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北陸徘徊人

福井・石川・富山を中心にゆるーい旅を満喫中

福井鉄道徘徊 〜武生・森林食堂とFUKURAMと〜

福井鉄道 昼飯

武生しきぶ温泉「湯楽里」を11時25分に出るバスの乗客は

僅か3人だった。

運転手さんが「おお、30人もいる」と笑っている。

楽しい方である。

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「お客さん、何処で降りる?」

「JRの武生駅で降ります」

「わしも」

「私は平和堂

「ほい、みなさん武生駅ね、了解」

 

JRの武生駅前で下車。

ちょうど昼時である。

腹も減ったし何処に行くべか。

 

武生のまちなかは、

決して観光地とは言えないし、

際立って見るべきものと言われてもあまり思いつかないが

(スミマセン)

市内各所に昭和の香りが色濃く残り、

僕みたいな「昭和」好きな人間には

何とも魅力的な街に思える。

hokuhai.hatenadiary.jp

そして武生には昔ながらの食堂が

市内各所に残っているようだ。

「カフェ」なんて聞いただけで

悪寒がしてしまう僕は

「食堂」という響きについ惹かれる。

 

気になる店は多々あったが、

今回は森林食堂さんにお邪魔することにした。

武生駅を背に左手に歩けば10分もかからない。

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それにしても、

入口の扉からして「食堂」てな雰囲気はゼロである。

「営業中」の札がなければどう見ても普通の民家にしかみえない。

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店内もこじんまりしてて、四人がけのテーブルが2つ、

小上がりにやはりテーブルが2つ。

 

メニューは丼ものが500円〜、中華そばが500円など

いずれも安い。

店主らしき女性に他人丼(700円)を注文。

田舎のおばちゃん、そんな感じではなく、

街の奥さん、そんな雰囲気で品がある女性だ。

 

先客は2人、小上がりでビールを飲みながら談笑中。

くつろいでいる、といった表現がぴったり。

 

窓縁には全国の観光地の「提灯」がずらりと並ぶ。

あー、実家に帰ってきた、

というよりは久々に親戚のおばちゃん家に遊びに来た、

そんな不思議な懐かしさがある。

奥から「久しぶりやの」なんて従兄弟が現れそうだ。

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しばし待つと他人丼がやってきた。

蓋をあけるとたっぷりの卵に覆われた肉が姿を見せる。

口に含めば何とも優しく、上品な味。

 

特筆すべきは「お吸い物」だった。

何とも「春」を感じるほろ苦さ。

「ふきのとう」が刻んである。

こういった点に女性がやっているお店の繊細さを感じる。

あー、春なんだなーとしみじみ嬉しくなる。

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先客が席をたち、僕も完食して席をたとうとしたら、

次々にお客さんが入ってきて

ほどなく席は埋まった。

大半は「中華そば」を注文しているようだ。

うむ、次回はビールと中華そばも魅力的。

 

支払いをしていると厨房の奥にもうひとり女性の姿が。

おふくろの味が恋しくなった時、

こんな店が近所にあると嬉しいよな、

そんなお店だった。

ごちそうさまでした。

 

再び越前武生駅に向かう。

実は今回、福井に帰りがてら途中下車をして、

「食べあるき」をしてみようかな、

なんて考えていた。

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西鯖江の「サバエドッグ」もまた食べたいし、

神明駅近くには「サラダ焼き」なる

福井の方に絶大なる人気を誇るB級グルメもある、

そんな話も聞いていた。

 

ところが越前武生駅に着くと

ホームにオレンジの「FUKURAM」の姿が見えた。

うーむ、よりによって「FUKURAM」かよ。

これなら福井まで乗りたい(笑)

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さらに改札口の掲示で気になったのは

この日がドイツ製の車両「レトラム」の運行日であるということだった。

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▷3月19日〜21日はダイヤが変わるそうです。

http://www.fukutetsu.jp/

 

レトラムは福井の駅前周辺をウロウロしているとたびたび見かける車両であるが、

残念ながらまだ一度も乗ったことがない。

 

僕がこれから乗車しようとしている

12時27分発の田原町行きは13時31分に田原町に着く。

しかしFUKURAMは13時30分に田原町を出発する。

 

そんなものでひとつ手前の仁愛女子高校で下車することにして

FUKURAM」に乗り込んだ。

12時27分、越前武生駅を出発。

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以前に「福井鉄道では親子連れの客をよく見かける」

なんて記事を書いたけど、

今回嬉しかったのは客層が随分と若かったことである。

 

地方の鉄道の主たる利用客など

どこも高校生の通学か、

年配の方ばかりで休日は閑散としている印象があるが、

今回はこの後のりついだ列車も含め、

休日にも関わらず私服姿の若い世代を多く見かけた。

 

男女2人であったり、男子のグループであったり、

女子のグループであったり。

みんなスマホを眺めているわけでなく、

楽しげに和気あいあいと過ごしている。

 

途中駅では幼い子どもを連れた若い父親や母親が、

共に電車を眺めて笑顔を浮かべている。

途中の踏切では

自転車に乗った10人くらいの男子中学生(?)の集団が

電車に向けて手を振っている光景も見えた。

 

こんな光景、

以前はどこの鉄道でも見かけたような気がするが、

最近はすっかり減ってしまったように思えるのは僕だけか。

単に僕が年をとっただけなのか。

 

福井鉄道というのは一般的には地味な印象しかないかもしれぬが、

住民との距離が近い、

しっかり地元に根づいた鉄道であると再認識させられる。

乗るたびに嬉しい発見がある不思議な鉄道である。

 

もし家族連れで恐竜博物館など福井を訪れる機会があるなら、

是非街なかにも足を運んで福井鉄道にも乗ってもらいたいものだ。

大人の方々には何だか懐かしく、

お子さんも色んな車両が見れて楽しいであろう、

と福井在住のヨソモノは思う。

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FUKURAMは市役所前に到着した。

ここで進路を変えてヒゲ線に入る。

すると朝方僕がフリーきっぷを買った

車掌が乗り込んできた。

 

本当に一日中この区間を行ったりきたりしていたのだろうか。

彼は車内で一礼すると

「ただいまより乗車券の回収をはじめさせていただきます」

と言って乗車券の回収を始めた。

 

これで福井駅前の電停では

最寄りの扉から乗客は一斉に降りることが出来る訳で、

何とも効率的であるような気がする。

そして駅前でガラガラになった車内を見ていると、

やはりヒゲ線は重要な存在なんだなと思う。

 

福井駅前で再び方角を変えて市役所前へ。

若い車掌はやはりここで降りて

福井駅前経由の越前武生行きに乗り込んだようだ。

福井鉄道は運転士も忙しいが、

車掌である彼も何とも忙しい。

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仁愛女子高校で下車。

近くのコンビニで一息ついていると、

ほどなく田原町方面からレトラムが現れた。

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レトラムのダイヤは何とも不思議で、

この仁愛女子高校で8分ほど停車して13時40分の出発となっている。

さらに行き先は「赤十字前」である。

 

時刻表上では14時01分に赤十字前に到着。

ここが終点であり、

時刻表には「終着駅では車内点検や折り返し準備を行います。皆様お降りください」

との記述がある。

 

ところがこの列車、赤十字前で折り返すのではなく、

次は14時13分発の越前武生行き急行列車となるのだ。

わざわざ一旦「赤十字前」で切る意味とは果たして何なのか。

色々と興味は尽きない。

僕はレトラムに乗り込んだ。

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