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北陸徘徊人

福井・石川・富山を中心にゆるーい旅を満喫中

フェニックス田原町ライン徘徊記 〜福大前西福井駅・越前中華の中華そば〜

えちぜん鉄道 福井鉄道 昼飯

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いつしか福井にも春がやってきた。

 

思い起こせばこの冬は数回しか除雪をしなかった。

非常に楽をさせてもらった訳であるが、

その代償は腹回りに現れる。

相方にはさんざん「太ったね」と嫌味を言われ続けている。

 

週末の朝、

運動不足の解消も兼ねて、

福井駅まで散歩がてら歩き、駅前の様子でも眺めてから

足羽山を桜を眺めつつ縦走するつもりで家を出た。

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ところが福井駅の西口に出ると、

ちょうど緑の「FUKURAM」が入ってきた。

ヒゲ線に入ってくる、数少ない「急行」の越前武生行き。

緑の「FUKURAM」は3月20日に運行を開始したばかりで、

まだ未乗である。

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ヒゲ線は延長されたものの、

オレンジと青の「FUKURAM」は同時に開業した

「フェニックス田原町ライン」の運用に入ってしまったので、

日中に「FUKURAM」を福井駅で見ることはある意味貴重と言えた。

 

そんなもので

急きょ予定変更でつい乗ってしまう(笑)

運転士から550円のフリーきっぷを購入。

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8時14分、緑の「FUKURAM」は福井駅を出発した。

車内にいたのはざっと15人といったところ。

市役所前の越前武生方面の乗り場には7,8人の姿があったが、

乗車したのは2人だけだった。

8時22分に市役所前を出発。

 

乗ってしまえば緑だろうが青だろうがオレンジだろうが、

一緒であり、快適そのものだが、

残念ながら今朝の乗客は少ない。

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乗る方より降りる方の方が多く、

北府を出た時点で車内には自分も含め5人しかいなかった。

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福井鉄道の電車で武生に行くと、

いつも「遠い」と感じてしまうが、

快適な新型車両による急行運転は、

気分的に武生の町を近付けてくれたように思う。

9時01分、定刻に越前武生駅に到着。

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隣の線路には青い「FUKURAM」と770形が縦列で停車していたが、

770形の行き先表示に「急行・鷲塚針原」とあった。

この車両もえちぜん鉄道に乗り入れるのだろうか?

機会があれば乗ってみたい。

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9時14分発の急行・鷲塚針原行きは青の「FUKURAM」だった。

前武生駅は2面3線あるが、

乗車してきた緑の「FUKURAM」の福井よりにはレトラムが停車しており、

さらに隣の線路には元名古屋市交通局の610形の姿もあるなど、

狭い構内に新旧車両が入り混じり、何とも賑やかだ。

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610形の福井寄りにオレンジの「FUKURAM」が入線してきた。

外から見れば3兄弟揃い踏みといったところか。

なかなか見れない光景であるように思ったが、

同時に青の「FUKURAM」は越前針原に向けて出発した。

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来る時は何とも寂しい状況であったが、

鷲塚針原行きの車内は大半の座席が埋まり、

何とも賑やかである。

その中に来るときに見かけた2人連れの姿があった。

 

要するに僕と同胞と言えるだろう。

行きの越前武生駅で降りた「まともな」客は

2人だったとも言える(笑)

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西鯖江、水落、神明とどの駅でも比較的まとまった乗車があり、

車内は「混雑している」そんな表現をしてもい状況になった。

ま、都市部における「混雑」とは違うのであしからず。

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足羽山公園口で10人近く下車、

市役所前で大半が下車したため、

出発は9時54分と3分遅れになった。

 

田原町駅に到着したのは9時59分。

僕はここで下車したが、車内には数人残ったままだ。

同胞なのか一般の方かは知らぬが一安心だ。

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先日の体験からいけば、

続けてここに入ってくるのは

「KI-bo」であると思われた。

 

ホームにいた幼い男の子が、

「お母さん、次ki-bo来るかなー」

と若い母親にたずねている。

若い母親は「次はki-bo来るからね、もうちょっと待っててね」と

息子に言っている。

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ほどなくして、三国港方面から「ki-bo」が現れた。

驚いたのはこの「ki-bo」がかなり混雑していたことである。

家族連れの姿も多かったから、

あえてこの車両を選んだのかもしれないが、

やはり嬉しい光景だった。

 

「ki-bo」が田原町を出発したのは10時06分であったから、

この時点で所定より4分遅れ。

 

市役所前でやはりまとまった下車があり、

出発したのは10時15分と7分遅れとなった。

ヒゲ線には後続の越前武生行き普通が

「早く行きやがれ」と言わんばかりに「ki-bo」の出発を待っていた。

 

足羽山公園口でも「ki-bo」からはまとまった下車があった。

そんなもので遅れはさらに増大し、

足羽山公園口を出発したのは10時20分と10分遅れに。

振り返ると越前武生行き普通列車が追いかけてきている。

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時刻表を確認すると、

現在乗車している「ki-bo」は10時30分に神明駅発となっている。

反対方向の時刻表を確認すると

神明駅を10時30分に出発する鷲塚針原行きがあるもので、

順番からいえばオレンジの「FUKURAM」がやってくる、

そんな推測ができた。

 

僕は浅水駅でこのオレンジの「FUKURAM」を待てば、

今日一日で三色の「FUKURAM」と「ki-bo」に乗れると考えていたのだが、

これだけ遅れたらオレンジの「FUKURAM」の運行はどうなるのだろう。

そんなことを考えつつ、浅水駅到着は10時35分。

ほどなくして反対側からオレンジの「FUKURAM」が現れた。

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このオレンジの「FUKURAM」が浅水駅を出発したのが

10時36分と所定の時刻だった。

ま、当然といえば当然なのであろうが、

「やるな、福鉄」とすっかり嬉しくなった。

 

さらに車内は非常に混雑していた。

混雑していて嬉しい、なんていうのもヘンだけど、

地方の鉄道が混雑しているのはやはり嬉しいものだ。

ベル前も10時41分と定刻に出発。

 

ただ、気の毒だったのは「ki-bo」を追いかけてきた

前武生行き普通電車が複線の末端部である花堂駅にいたことだ。

先に進めぬまま15分ほど停車していたということになる。

 

順調に走ってきたオレンジの「FUKURAM」であったが、

足羽山公園口でやはりまとまった下車があり、

出発が3分ほど遅れた。

みんなお花見にでも行くのかもしれない。

 

運転士が「この電車は福井駅には参りません、福井駅へお越しのお客様は市役所前駅をご利用ください」と告げる。

 

僕の近くにいた中年の婦人が、

「この電車、福井駅に入らないンだって。バスに乗るのに駅まで行かないと」

そんな話をしている。

「駅前大通りってバス停ができたんでそこで乗り換えれば近いですよ」

そう言おうかと思ったが、

すべてのバスが寄るのか自信がなかったのでやめておく。

 

市役所前でもまとまった下車があり、

出発したのが10時57分であったからこの時点で6分遅れ。

果たしてこの先のダイヤはどうなるのだろう。

 

するとオレンジの「FUKURAM」は田原町駅に入る手前、

フェニックス通り上の複線区間で停車した。

時計を見ると11時02分。

本来なら鷲塚針原を10時49分に出発した

青い「FUKURAM」が田原町駅を出発する時間である。

 

フェニックス田原町ラインの車両同士は

所定のダイヤなら田原町のひとつ先、福大前西福井駅で交換する。

しかし、そんなところで待っていてはえちぜん鉄道のダイヤに影響がである。

 

そんなもので青い「FUKURAM」は福大前西福井駅を所定通り出発せざるをえない。

田原町駅は2面3線ある立派な駅になったが、

その構造上行き違いができない。

 

したがって、駅手前の路面上という

何とも中途半端な場所で行き違いをせざるをえないのだ。

「うーむ」てな感じである。

 

「反対列車の行き違いを行います。しばらくお待ち下さい」

何度か無線のやりとりがあって若い運転士は言った。

 

青い「FUKURAM」が田原町駅から出てきたのが11時07分。

オレンジの「FUKURAM」が田原町駅のホームに入ったのは11時09分。

この時点で13分遅れ。

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僕は福大前西福井駅の低床ホームの様子を見たかったので、

このまま乗って行くつもりでいた。

すると交代したえちぜん鉄道の運転士はこんなアナウンスを流した。

「三国港行きが先発します。お急ぎのお客様は高床ホームへお越しください」

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11時18分発の三国港行きを先発させるようだ。

三国港行きは福大前西福井で福井行きと交換するから、

11時21分にえちぜん鉄道の福井行きが現れるまで、

オレンジの「FUKURAM」は動けないことになる。

 

そんなアナウンスが流れたにも関わらず、

僕を含めた5人の乗客の中で

えちぜん鉄道のホームに移動する方はいなかった。

要するにみんな同胞ということか(笑)

時間があったので若い駅員から福大前西福井までのきっぷを買った。

 

田原町駅で10分以上停車して、

オレンジの「FUKURAM」鷲塚針原行きが出発したのは11時22分。

福大前西福井駅に到着したのは21分遅れて11時23分だった。

鷲塚針原での折り返し時間が所定だと40分もあるのも理解できる。

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悔しいなあ、、、、

今回フェニックス田原町ラインに乗ってみての本音。

せめて田原町駅で交換ができたなら。

 

せっかく田原町から先に線路がつながったのに、

それが仇となり駅に入れないもどかしさ。

 

その先へ行くお客さんならまだいいが、

今現在、

大多数のお客さんの目的地は目の前にある田原町駅なのだ。

 

平成23年6月、

福井県事業検討会議で配布された資料に、

次のような一文がある。

「相互乗り入れ事業の収支採算性の見込みについて」

現在ほとんど利用のない通勤需要を中心に、年間10万人以上(280人/日)の利用者増を目標とする。(中略)

この他、現在片方の鉄道を利用し田原町駅で下車後、学校まで徒歩で利用する学生が年間4.5万人おり、相互乗り入れをすることで最寄り駅までいけることになるから便利になる。

相互乗り入れ事業検討会議について | 福井県ホームページ

 

この資料には「田原町駅整備計画図」なるものも添付されており、

福大前西福井寄りに渡り線が描かれている。

そう、計画段階では田原町駅で行き違いできる構造になっていたのだ。

どうしてなくなってしまったのだろう。

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http://www.pref.fukui.jp/doc/sokou/sogo/sogo_d/fil/008.pdf

(一部を拡大)

  

現状のままだと本来の目的である通勤・通学の時間帯に

本数を増やせないだろうし、

客の立場にしてみれば

「使いたい」けど「使えない」のではないかな、そんな気もする。

このあたり、新学期が始まったらまた様子をみてみようと思う。

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不思議なことに電車に乗るとすぐ腹がへる。

今日の昼飯はどうするか、

福大前西福井駅で「FUKURAM」から下車してしばし考える。

 

駅の近くには「ゴリラ屋」という

いわゆる「二郎系」のラーメン屋があって、

この日も開店前から行列ができていた。

 

ああ、ラーメンもいいな。

「ゴリラ屋」さんも一度食してみたいが、

年齢を考えるとあっさり系を求めてしまう。

 

調べてみると、

駅近くに昔ながらの「中華そば」を食わせてくれる店があると知る。

うっしゃ、ここにするべ。

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福大前西福井駅からは踏切を渡り、

徒歩5分とかからない、

そんな場所に「越前中華」さんはあった。

のれんをくぐると、

まっすぐに伸びたカウンターの奥に座敷が見える。

 

どういった関係なのかは分からぬが、

カウンターの外にいた白衣姿のおじいさんと、

カウンター内の私服姿の女将さんが

「いらっしゃい」とにこやかな表情で迎えてくれた。

 

このお二人の表情を見ただけで、

来てよかったと思う。

中華そばを注文。

調理の担当は女将さんのようである。

 

カウンターの先はそのまま厨房となっていて、

一杯の中華そばが仕上げられていく光景を

つぶさに観察することができる。

スープが丼に注がれ、麺がゆであがり、

トッピング。

いやが上にも期待が高まる。

 

ほどなくして、中華そばが供された。

「写真撮っていいですか」

と尋ねると

女将さんが「最近多いねー」と笑う。

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麺は細めなのに縮れている独特なもので

つるつるっとのどごしも良い。

 

麺にまとわりついたスープが

「あー、これだよこれ」

てな安心感があり、

中でも絶品だったのが「チャーシュー」だった。

トロトロ、他に表現が浮かばぬ。

うう、チャーシュー麺にしとけば良かった。。。。

 

正午が近づいてくると、

近所の方らしい男性客が間をおいて入ってくる。

みなさん常連なんだろう、

メニューを見るまでもなく「そば」「チャーシュー」と淡々と注文している。

 

店内には何とも居心地のよい空気が流れていると感じたのは、

客が自分を含めオッサンかつ一人客ばかりだったというのもあるかもしれない。

一人客ばかりだから当然みんな静かである。

 

聴こえてくるのはテレビの音声と、

女将さんとおじいさんの「いらっしゃい」の声のみ。

こんな雰囲気が中華そばの旨味を3倍増しにしている。

 

そんなもので相方を連れてくるのはやめておこう。

この店には「一人客」が似合う(笑)

 

スープを飲み干して勘定をすますと

「お口にあいましたか」と女将さん。

「また来ます」僕は言った。

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このあと、周辺を徘徊しつつ田原町駅の様子を観察していた。

駅前にあるフェニックスプラザでイベントがあったらしく、

電車が到着するたびに田原町駅は賑わいをみせていた。

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そんな中、こんな光景を見かけた。

この時、福井鉄道のホームには緑の「FUKURAM」が停車していた。

各駅停車の越前武生行きである。

 

女性の駅員さんが、年配の女性客に

「足羽山公園口なら次の急行が先に着きますからね」

と時刻表を見せながら説明していた。

 

「そっか、ヒゲ線入ってる間に追い抜きがあるンだ」

ふむふむ、と僕も傍らで何となく聞いていた。

 

すると、年配の女性はにこやかに笑い、こう言ったのだ。

「私、緑のフクラムはまだ乗ってないの。だからこっちで行くわ」

そして緑の「FUKURAM」に乗り込んでいった。

 

彼女にしてみれば、

電車が寄り道をしようが時間がかかろうが関係ない。

乗りたい電車に乗って移動を楽しむのだろう。

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こんな地元の方に支えられて、

福井鉄道の電車は走っているのだ。

そんなことに気づいて、

つい効率ばかりを追及してしまう自分を反省してしまった。

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(掲載した車両、ダイヤは徘徊した当日のものです)

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