北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

えちぜん鉄道 勝山駅 〜トロトロ卵にグリーンピース3粒のヨロコビ〜

家を出た時点で「何処へ行くか」は

全く決めていなかった。

どっかで昼飯食べて、風呂に入れればそれでいい。

ただ、天気予報では一日「もちそう」だったので、

近場でもいいから電車に乗れればそれでいい。

 

たまには金沢の様子でも見てくるか、

うーむ、片山津の温泉も捨てがたい、

小松の塩焼きそばも捨てがたいし、

今庄の町並みも歩いてみたい。

 

さっぱり考えがまとまらないまに福井駅に着いたら、

何だかやけに騒々しい。

どうやら落雷による信号トラブルやらで、

ダイヤがはちゃめちゃになってるようである。

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大雪が過ぎたら今度は落雷かいな、、、、

 

こんな日はJRに近づかないに限ると思って

「えち鉄」に向かった。

最近三国方面の電車ばかり乗ってるし、

たまには勝山方面にでも行こうと考えたのだが、

よりによって出発したばかりである。

「・・・」

 

ならバスで出かけるかと駅前をウロウロしたが、

どうも食指が動かない。

あまり考えても仕方ないので、

素直に30分待って勝山行きの電車に乗ることにした。

 

今日は幸いなことに1000円の週末フリーきっぷが使える。

 

ホームに上がったら1両編成の電車がほどなくやってきた。

そこそこの客がおりたが乗ったのは数名である。

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何だか寂しいなと思っていたら、

出発間際に続々乗り込んできて、

出発時には立ち客も出る盛況ぶりとなった。

 

地方のローカル線が賑わっているのは

やはり嬉しい光景であったりする。

 

隣のボックスシートには家族4人連れ。

電車が動き出すなり駅弁を広げ始めた。

しげしげ見たわけではないが、

カニ弁にソースカツ丼にとなかなか豪勢である。

 

何せ、いい香りが漂ってくるもんで、

朝からロクにたべてなかった自分の腹がキューッとなった。

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相席となった女性二人組は、

荷物の大きさ、会話から察するに

恐らくスキージャムのバイトさんであろう。

 

「なー、この電車、添乗員さん乗ってる!」

「なー、ここコンビニあるンかなー」

「空気薄そうやなー」

と、最初は賑やかであったがだんだん不安げな顔になってきた。

 

ダイジョーブですよ、

勝山は街ですよ、

ジャムは遠いですが、

と言いたくなったがやめておいた(笑)

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電車は勝山駅に着いた。

大半のお客さんは恐竜博物館へ向かうバスを待つようで、

駅前広場から歩き始めたのは僕だけだった。

そして歩き始めたのはいいが、

何処に行くのかまったく決めていない。

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適当にぶらついて、

何かウマイもんでも食えればそれでいい。

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勝山といえばやはり恐竜で、

そもそも何がきっかけであったのだろうかと市のサイトを覗けば

昭和63年(1988)に手取層群の1つ北山町杉山で、1億2千万年前の肉食恐竜の化石等が発券されて依頼、この地域一帯は全国でも貴重な恐竜化石の宝庫としてクローズアップされている。平成12年に福井県立恐竜博物館が開館し、平成18年6月には入館200万人を達成、平成19年には、日本で初めて恐竜の皮膚痕化石が発見され話題となった。

http://www.city.katsuyama.fukui.jp/docs/

 との記述がある。

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確かに恐竜博物館の集客力は抜群で、

昨年の福井新聞にはこんな記事もあった。

www.fukuishimbun.co.jp

昨年の9月20日など、一日の入館者数が過去最高の2万880人を記録した、

ともある。

 

勝山市の平成27年12月末現在の人口が

市のサイトによると24,485人とあるから、

凄まじいお客さんである。

 

ただ、残念極まりないのは市街地にお客さんが流れてこないことか。

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真冬とはいえ週末、

市街中心部に観光客の姿は皆無といってもよかった。

ここでどうしても思いだしてしまうのが鳥取境港市だ。

勝山は「恐竜」だが境港は「妖怪」だ。

 

境港の場合、

「妖怪街灯」

「かっぱの泉 」

鬼太郎 フェリー 」

「 妖怪 トーテム ポール 」

などなど「ここまでやるか」と言うほどに妖怪一色である。

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そして、水木しげるロードの観光客数は今や年間300万人を超えているとのこと。

勝山も恐竜博物館にはお客さんがいるけれど、

他の観光地は閑散としているのが実情で、

(勝山大仏なんて個人的には大好きなんだけど・笑)

もうひと押し欲しいところだなとは思う。

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今回勝山の街を歩いてみて、

感心した点は歩道の除雪が行き届いていることか。

小さな街だからできるのかもしれないが、

福井市ももうちょっと歩道の除雪やってくれないかなー(涙)

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さて、ぼちぼち昼飯にするか。

迷うまでもなく、目の前にあった食堂に入ることにした。

「のむら屋」とある。

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空腹度がピークに達していたもので、

カツ丼とおろしそばのセットを注文。

福井だから「ソースかつ丼」もあるのだが、

この店には「卵」もあるようである。

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個人的に「ソースカツ」が苦手なもんで(笑)

ここは卵を注文。

しばし待って運ばれてきたお膳の蓋をとって、

むむむ!となった。

 

卵で閉じているのではない、

トロトロの卵が丼を覆っている。

そこにカツの姿はない。

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卵の上には3粒のグリーンピース

倉本聰氏のドラマ「ライスカレー」を思い起こさせて泣けてくる。

この料理の考案者は恐らく「ライスカレー」を見た世代かもしれぬ。

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箸を入れればそこに揚げたてアツアツのカツ。

カツと白飯の間には、、、む、

これは刻み海苔か。

 

カツ、海苔、出汁の効いたトロトロ卵の絶妙なるハーモニー♪

セットの「おろしそば」も歯ごたえ、辛味、のどごし申し分なし。

ちゃんと味噌汁がついているのも嬉しい。

 

すっかり満腹になり外へ出ると青空が広がっていた。

恐竜博物館を訪れた方の1割でいいから、

どうぞ勝山の街なかにも足を運んでもらえますように!!

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