北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

越廼ふるさと資料館と枕について

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彼女と眠っていると、

いつしか枕を奪われることが多くなった。

 

ノロケ話を書くつもりはない。

 

最初はじゃれていると思っていた。

しかし、

僕ではなく枕を求めていることに気づいた。

 

実は僕の枕は特注品だ。

一人暮らしの時から愛用している。

 

そんな訳で彼女の誕生日プレゼントは枕にした。

二人でふとん屋さんに行き、

実際に布団に横になって、首のカーブを測って、

細かい調整をして、

そんな感じで2時間近くかかった。

 

彼女はご満悦である。

でも僕の枕が倍以上の値段がすることは伏せておいた。

 

その日は久しぶりの「休日」かつ「快晴」だった。

 

彼女のリクエストで水仙を見に行くことにした。

福井の天気予報のバックに流れているのだ。

僕は全く興味がないが、

嫌だと言おうものなら機嫌が悪くなるので行くことにした。

 

 

 

越前水仙の里公園というところを目指す。

 

ところが、

どうもテレビでみたのとイメージが違う。

日本海に向けた急斜面に咲き誇る水仙を想像していたが、

こはちゃんとした園地になっている。

そもそも時期が遅すぎたようだ。

 

空は青いが彼女の顔は曇っていた。

 

僕たちは隣にあった「水仙ドーム」へ入った。

入場料は300円で一年中水仙が見れるようだ。

彼女はご満悦であるが、

僕は香りというかニオイにくらくらした。

 

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(バックは写真〈笑〉ここで写真を撮ったら棺桶の中みたいだと言ったらマジで殴られた)

 

さて、この「水仙ドーム」の入場券で近くにある

「越廼ふるさと資料館」も入場できるとのことで

向かってみた。

 

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玄関先に「暖房故障中、暖かい格好でお入りください」と

恐ろしい貼り紙がある。

 

正直言って僕も彼女もたいして期待はしていなかった。

あくまで水仙ドームのついで、だ。

 

ところが、だ。

 

中には漁村の家屋が再現されていた。

記念撮影用の「きもの」まで用意されており、

実際中に入ることまで出来る。

よくぞここまで再現したと思える出来だ。

 

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ついつい2人できもの来てはしゃいでしまう。

 

資料室に行くと、

この地がかつては福井市ではなく「越廼」という

独立した村であったことを知る。

ひとつひとつの集落についても詳しい解説がされている。

 

暖房が壊れているのも忘れ、

ついつい見入ってしまった。

彼女もご満悦で、僕としても一安心だ。

 

 

さて、枕を買って数日が過ぎた。

結論から言えば初日から枕を奪われた。

僕はしばらく考え、カバーの中身を入れ替えることにした。

すると彼女はまっすぐ寝るようになった。

 

一切僕の方に寄ってこない。

 

「ちゃんと測ってもらった枕はよく寝れるねー」

なーんてことを言っている。

そして、彼女にあわせた作った枕で寝ている僕は

毎晩熟睡できず、深夜に寝酒を飲んでいる。

 

そろそろ将来のことも考えねば、

僕は思ったりする。