北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

午前二時の伏見稲荷大社~Fushimi-Inari-Taisha Shrine~

午前2時、

私と相方はJR奈良線稲荷駅前にいた。

目指すは伏見稲荷大社で、

実際に目の前にある。

だが駐車場が分からない。

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スマホで調べてみると「行き過ぎ」であった。

しかしこの道は「一方通行」で戻れない。

仕方ないので大きく迂回する。

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こんな深夜にも関わらず、

ウロウロしている若者も多いし、

タクシーもそこそこ見かける。

何だかんだで京都は大都会だと思う。

 

住宅街をぐるりと一周して、

ようやく駐車場を見つけたら入り口が「右側通行」になっていた。

わずかな区間なのに妙な違和感がある。

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違和感が拭えぬ間に真っ暗な駐車場に車を止めようとしたら、

車止めに乗り上げた。

相方は露骨に不機嫌な顔になっている。

 

 

 

さて、何でそんな時間に京都にいたか。

 

本当は、琵琶湖畔にある「道の駅」で車中泊をする予定でいた。

実際、車を停めて寝ようとしたのだが、

アルコールが一切なかったものでさっぱり寝付けなかった。

 

なら眠くなるまで進もうと思ったら目的地に着いてしまった、

ただそれだけだ。

その為、前日は久々の「休肝日」になったと言える。

ありがたい話ではあるがいまいち調子が出ない(笑)

 

幸いなことにここの駐車場は無料であった。

言っちゃ悪いが京都とは思えぬほど「太っ腹」である。

 

夜が明けてから参拝しよう、

とりあえずトイレだと思って外にでたら相方もついてきた。

 

何で入り口が「右側通行」なんだろうと考えながら用を足していると、

そうか、手前の道路が一方通行だからということに気づく。

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駐車場に入るには一方通行の道から「右折」で入る。

出るときも「右折」しかないから、

右側通行にしておかないと車の動線が交わってしまうのだ。

そんなささいなことに気づくと嬉しくなってしまい、

すっかり目が覚めてしまう。

 

ちょっと見てみるつもりで本殿に近づくと、

相方もついてきた。

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こんな時間だから誰もいない、

という訳でもなく、

何人かいる。

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「きゃっきゃっ」と声を挙げ、

山中に入っていく大学生らしきグループもいる。

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別にについていくつもりはなかったが、

ついちょっと奥へ進む。

「やめようよ」相方が言う。

「夜があけてからにしよ」

 

それもその通りだった。

別に夜があけてから参拝すればいい。

だが、妙に惹かれるものがあった。

この時間にしか見れない世界もある筈だ。

 

「ちょっと見てくるから車で寝てれば」

私が言うと相方は拗ねた表情になりながらもついてきた。

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今回、伏見稲荷大社を訪れたのは相方のリクエストである。

それなりに何度か京都を訪れているにも関わらず、

私は一度も行ったことがなかった。

さらに「千本鳥居」なんていうのを知ったのも、

相方から話を聞いてからだ。

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写真を一枚見ただけで、

実は何も下調べもしていなかったし、

私はせいぜい境内の何処かに

ずらーっと鳥居が並ぶ一画があるのだ、

程度にしか考えていなかった。

 

だから、何の躊躇もなく足を踏み入れてしまった。

そして思わず声が出た。

 

「何やこれ」

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進めども進めども、

鳥居、鳥居、鳥居、鳥居、鳥居、鳥居、、、、、、、。

で、上り坂である。

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正確に言えば「登山道」を鳥居が覆っているという感じか。

よりによって私はサンダルだ。

ただ、中途半端に足を踏み入れてしまったが故、

ここで引き返して朝また登るのもなー、

なんて考えてしまい、ついつい先に進んでしまった、

というのが正直なところだ。

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途中ですれ違ったカップルなど、

普通にトレッキングシューズを履いてミレーのザックを背負っていた。

多分それが本来の姿であろうと思う。

軽率に足を踏み入れるべきではなかった。

だが戻るに戻れない。

額に汗が浮かんでくる。

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兵庫出身の私が京都を地元なんていうのはおこがましいが、

本当に私は地元のことを何も知らないンだな、

そんなことをつくづく思う。

 

関西人のくせして地元の関西の「良さ」を何ひとつ知らない。

まわりにいっぱいいいところはあるのに、

他のところばかり見ていた。

 

お恥ずかしながら、

私が「姫路城」に行ったのも、

30代後半になってからだ。

 

大阪城なんて去年はじめて行った(笑)

 

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今まで住んでいたのが富山だったから、

なかなか関西には行けなかったというのもあるが、

福井にいると関西は本当に近い。

本当に身近な異国だ(笑)

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ひとまわりしたらすっかり身体が火照っていた。

時計を見ればまだ4時前。

目はすっかり冴えている。

相方は助手席につくなり寝息をたてている。

 

さて、どうするか。

 

私はしばし地図を眺め、

京都の亀岡を目指すことにした。