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北陸徘徊人

福井・石川・富山を中心にゆるーい旅を満喫中

福北ゆたか線煩悩列車・南蔵院の涅槃像 〜JR秋の乗り放題パスの旅・その3〜

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防府を7時34分に出た電車は定刻の9時02分に下関駅に着いた。

接続する小倉行きは9時05分発であるが、

残念ながら同一ホームの乗り換えではない。

ホームに降りた乗客たちは一斉に地下道に吸い込まれ、

隣のホームにいた電車に乗り込んでいった。

 

海峡をまたぐ流動って多いんだなー、とつくづく思う。

 

小倉行きの列車はJR九州国鉄型車両で、

白地に青い帯が何とも懐かしい。

扉には「床に座らないでください」とのステッカーが貼ってある。

この後乗り継いだ列車にも貼ってあったし、

アナウンスでも徹底的に言っていた。

 

9時08分には関門トンネルに入り、

9時11分には九州上陸、9時12分には門司駅着へ。

ああ、九州に帰ってきたと思う。

 

ややこしいが僕の生まれは兵庫県で、

母親の生まれは高知県なのだが、

父親の生まれは鹿児島県だ。

 

僕は今までに出会った大多数の方に

「小さいのによお酒飲むなー」

と云われてきたが

「オヤジが鹿児島でおかんが高知ですねん」

と答えれば

「そら酒飲みにもなるわ」と納得されることが多かった。

 

当然のことながら鹿児島にも高知にも

酒飲みの親戚衆がわんさとおり、

実に居心地がよろしい(笑)

そんなもので九州にしろ四国にしろ、

「帰ってきたぜ!」てな気持ちになる。

実際は門司にしろ坂出にしろその先が遠いのだが。

 

当初の計画ではお昼頃に九州にやってきて、

北九州をうろついて夜のフェリーに乗船するつもりでいた。

ところが宿泊した「防府」が予想外に山口県でも西にあったため、

午前中に九州に上陸できたことになる。

さて、どうするべか。

 

せっかく九州に来たのだから、

福岡市まで足を伸ばして屋台で一杯ひっかけるのもいいが、

残念ながら屋台が開くのは夕方以降だ。

フェリー連絡バスは小倉駅を18時40分に出るもので、

それが必然的にタイムリミットとなる。

その小倉駅に着いたのは9時19分。

ホームにラーメン屋があるのがさすが福岡県と言うべきか。

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残り時間は9時間21分。

うーむ、18時40分てのが何とも中途半端だ(涙)


 

相方は「スペースワールドに行きたい」などと言い出したが、

それは何とかなだめて、

「何かご利益がありそうなとこに行こう」と、

スマホで検索。

 

すると「住職が宝くじで一億三千万円当てた南蔵院の涅槃像の大きさに感動して胎内参拝をしてスクラッチを削った結果」というブログ記事を見つけた。

y-ta.net

こんな話、大好き(笑)

 

最寄り駅は福北ゆたか線の「城戸南蔵院前」駅で、

この時間なら鹿児島本線経由でも直方経由でも同じ時間に到達できる。

昼飯の時間を考慮すると直方経由で行って、

博多で昼飯くらいがちょうど良さげだ。

そんなもので博多を9時23分に出る鳥栖行きの普通電車に乗り込む。

 

黒崎では僅か1分の乗り継ぎで福北ゆたか線の直方行きへ。

「キレイな電車やねー」と相方が目を丸くしている。

日曜の午前中、空席だらけの電車は黒崎駅を出発した。

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さて、福北ゆたか線というのは

東京でいう「京浜東北線」みたいなもんで、

運転系統の愛称だ。

僕のような「たまに来る」おっさんにはいまいちピンとこなくて、

筑豊本線」や「篠栗線」の方がしっくり来る(笑)

 

そして「筑豊本線」といえば、

ワインレッドの50系客車のイメージが未だ抜けず、

小洒落た電車と車窓がどうにもこうにも一致しない。

 

天気もよろしくポカポカ陽気。

相方はウトウト、

で、弱ったことに僕はまたニコチンを欲したのだった。

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実はこの日の朝もだったのだが、

ホテルから防府駅までの間にコンビニは見当たらず、

駅の売店もコンビニへの改装中で

結局タバコは買わないままだった。

 

幸いにもその後ニコチンへの欲求は収まったのだが、

再度発生である。

うーむ。

 

僕はカバンからペットボトルを取り出した。

中身は昨夜ホテルで飲みきれなかった焼酎だ(笑)

恐らく周りの誰もが水を飲んでいると思うであろう。

クイッと飲めばますますニコチンを欲してくる。

 

ああ、タバコが吸いたい。。。

 

直方行きの普通電車は淡々と西へ進む。

 

驚いたのはワンマン運転にも関わらず、

無人駅でもすべての扉が開放されていることか。

 

先日、小浜線の2両目に乗ってたら、

どこぞの駅で家族連れが「ドアが開かない」と騒ぎ始めた。

放送では延々と「一両目の前ドアからお降りください」と告げているにも関わらず、だ。

 

「ここは開かないです」と僕は言った。

すると電車は動き出した。

家族連れはパニックに陥っていた。
 

福北ゆたか線の電車に乗っていると、

電車の扉は全部開くのが正しい光景であるような気がする。

 

電車は直方駅に着いた。

ホームの反対側には快速博多行きが停車していたが、

出発まではまだ時間がある。

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「ちょいと売店でも見てくるわ」

僕は階段を駆け上がった。

直方駅といえばかつては威風堂々とした木造駅舎、

みたいな印象があったが、

いつしか愛想もへったくれもないような橋上駅舎にかわっていた。

 

おまけに売店が見当たらない。

駅前にコンビニらしきものもない。

「・・・」

 

福北ゆたか線・博多行きの快速電車は10時25分に直方駅を出発した。

しばらくは静かな車内であったが、

新飯塚からはまとまった乗車があり、

立ち客も現れる。

 

不思議なもので車内が賑わってくると、

ニコチンへの欲求は治まったりする。

桂川からは篠栗線に入る。

 

原田へ向かう筑豊本線の線路が左に分かれていく。

本来ならあちらが「本線」であるのに本数も少なく、

非電化で残されたままで何だか気の毒だ。

国鉄時代は寝台特急「あかつき」の佐世保編成が走っていたこともあった。

 

快速電車は九郎原駅を通過すると長いトンネルに突入。

トンネルを抜けた先が城戸南蔵院前駅だった。

この駅名にさっぱり聞き覚えがなかったのだが、

平成15年に城戸駅が改称したらしい。

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僕は正直に言ってこの南蔵院という寺が、

北陸でいう「ハニベ巌窟院」や「勝山大仏」など、

いわゆる「B級スポット」を好むような方々が

ひっそりと訪れるような場所であると思っていた。

 

ところが駅前は売店も多く賑やかで、

駐車場には観光バスも何台か止まっている。

自家用車の駐車場ではおばちゃんたちが客引きをしていた。

案内所の女性に南蔵院までの道のりを尋ねると、

わざわざ外まで出てきて丁寧に教えてくれた。

 

駅から橋を渡り、

ゆるい坂道を登り、

国道201号線を横断すれば南蔵院の入り口にたどり着く。

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外国人観光客の姿も多く、

何とも賑やかしい。

篠栗線沿いにまさかこんな人気観光スポットがあったとは(笑)

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トンネルを抜けると涅槃像とご対面。

全長41メートル、その大きさにただただあんぐりする。

それにしても何とも穏やかなお顔であろうか。

青空のもと、昼寝をしているといった表現がぴったり来る。

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500円支払えば胎内参拝もできる。

受付時に木札を渡され、願い事を書くよう言われる。

「宝くじが当たりますように」なんて書くわけにも行かず、

「心願成就」と記し、裏面に名前を書く。

 

この木札は途中で奉納する場所がある。

 

胎内の撮影は禁止、

途中でお守りのセールストークあり(笑)

この「お守り」にはスクラッチが同封されていて、

それが「当たった」というのが先に紹介したブログのお話。

 

僕も当然お守りを購入。

ちなみに他の方のブログ記事を読むと、

こちらの住職さんは宝くじの高額当選を繰り返しているとのこと。

その御利益に授かるために来たのだ。

お守り代の1000円は決して高くない(笑)

 

胎内見学を終えたところで、

羽子のようなものを3つ渡された。

所定の位置から並べられたおわんを目掛けて投げる。

全部外れた。

 

続けて相方が投げる。

1投目、2投目と大きく外した3投目、

これがストンとお椀の中に。

「やったー!」と相方が歓声をあげる。

 

「大当たりです!」係の方から大黒天の御神札を頂く。

 

「さあ、宝くじを買いに博多に行こう」

僕は言った。

「行こう、行こう」

と相方もノリノリだ。

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城戸南蔵院前駅に戻り、

相方がトイレに言っている間に、

僕はお守りについていたスクラッチくじを削った。

 

くじは外れていた。

僕たちは駅前で売っていた「あげてん」をつまみながら、

博多行きの電車を待った。

 

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