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北陸徘徊人

福井・石川・富山を中心にゆるーい旅を満喫中

龍野の町並みと故郷の味 〜赤穂・お好み焼き「奈奈」〜

兵庫 昼飯

朝、目覚めて枕元のスマホを確認したら7時をまわってて、

「あ、、やばい!飯作らな!」

と、飛び起きてまわりをみたら見慣れぬ光景で、

ああ、ここは実家であったかとホッとする。

 

まったり午前中を過ごしていると、

幼なじみの連れがやってきた。

この連れと昼飯食べて風呂行って、夜飲みに行く、

帰省時のパターンなどこの二十年以上、

ほぼ変わらない。

 

ただ、残念なことに我が地元である「赤穂」は、

あんまりお風呂事情がよろしくない。

一時期岩盤浴も併設した立派なスーパー銭湯ができたが、

数年で撤退してしまった。

 

さらに市内に唯一残っていた銭湯は、

先日火災で廃業したらしい。

 

温泉もあるので日帰り入浴をやってる宿もあったりするが、

カラスの行水程度の人間には「いい」お値段がしたりする。

そんなもので「風呂でも行くか」となれば

ほぼ市外になる。

 

「何処の風呂行くよ」なんて言いながら、

我が母校の前を通ったら

餃子の王将」が廃業していた。

 

僕の記憶が確かなら数年前にできたばかりの筈で、

連れも「結構流行ってたんやけどなー」と

不思議そうな顔をしている。

 

なければないで無性に食べたくなるのが不思議なもので、

「王将でも行くか」と結局太子まで行った。

僕は「餃子の王将」のファンであるが、

何故か我が相方は付き合ってくれないので随分久しぶりである。

 

ただ、太子店の「おすすめセット」やらは凄まじいボリュームで、

すぐに風呂に向かうのはためらうほど満腹になった。

風呂は龍野の「あかねの湯」に行くつもりであったが、

「その前に散歩でもするか」と僕は言った。

 

龍野には「古い町並み」があるという話は聞いたことがあり、

それは姫新線の「本竜野駅」近辺であろうと勝手に思いこんで

本竜野駅近くに車を停めて、

はて何処だと歩き始めてようやく「古い町並み」が

揖保川を渡った先にあることを知った。

 

「わしゃサンダルやぞ」と連れが笑う。

「運動不足の解消や」と連れの腹の肉をつまんでやってから、

揖保川にかかる長い橋を渡った。

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揖保川沿いを北上する道は、

山崎で姫路と鳥取を結ぶ国道29号線に合流する。

県境に近い戸倉にはスキー場があるもので、

冬には幾度となく通っている道。

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だが、その途中でちょっと横にそれただけで、

古い町並みが広がっているなんて

今まで考えたこともなかった。

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我が連れが

「けーなとこあったんやなー(赤穂弁)」で言う。

 

僕はこの連れと地元に帰るたびに

うどんを食べに香川に行ったり、

お好み焼きを食べに広島に行ったりしているが、

実は地元周辺のことなどなにひとつ知らぬのだ、

ということに改めて気づく。

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1時間ほど龍野の街をぶらついたら腹も落ち着いた。

一服がてらダイエーに立ち寄る。

ダイエーは北陸からは撤退しているもので

「まだあったのか」と驚いたが、

連れ曰く関東や関西にはまだまだ普通にあるようだ。

 

店内に入ると、

クリスマスソングの合唱が聞こえてきた。

地元の高校生がサンタクロースに扮してライブをやっている。

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これが普通の「クリスマスソング」の合唱なら

間違いなく通りすぎていたであろうが、

ついつい足を止めてしまったのは

彼らが歌っていたのが桑田佳祐マライア・キャリーの曲だったからか。

 

彼らの歌声を聞きながら、もう年末なんやなーと改めて思う。

四十過ぎて切に思うようになった。

最近は一日が24時間だと「足りない」とすら感じる。

これを年を重ねたというのか、

単に生き急いでいるだけなのかは分からぬ。

 

よくよく考えたら年代的には

目の前で歌っている高校生と同じ世代の子供が

自分にいてもおかしくないわけで、

色んな意味で恐ろしくなってきたりもした。

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あかねの湯は日中の中途半端な時間にも関わらず、

そこそこ賑わっていた。

 

ここには足つぼを刺激する浴槽があり、

いつもなら普通に歩けたはずなのだが、

今回は激痛が走って悲鳴をあげそうになり、

思わずひっくり返りそうになってしまった。

やはり僕の内蔵はすでにボロボロなのかもしれない。

 

広い露天風呂を満喫したら

もはや脳裏にはビールのことしか浮かばない。

ただ今回は助手席の身分なので、

地元に帰るまで我慢、我慢と思っていたら、

風呂あがりに連れが缶ビールを奢ってくれた(笑)

 

この男、僕なんかよりよっぽど酒飲みなのに、

何だか申し訳ないと思いつつプシュリとやる。

しかしながら僕がうまそうにビールを飲んでいる様子は

彼にとっては耐え難いことであったようである。

 

「よっしゃ、飲みに行くぞ」と我が連れが立ち上がった。

帰省するたびに肝臓が悲鳴をあげるのは実感できたりするが、

ま、たまにはいいだろう。

僕らは「地元」の赤穂へと帰った。

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追記、でもないですが、

この前日に行った赤穂のお好み焼き屋について。

 

赤穂で有名なのは「赤穂浪士」であったり「塩」であったりしますが、

近年だと坂越の牡蠣や塩ラーメンを食べに足を運んでくださる方を

多くお見受けするようになりました。

それもいいのですが、

個人的に赤穂といえば「お好み焼き」を推したい。

 

僕が小学生の頃には名字がそのまま屋号になってるような

お好み焼き屋さんがそこいら中に存在してまして、

僕が通っていた小学校の校区内にも4、5軒はありました。

 

残念ながらかなり閉店しちゃったのですが、

それでも赤穂にはまだたくさんのお好み焼き屋さんが存在します。

 

そして、昼から酒を飲みやすい雰囲気がある(笑)

 

今回は尾崎にある「奈奈」へ。

以前は駅前のビルの1階にある細長く暗い店だったが、

尾崎の住宅街に移転してからは随分と立派な独立店舗になった。

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で、移転したばかりの頃は何もかも新しかったもので、

うーむ「奈奈」でお好み焼きを食べてる気がしねーなー、

などと考えていたが、

いつしかすっかり「キタナシュラン」状態になっていた。

これぞ「奈奈」だとつい嬉しくなる。

 

衛生面を気にするお嬢さんとは行かぬ方がいい。

全面喫煙可なので嫌煙家もやめた方がいい。

近所のオヤジが昼間っから飲んでいるので

それに嫌悪感を示すかたもやめた方がいい。

お好み焼き屋にかぎらず、赤穂で長いこと続いている店は

何処も似たようなものだが(笑)

 

とりあえず奈奈で鉄板の前に座ったら「野菜焼き」と生ビールを注文。

野菜焼きとは言っても肉やら海鮮も入った豪華版で、

刻んだ紅生姜がいいアクセントになっている。

 

これをツマミに生ビールをぐびりとやれば、

「ああ、これぞ故郷の味だぜ」とニヤリとなる。

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「奈奈」で嬉しいのが居酒屋メニューもあることで、

「砂肝炒め」や「ホルモン揚げ」をツマミながら、

「塩焼きそば」を食し、

シメに「何を焼いてもらうかなー」とメニューをめくれば

結局いつもと変わらぬ「モダン焼き」と「ネギコロ」で

熱燗をぐびり。

 

モダン焼きから垂れたソースが鉄板上で「じゅわーっ」と音をたて、

ネギコロにかけたショーユも鉄板上で「しゅわしゅわしゅわ」となり、

こおばしい香りが鼻孔から脳みそへと突き刺さる。

 

熱燗で口の中を清め、

アツアツをコテで「ふひふひ」いいつつ頬張れば、

何十年と変わらぬ故郷の味が口いっぱいに広がり、

「あー、これだよこれ。赤穂に帰ってきたのだ」と

シアワセな気持ちで満たされる。

 

飯を食べてる時の自分の顔など見たことないが、

酒場放浪記の吉田類さんよりシアワセな顔になってる自信はある。

 

ちなみに連れと行っても「お好み焼き」を食べている最中に

会話などない。

「あつっ」と「うめーなー」「もういっぱい飲むか」

くらいのものだ。

これも二十年以上、何もかわらない。

かわらないのはありがたく、かつ嬉しい。

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ふう、満腹だ。もう動けん。

若い頃ならさらに「たこ焼き」も食べていたが、

残念ながらもう若くはない。

それくらいの自覚はある。

 

値段の感覚など人それぞれだからあえて幾らとは書かぬが

飲んで食べても赤穂のお好み焼き屋さんは基本的に安い。

何処も安いとは言わぬが、

勘定してもらっても「え、こんなもんなんけ」といつも思う。

 

それでまたシアワセな気分になれる。

浮いたカネでもう一件行こうという気にもなる。

その時点ですでに金銭感覚を失っており

気づけばお姉さんのいる店にいたりする。

閉店までいればお姉さんが家まで送ってくれる。

いつもながら弱った話である。

 

そんなもので赤穂にお越しの際は是非お好み焼きを(笑)

18きっぷで乗り継ぎするだけなんてもったいない。

小さな街で駅前は寂れてますが、

お好み焼きにかぎらず、うまいものの宝庫です。

 

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さらに追記。

 

今年一年、飲んだくれのブログにお付き合い頂きありがとうございました。

福井も何だかんだで寒くなってきましたので、

あとは年末までコタツから一歩も出ずに大人しく過ごします。

コタツで昼間から熱い焼酎の湯割りを飲むのもまたシアワセなものです。

 

来年も身体が続く限り、

基本的に北陸、たまには周辺各地で

昼酒と風呂を楽しみつつ街を徘徊できればと思っておりますので、

またお付き合い頂ければ幸いです。

 

それではどうぞよいお年をお迎えください。

 

徘徊人

 

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