白川郷を後にして、
僕は国道360号線の天生峠を超える予定でいた。
ところが災害で通行止めであるらしい。
うーむ、弱ったぞ。
今宵の宿は富山県境に近い
何てことはなく、同じ国道360号線の
天生峠の先なのだ。
遠回りになるが仕方ない。
ここは東海北陸道を南下して
清見に向かうことにした。
ほどなくして長さ10710メートルの飛騨トンネルに入る。
ただ片道一車線の対面通行なので神経を使う。
トンネルを抜けると雨が降っていた。
飛騨清見で東海北陸道を流出。
ここからV字型に北上、
卯の花街道を古川へ向かう。
参考までにでもないですが、
立山を目指すなら
清見〜(卯の花街道)〜古川〜杉崎〜(県道75号線)〜神岡〜(国道41号線)〜富山
のルートが(あくまで個人的に)オススメです。
時間は多少かかりますが、
距離ははるかに短くなりますし、
一部を除き「ほぼ」快走路。
景色もいいし
何より高速代の節約にもなる(笑)
よろしければ検討してみてください。
回り道をしたついででもないが
途中で風呂でも入って行くかなんて話になった。
調べてもらえば古川には「桃源郷温泉」なる温泉が
存在するらしい。
言われてみれば41号線沿いで看板を見かけたことがある。
ナビに入力すれば
卯の花街道を左にそれ、
いきなり細道に誘導された。
「・・・・」
走ることしばし、
果樹園が広がる高台に飛騨古川桃源郷温泉「ぬく森の湯すぱーふる」はあった。
入浴料は600円だったがJAF割引が効いて500円。
意外とJAF割引が効く温泉って多いのだなと最近思う(笑)
浴室は木が多用され明るい雰囲気。
湯もさらっとした泉質でなかなか心地よい。
相棒は「熱い!」と早々に露天へ逃亡していたが。
さっぱりした気分で今宵の宿を目指す。
途中にあった「かかし」が何だかおかしい。
おかしすぎて「危険」です(笑)
飛騨古川以北の国道360号線周辺は
並行するJR高山線ともども
2004年の台風23号で甚大な被害を受けた地域だ。
参考記事
http://www5e.biglobe.ne.jp/~thlt/takayama/takayamarain041211.htm
高山線は復旧に3年の歳月を要した。
その路線をワイドビューひだが駆け抜けていく。
パッと見た感じ、
そこそこお客さんは乗っていたようで、
そんなささやかなことが妙に嬉しくなる。
途中、種蔵という地名に聞き覚えがあったので立ち寄ってみた。
「喧騒」という言葉が無縁な山里の光景が広がっていた。
さて、今宵の宿は民宿「ほら」という。
変わった名前だなと思っていたら
主人の苗字であるらしい。
飛騨まんが王国が近い。
「満室ですのでお風呂はお早めにどうぞ」
女将さんに言われ、
入ったばっかしだしなーと思っていたら
立派な岩風呂だったので僕だけ入った。
ビールの自販機もあり、良心的価格だ。
プシュっとやれば
あー、シアワセ。
テレビをつければあたりまえのように
名古屋の局が放送されており、
チャンネルも選び放題である。
「・・・」
おまちかねの夕食はひと品多いプランを奮発。
よくぞこの山里でこれだけの料理が出せるものだと感心する。
生ビールをグビリ。
ちなみに今回の相棒は酒を飲まない。
酒飲みの友人など全員酒飲みかと思われそうだが、
案外そうでもない。
そんなもので今回の相棒など
飲み会をやってもいつも運転手である。
日々申し訳ないとは思っている。
そんな日頃の感謝もあって
こんな旅先くらいは僕も夜までアルコールをガマンしている(笑)
しかしまあひと品ひと品丁寧な料理である。
ビールがいくらでも飲めそうだ。
隣の席は常連らしき釣り人のグループであったが、
ガンガン飲んでいる。
それに釣られるように生ビールをお代わりしたら
「ほんま小さいのによー飲むなあ」
と、相棒は呆れたように笑った。
広告