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北陸徘徊人

福井・石川・富山を中心にゆるーい旅を満喫中

台湾国鉄宜蘭線・猴硐駅 〜猫村と廃墟とトロッコ〜

台湾

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以前、台湾のローカル線である「平渓線」を訪ねた時、

山中にも関わらず随分とお客さんが乗り降りする駅があり、

かといって手にしていたガイドブックには何もふれられておらず、

いったい何があるのやらと思ってはいたが、

最近になってようやく判明した。

 

「猴硐」なるその村は「猫村」として知られているらしい。

猫好きな相方に話してみれば、

当然のことながら「行きたい!」となった。

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朝の散歩がてら宿から台北駅までぶらぶら歩く。

何処かで朝食の店でもあれば入ろうと思ったが見当たらず、

結局台北駅のセブン-イレブンで弁当を買った。

台湾のセブン-イレブンで売ってる弁当はかなりレベルが高いと思っている。

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台北駅を7時35分に出発する蘇澳行きの普通列車に乗り込む。

トレッキングにでも出掛けるような格好をした方が多く、

車内は混雑していた。

 

電車は南港駅の先まで台北中心部の地下を走り、

地上に出るなり街と緑が混沌と入り混じる光景が広がった。

車内は何とも賑やかで、楽しげな雰囲気に満ちあふれている。

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僕らの前に座っていたおばさん2人組は、

バッグの中からずーっとパンのようなものを少しずつちぎっては食べ、

しゃべり、ちぎっては食べ、しゃべっている。

そのうち今度は林檎を取り出し、

丸かじりし始めた。

 

50分ほどかけて九份への最寄り駅である瑞芳へ。

一斉に乗客が降りて車内は空いた。

にわかにローカル色の濃い景色となり、

ほどなく猴硐に到着。

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不思議な形状の跨線橋を渡る。

ここにも既に猫がいる。

相方は「カワイイ!」と一匹一匹に絡んでいくもので、

さっぱり前へ進めない(笑)

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猫がわんさかいるという点では、

武生の御誕生寺の方が上回っているような気がしたが、

猴硐も右を見ても左を見ても上を見ても猫がいた。

もともとこの地は石炭の発掘で栄えたらしく、

ネズミよけのために飼っていた猫の子孫が増えたとのこと。

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だべーっと昼寝やひなたぼっこをしている猫たちを見ていると、

自分たちも「だべーっ」としたくなる。

猴硐の村には何とも平和でゆったりとした時間が流れていた。

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↓ 御誕生寺の関連記事です

かつて猴硐が石炭の発掘で栄えた名残は、

駅前に存在した。

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朽ちた建物はかつて石炭の積み込みを行っていたものだろうか。

基隆河にかかる橋はリニューアル工事の最中で、

かつてこの橋上をトロッコが行き来していた様子が伺えた。

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橋を渡って対岸へ。

何とも怪しいトロッコ列車が止まっており、

その線路は坑道へと伸びていた。 

切符売り場らしき建物もあるが、

営業をしている様子はない。

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集落の中を歩いてみる。

この日はなにかイベントでもあったのか、

やたらと自転車で行き来する人が多い。

いったい何処から自転車で来ているのか、

はたして彼らは何処へ向かっているのか。

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適当な場所でUターンすると、

トロッコ列車のきっぷ売り場は開いていた。

中にいたのはくわえタバコのオッサンで、

不機嫌そうな顔をしており何だか妙に怖い(笑)

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看板に150元という文字が見えたので

2人分、300元支払ったのだが、

何故か100元返ってきた。

きっぷがわりなのか、ラミネート加工されたカードを渡される。

 

くわえタバコのおっさんは手にしたハンディの無線機に向けて

何かわめきはじめた。

そしてトロッコ乗り場を指差したような気がしたので、

指示に従う。

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乗り場には10代後半に見えるショーネンのような若者がいて、

一生懸命にポイントを切り替えていた。

乗り番はトロッコが2編成止まっている。

若者にカードを渡し、何を言っているのかはさっぱり分からぬが

言われるがままにトロッコに乗り込む。

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若者も先頭の機関車に乗り込んだ。

どうも彼は運転士であるようだ。

ほどなくトロッコが動き始める。

すぐに道路を横断、くわえタバコのオッサンが若者からカードを回収。

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炭鉱内へ入っていく。

それにしても遅いトロッコだ(笑)

間違いなく歩いた方が早いだろうし、

ヘタすれば三輪車より遅いかもしれない。

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炭鉱内は水がしたたり落ちているが逃げ場はない。

ほどなく線路はY字型に分岐しており、

トロッコは左方向へ進んだ。

ヘルメットを被った「お面」が闇の中に現れ何とも不気味だ。

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すると運転席から手が伸びて、

暗かった坑道内に灯りがついた。

どうやら電気を付け忘れていたようだ。

 

外に出た所でトロッコが停車。

若者が運転席から降りてきたので付いていく。

彼は僕達が中国語をさっぱり理解できていないと分かっている様子であったが、

一切妥協することなく徹底した中国語で鉱石を手にし、

にこりともせず淡々と説明を始めた。

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手漕ぎのトロッコもあり、

「乗っていいよ」的な雰囲気があったもので乗ってみた。

ところが全然うまく前に進まない。

僕と相方の息があわないだけの話なのか。。。。

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若者が手にした無線機からは

くわえタバコのオッサンと思われるわめき声が聴こえる。

次のお客さんが来てるンだ、早く帰ってこい!

とも聞こえた(推測)が、

若者も何か強い口調で言い返している。

 

申し訳ないのでトロッコに戻ろうとしたら、

「建物も見ておいで」的に指差すもので、

階段を上がってみる。

何とも不気味な人形が放置されていた。

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再びトロッコに乗って元の駅へ戻る。

トロッコが「超」ゆっくりなもので随分長い時間乗っているような気もするが、

実際は坑道の隣にある建物の裏手へ行って

帰っただけの話だ。

 

坑道を出たところに立っていたくわえタバコのオッサンは

相変わらず不機嫌そうな顔をしていた。

「謝謝」と言ってトロッコを降りようとしたら、

それまで一切感情を出さずに無表情で淡々と仕事をしていた若者が、

ようやくにこりと笑った気がした。

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