北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

福井駅周辺徘徊

相方が仕事で神戸に行くもんで

朝方福井駅まで車で送っていったら

東口に恐竜がいた。

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福井駅周辺は新幹線とあわせ

着々と再開発工事が進んでいるもんで、

行くたびに何処かしこ変化しているのだが、

どうやらこの恐竜も西口から引っ越ししてきたようだ。

 

ただ、東口にいた頃は恐竜も3頭いたと思うが、

西口には2頭しかいない。

福井県のサイトを確認してみたら、

あくまで一時的な移設であり、

一番巨大な1頭は倉庫に保管しているとのこと。

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いったん帰宅してやるべきことをやって、

昼飯でも食いがてら久々に福井駅周辺でも見てこようと思い、

再び家を出た。

酒を飲む気満々なもので、

当然歩きである(笑)

 

それにしても、というか、

僕も北陸で暮らし始めて二十年以上たつが、

これだけ雪が降らないという年も珍しいのでないか。

朝、車の窓ガラスが凍っているなんてこともほとんどない。

 

除雪もせずにすむもんでラクといえばラクであるが、

ラクしてりゃ腹の贅肉ばかり増えていく。

ましてこの北陸の地においては

冬場の雪をアテにしてる方々も当然いる。

 

スキー場の雪不足は深刻な問題だろうし、

市街地の除雪を請け負う土建屋さんも痛手であろう。

観光客にしても雪景色を楽しみに北陸を訪れる方もいるかもしれぬ。

兼六園の雪吊りだって雪があるからこそ風情があるのであって、

なければないで何じゃこりゃになってしまう。

 

日本海のカニやブリだって、

雪の中をひーこらいいながら出かけて行って、

「ようやく」食せばうまさも倍増するもんで、

その道中の苦労がなければ「こんなもんか」

ですんでしまうのではないか。

 

そんなもので、

「雪」なんてものは冬の北陸においては

舞台のセットのようなもので、

なければないで何だか寂しくなるような気がするのは僕だけか。

 

そんなことを考えているうちに福井駅に着いた。

西口は新幹線の開通に向けた工事が着々と進んでいて、

いつも愛用していた駐車場が閉鎖されていた。

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www.fukuishimbun.co.jp

 

代替の駐車場も準備したと福井新聞の記事にはあるが、

その台数はあまりにも少ない。

実際、上記の記事にもあるのだが、

この閉鎖された駐車場は週末などいつも大行列となっていた。

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他の方々がどういった形で利用していたのかは知らぬが、

僕らの場合は駅にきっぷを買いにいったり、

相方や友人を迎えにいったりするのに

実に使い勝手のいい駐車場だった。

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さらに福井駅パークアンドライドサービスも

昨年末をもって廃止された。

これは福井に限ったことではないから

仕方ないといえば仕方ない。

 

だが、

金沢や富山だと駅周辺にある大規模な駐車場がいくつか思いつくが、

(金沢だと時計台とかフォーラスとか、富山だと北口とか地鉄ビルとか)

案外というか拍子抜けするくらいに少ないのが福井駅周辺であったりする。

 

これは福井の場合、

繁華街と駅が隣接していて大規模な駐車場を作ることができなかったことに対し、

金沢や富山は繁華街と駅が離れているので

駐車場を作る土地もあったのではないかとヨソモノは察するが

いかがなものだろうか。

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ただ、逆の視点でみれば、

それだけ駅周辺に魅力的な街が広がっているとも言える。

実際、金沢や富山は駅周辺が拍子抜けするほど寂しい。

(スミマセン・笑)

 

福井は駅前に商店街があり、

百貨店があり、

映画館もいくつかある。

オフィス街も駅前だし、

県庁や市役所も目と鼻の先。

その先には夜の街も広がっている。

 

マクドナルドは閉店してたけど。

 

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よく福井の方々は

「福井は田舎で何もない」なんて言うけれど、

実際、駅前に関して言えば

他の地方と比べても案外あったりするのだ。

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けど何せ駐車場が少ないもんで

郊外からは行き辛い。

 

どれだけ税金を投入して駅前の再開発を進めようと、

行く手段がなければ行きようがない。

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そもそも街の構造が違うのに、

金沢はどうだから、

富山はどうだからと同じような考えで街づくりを進めていくのは

あまりにも危険だし、市民の利便性を害しているように感じる。

 

お願いです。

福井のお偉いさん方、

何か気づいてくれなはれ。

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余計なことばかり考えていたら、

福井口駅まで来てしまった。

かつての駅舎はすっかり跡形もなくなり、

痕跡は道路上に残った線路のみ。

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えち鉄が高架化されて、

新幹線が開業すれば

福井駅からこのあたりまで立派な高架橋が3本並ぶことになる。

さぞかし壮観な眺めであろう。

 

ま、富山に新幹線ができる直前に

僕は福井に行った訳で、

恐らく新幹線とは縁のない人間なのかもしれぬ。

 

その頃には福井にいないかもしれないし、

酒の飲み過ぎで明日の朝ポックリいってる可能性の方が高い。

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ぼちぼち腹が減ってきたが、

このあたり、

案外と飲食店が見当たらない。

何かないかとさまよっていたら、

冷たい雨が降り始めた。

「・・・」

 

結局福井駅まで戻ってきてしまう。

何を食うべかとさまよっていたら、

福井では珍しく居酒屋が昼営業をやっていた。

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チェーン店のようであるが、いったいいつの間にできたのか。

60分飲み放題999円なんてチラシもあるし、

ランチメニューも充実してるようだったので入店。

 

ミックスフライ定食と生ビール(飲み放題)を注文し、

「新婚さんいらっしゃい」を見ながらしばし待つ。

久々に歩いたもので瞬時にジョッキが空になる。

若い店員さんが「おかわりされますか」と言ってくれる。

無論、おかわり。

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ほどなくしてミックスフライ定食が届いた。

700円(税抜き)とは思えぬボリュームである。

普段は家でフライなんて面倒でやらないから、

揚げたてサクサクのフライがしみじみうまい。

 

で、何より嬉しかったのが

シャケのアラがたっぷりはいった味噌汁であった。

冷えた身体にとことん優しい。

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その昔、函館の小料理屋で、

「付きだし」として出された味噌汁を思い出した。

「とりあえず、これ飲んでからお酒にしましょ」

笑顔の素敵な女将さんだった。

 

大雪の中、ぶらりと入った店だったもんで、

函館もどのあたりだったかさっぱり記憶にないが、

新幹線が開通したらあの店を探してみるのもよいかもしれぬ。

 

調子こいて熱燗2本飲んで、

勘定すませたらヘロヘロになった。

店を出たら雨はやんでいた。

バスで帰ろうかと思っていたが、まだ15分ほどある。

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我が家まで、千鳥足で歩いても30分ほどだ。

僕はぶらぶらと通りを歩き始めた。

 

するとにわかに空が曇り始めた。

そして、バスが脇を通過していった瞬間、

雨が降り始めた。

静かだけど妙に力強い、

冷たい雨だった。

 

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