飛騨市宮川町の民宿「ほら」で朝を迎えた。
空を見上げれば快晴とは言わないが、
上々の天気でテンション上がる。
ひとっ風呂浴びてから相棒をお越し、
朝食を頂く。
普段僕の朝飯など茶碗半分のゴハンだが、
このおかずだけで飯三杯食べれてしまう。
うう、苦しい。
さて今回の旅のメインイベント、
レールマウンテンバイク・ガッタンゴーを目指す。
同じ飛騨市の宮川地区から神岡への移動だが、
どう考えても富山市経由が一番早いようだ。
そんな訳でいったん北上して富山市猪谷へ。
ここから41号線を南下した。
所要時間は約40分といったところか。
神岡の町を流れる高原川は多くの釣人で賑わっていた。
かつての神岡鉄道の終着駅、
奥飛騨温泉口駅に到着したのは8時15分。
廃止されたのが2006年12月1日、
その直前に乗りに来たから9年ぶりだ。
以前は駅前に機関車があったと
記憶しているが見当たらない。
wikiによると解体された、とある。
駐車場から線路を眺める。
いつ気動車が走ってきても何らおかしくない光景だ。
しかしホームに目をやれば
ずらりとならぶレールマウンテンバイク。
マウンテンバイクだけでなく、
乗車料金はこの車両によって違いがある。
ホーム上ではスタッフさんたちがミーティングや
体操を行っていた。
その後も点検や整備を行っており忙しそうだ。
8時30分、誓約書を書いて受付開始。
待合室を覗けば、
鉄道雑誌のバックナンバーがズラリと並んでいた。
鉄道好きな方なら恐らく3日は過ごせると思います(笑)
8時55分、スタッフの方による説明がある。
「前の方と付かず離れず走ってください」
「途中で絶対停車しないでください」
「手は離してても大丈夫です」
(これ一番納得・笑)
そんな注意事項が伝えられる。
参加者全員が真剣な表情で聞いている。
早速乗車開始。
乗車順はホワイトボードに記されている。
僕たちは5番目の車両。
スタッフさんがサドルの高さをチェックしてくれる。
車両をじっくり見れば、
バッテリー搭載の電動アシスト自転車となっており、
ドリンクホルダーもあれば
工具入れや非常用ペンライトも装備されている。
前輪は持ち上がった状態で、
後輪が線路上にある。
そんなものでブレーキは左側、後輪しかない。
そして変速機もついている。
そうこうしているうちに順番がやってきた。
出発進行!!
急なスロープを下り線路上へ。
この瞬間だけでおっさんも子供に戻れる(笑)
すぐ先で一旦停止して写真撮影がある。
ああ、何ていい気分なんだろ。
ほどなくして右手に高原川が見えてくる。
行きは全体的に下り坂となっており、
漕いでいても苦にならない。
駅が現れる。
目線の高さにホームがある。
2階建て車両の1階席からホームを見ているような
感覚だ。
意外と前との距離を保つのが難しい。
気づけばすぐ後ろの方が迫っていたりする。
トンネルもある。
明らかに空気がひんやりしている。
鉄橋があり、駅がある。
神岡の街が広がる。
鉱山が栄えていた頃は
美空ひばり以外の有名人はみんな来た、
そんな話も聞いたことがある(笑)
片道2.9キロ。
「あーもうちょっと走りたい」と思う、
この距離が大事なんだろう。
何せ同じ距離を帰らねばならないのだ(笑)
折り返し地点には流し台があり、
トマトやきゅうりが冷水の中に浮かんでいる。
「休憩がてらどうぞ」とのこと。
きゅうりをかじる。
うまっ!!
さて、
以前から興味があったのは「折り返し方法」だ。
僕は最初(仮に)1号車から10号車の順に出て行って、
終点で1台1台向きを変え、
10号車から1号車の順に戻るのだろうと思っていた。
ところが違った。
折り返し地点にはスタッフが2人おり、
車両が到着する度に線路から脇のホームへ移動させるのだ。
2台の自転車の間には非常時の番号が書かれた
バーがあるのだが、
これを持ち上げることによって
いとも簡単にホームへ移動させている。
そして全員の到着を待ってから再び
1号車から順番に線路へ並べているのだ。
(正確に言えば最後にバイクに引かれた客車がやってきて、
帰りはそのバイクが先頭になっていた)
いとも簡単なんて書いたが大変な作業だ。
全ての車両の向きをかえて準備完了。
帰りは若干の登りだが、電動アシストのおかげで
たいして苦にならない。
僕も電動アシスト自転車買おうかな(笑)
最後のスロープもいとも簡単に登り切った。
いやはや満喫。
この時点で9時55分。
とても1時間とは思えぬ濃密な時間だった。
駅舎内では
次の10時出発の皆さんが説明を受けている。
この間に別のスタッフさんたちは車両の向きを変えたり、
客車を連結したりと大忙し。
受付のスタッフは神岡のお店や観光案内を行っている。
これがまたみんないい表情で仕事をしている。
スタッフの皆さんのおかげで
満喫させてもらえました。
感謝多謝。
そうそう、
結局男2人で乗ってるのは僕らだけでした。
ちょっと目立つかもしれませんが
気にしないことです(笑)
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