北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

世界遺産・白川郷を歩く

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白川郷に着くと雨はやんだ。

空は暗いが視界は良好。

そして「ホワイトロード」はガラガラだったが、

こちらにはたまげる位にお客さんがいた。

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地方の観光地はアジア系の方で賑わっている印象があるが、

白川郷では白人の方も多い。

何だか東京や京都みたいだ。

いったいどのようなルートをたどってきているのだろう。

 

さらにアジア系のお客さんにしても、

言葉を聞くかぎり中国語・タイ語だけではない。

果たして何カ国の方が今現在この場にいるのだろうか。

 

男2人は集落を歩く。

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白川郷世界遺産に登録されたのが1995年だから

今年で20年になる。

 

僕が富山で運転免許をとったのは1993年。

ほどなくして車も買ったから、

五箇山白川郷

たびたびドライブがてら訪れていた。

 

共に静かな農村だったし、

道中に魅力的なそば屋や温泉もあった。

(今もあります)

 

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何より国道を走っていればあの「合掌造り」の建物が、

いたって普通に存在し、

そこで普通に人々が生活しているのだ。

他所者の僕にとってはなかなかインパクトがあったし、

県外の友人を連れて行っても喜んでもらえた。

 

五箇山だと富山県だが白川郷だと岐阜県なので

ちょっと遠出した気分にもなる。

 

それが世界遺産に登録されて、

一気に「わやわや」になった。

駐車場も集落の中にあったもので、

週末など大渋滞どころの騒ぎではない。

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(↑以前の駐車場)

それでも救いは「行きづらかった」ことか。

富山や金沢からは以前から容易にアクセスできたが、

太平洋側からみれば白川郷など

まさに「秘境」であったと思われる。

 

飛騨地方の中心都市である高山からも

大きく迂回しなければ辿りつけないから

とてもじゃないが「ついでに」寄る場所ではなかった。

時間をかけて「はるばる行く」世界遺産だったはずだ。

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それが平成20年に東海北陸道が全線開通した。

それまで「秘境」と言われていた「白川郷」が

お手軽に行ける観光スポットになった。

 

それが良かったのか、

悪かったのかは他所者には分からない。

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ただ現実として駐車場の整備は進んだが、

ますます人であふれかえるようになったし、

土産物屋のおばちゃんたちも

「寄ってき!寄ってき!」とやかましくなった記憶がある。

 

そのあたりが近年の白川郷に対して

あまりいい印象がなかった一因であったりした。

 

ところが今回訪れてみて、

集落の様子は一変していた。

これだけ外国人客が多いともっと騒々しくてもよさそうだが、

いたって静かだ。

 

気づいたのは声掛けのおばちゃんたちが

すっかりいなくなったことか。

先日の東尋坊でも思ったが、

僕は「声掛け」のおばちゃんが苦手ということだろう(笑)

 

世界遺産登録から20年、

住民の方は喜びの反面「負」の部分も多く感じてきたと察する。

だいたい自分たちの生活そのものが「観光」の

目的とされてしまうのだ。

 

勝手に家の扉を開けられたり、

敷地に侵入されたり、

そんな話もよく聞いた。

 

そんな負の部分もまじえつつ

住民の方は観光客とのつきあいかたというか、

「間」のおき方を心得たのかもしれない。

来るもの拒まず出しゃばらず。

今回感じたのはそんなことだった。

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以前に比べるとはるかに居心地のいい空間になっている、

と、つくづく感心。

いたって日本的な山里で聞く

異国の言葉も何だか楽しくなってくる。

 

店員さんたちも様々な言葉に悪戦苦闘しつつ

楽しんでいる様子が伺えた。

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せっかくなので合掌造りのひとつ、

明善寺郷土館を見学。

入館料は300円。

暖炉の火の香りが立ち込めている。

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「イテッ」なんて声がして振り向けば、

相棒が頭を梁にぶつけたようである。

 

「何やってんねん」と笑えば、

「ええなあ、小さいおっさんは全然かがまずに歩けて」

なんて言う。

 

うるさいわ、ほっとけ(笑)

 

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