北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

900円の幸福〜花みずき温泉若竹荘と越中居酒屋ふくいのランチ〜

夜勤明けに若狭を出た。

福井に帰る道中で風呂でも入って、 飯でも食おうと思う。

とりあえず昼飯は武生で食べようとだけ決めていた。

 

今回は車での移動だ。

電車だと行きづらい場所にその店はある。

さて、風呂は何処にするべか。

8号線をたどって武生までの温泉となると、

武生の湯楽里くらいしか思いつかなかった。

 

うーむ、こないだ行ったしな。

 

敦賀から365号線を経由して今庄の365温泉に行くか、

そう考えて料金を調べようとサイトを開けば

この日は火曜日で定休日のようだ。

「・・・」

 

その先にある花はす温泉も先日行ったばっかりだし。

うーむ。

 

結局何も決めずに若狭を出た。

雨がしんしんと降っていた。

 

敦賀まで出て、

まだ「河野シーサイド温泉ゆうばえ」には入ったことねえな、

「ゆうばえ」で朝風呂なんてのもオツではないか。

そんなことを考えてしおかぜラインを走ることにした。

で、ゆうばえに着いたのが10時頃であった。

 

すると玄関前に準備中の看板が置いてある。

営業は11時から、らしい。

「・・・」

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この先、越前海岸にはいくつも日帰り入浴施設が点在している。

露天風呂日本海、漁火、

久々に漁火でも行くかと思ったら

雨は土砂降りになってきた。

雨の中露天風呂ってのもなー

 

とりあえず武生で昼飯だけは確定事項だったもので、

道中に未入浴の温泉でもないかとスマホで調べたら、

花みずき温泉・若竹荘なる施設が現れた。

越前町、旧宮崎村、

以前チャリンコで訪ねた陶芸村の近所のようだ。

 

よし、そこにするべ。

スマホの地図で確認すれば、

それこそ露天風呂漁火がある厨温泉から ショートカットできる道があるようだ。

で、県道に突入したら泣けてくるほどの狭路だった。

「・・・」

 

何度か道に迷いつつ、

ようやく花みずき温泉・若竹荘に到着。

最近出掛けるときはナビがついてる相方の車ばかり使ってたもので、

ナビなしに目的地に到達するのはこんなに難しいものなのか、

それとも自分の方向感覚が年々鈍ってきているのか、

この時点ではかなりぐったりしていた。

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若竹荘の入り口には郵便局のマークがあった。

玄関の扉を開けると、

目の前に確かに郵便局の窓口のようなカウンターがあり、

中でオジサンが何かしてるように見えた。

 

お風呂はこちら、みたいな看板があったので、

勝手に中に入っていこうとしたら

オジサンが出てきて「受付はこちらです」なんて言う。

 

まさか郵便局の窓口で入浴料金を払うなんて思わなかった(笑)

 

入浴料金は400円。

脱衣場に入ると爺ちゃんが2人。

「やっぱここの湯はサイコーだ」 なんて言っている。

何がサイコーなんだろ、と浴室へ。

10人も入ればいっぱいになりそうな浴槽に、

爺ちゃんがひとり浸かっている。

 

カラダを洗っている間に爺ちゃんは出て行った。

貸し切りになった浴槽につかる。

 

ムムム、何やこれ。

 

湯が「とろっ」としているのだ。

他に表現が思いつかない。

 

ふひゃー、こりゃたまらん。

 

不慣れな夜勤あけのカラダに染み入る湯だ。

湯温も熱すぎずぬるすぎず、

窓の外には素朴な里山の光景が広がっている。

こんないい湯が福井にあったなんて、、、、

あー、極楽や、極楽や♪

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いい湯を満喫してから武生市内、

いや越前市中心部へと向かう。

途中に見かけた標識には未だ「武生市」の文字も残ってて、

やっぱり「越前市」より「武生市」の方がしっくりくるよなー、

と思いつつ市街地へ。

 

昼飯を食べる他にもう一箇所訪れたい場所があった。

その為に越前市役所に立ち寄って、

地図を見せてもらってからその地に向かった。

場所は武生インター近くの田園地帯。

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ここが北陸新幹線・南越駅(仮称)の建設予定地だ。

北陸本線武生駅からは直線距離で約2キロとか、

まあそんなものだろう。

しかし高岡と新高岡のようにまっすぐ結ぶ道路はない。

間に「山」があるのだ。 その名は村国山、標高239メートル。

 

そんなもので北陸道の武生インターから市街地に向かうとなると、

この村国山に行く手を阻まれ、

8号線バイパスを北上するか南下するかして

村国山をまわりこむようにして市街地に達する形になる。

 

そんな武生インターに隣接して南越駅は設置される。

僕は市役所の方に訊いてみた。

「南越駅ができる時、この山にトンネルを掘る計画とかあるンですか?」

「あるにはありますが」

若干歯切れの悪そうに市役所の方は言った。

「インターから8号線の道も県道ですし、県がやるならやるでしょうが」

 DSC06339.jpg

南越駅建設予定地で改めて思う。

何でこの場所なんだろう。

もう少し北にあれば、 村国山をまわりこむとはいえ、

右左折せずに市街地に到達できる。

 

さらにここは他の鉄道線との接続がない「独立駅」だ。

来るには車なりバスなりを利用するしかない。

で、大阪・名古屋方面に向かうには敦賀で乗り換えが必須となる。

東京方面だって、果たして東京まで直接結ぶ列車が設定されるのか、

やはり多いに疑問がある。

 

おまけに隣の福井駅は緩急接続がとれる構造ではない。

 

新幹線ができれば佐久平のようになるのだ、

なーんて話も聞く。

果たしてそうなんだろうか。 佐久平は東京が近いけど、

武生は大阪や名古屋の方がはるかに近い。

 

しかしそちら方面は敦賀での乗り換えが必要となる。

南越駅ができれば、 今立や池田の方は便利になる?だろう。

なら今現在武生駅を利用している方は?

福井鉄道からJRの特急に乗り継ぐ方もいるだろう。

すると武生でバスに乗り換え?

それなら最初から車で南越駅に向かっちゃうだろうな。

 

東京との直結や所要時間の短縮にばかり目を奪われて、

駅までの所要時間が大幅に増えるのもどうなんだろ。

住民の方は本当に南越駅の設置を望んでいるンだろうか、

そんな素朴な疑問にも行き着いた。

 

ま、僕は通りすがりの他所者だ。

余計なことは考えないほうがいいのだろう(笑)

 

さ、腹も減ったし飯だ。

8号線バイパスの横市交差点からほんの少し入った場所に、

目指すお店はある。

その名は越前居酒屋ふくい。

 

店内は酒の瓶がずらりと並ぶまさに居酒屋で、

愛想のいい若奥さん?が迎えてくれた。

席につくなり烏龍茶がデカンタで出てきた。

これだけでかなり感動モノ。

 

白板に書かれたメニューから日替わりランチを注文した。

ほどなくして出てきたのがこちら。

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メインは鉄板に載ったアツアツの豚ロースステーキ。

「ゴハンとお味噌汁はおかわり自由ですから遠慮無くおっしゃってくださいね」

と若奥さん。

サラダ用のドレッシングも4種類出てくる。

 

肉をタレにひたして白ご飯の上に乗せてぱくり。

うめー!!

味噌汁すする。

めっちゃ出汁きいてウマイ!!!

 

何より驚くのが、

この日替わりランチが500円(税込み)ということだ。

まして若奥さんの接客が実に感じが良い。

僕は完全にファンになりました(笑)

 

そんなものでこの日はいい温泉に入って、

美味しい食事を頂いて、

合計900円でシアワセな気分になれたことになる。

 

帰宅してからようやく冷蔵庫のビールをプシュリ。

夜に相方が帰宅するまで爆睡してしまった。

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