光地を結んでいる。

 

このルートでの永平寺口〜本丸岡間の所要時間は20分。

しかし82系統は大回りをして38分を要する。

さらにJR丸岡駅に到達するのは82系統しかない。

 

永平寺揚げの工場で食事がとれなかたからこそ、

この希少なバスに乗れたのだ。

私はそう考え、満足しすることにした。

 

JR丸岡駅への到着時刻は14時12分だ。

何か食堂くらいはあるだろう。

私の空腹感はもはや限界に達していた。

バスは田園地帯を淡々と進む。

 

大学病院や中学校、

いとんなところに立ち寄った。

しかしバス停には誰も居ない。

 

やがて丸岡の市街地へ。

結局誰一人乗らないまま、

バスはJR丸岡駅に着いた。

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駅前は閑散としていた。

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