「涼しくなった」を通り越して
すっかり「寒くなった」と思える今日この頃。
徘徊がてら飯でも食うべと家を出た。
せっかく天気もいいし、
少し足を伸ばして近隣の街へ出掛けたいところだけど、
午後からやらねばならぬことがあり、
今日は駅前あたりで我慢するか、と思う。
しかしながら駅前で飯を食べるとなると、
どうしても不足してしまうのが「テツ分」で、
それはそれでちょいと寂しいものがある。
そんなもので福井駅東口から駅前(西口)まで電車に乗っていくことにした。
とんでもなく「でかい」建物である、
そんな印象がある。
僕が福井に来た頃は、JRの高架のわきに「ひっそり」と小さな駅舎があったけど、
いまやその面影はない。
電車の出発まで15分ほど時間があったもので、
隣の新福井駅まで高架の脇を歩いた。
JR、新幹線、えちぜん鉄道と高架線が3本並ぶ光景は、
とても一地方都市の光景とは思えない。
そして新福井駅の工事も着々と進んでいた。
この位置から眺めてみると、
現在の仮駅へ通じる階段は、そのまま本駅開業後も使えるということかな?
高架線上に踏切があるなんていう光景も、
来年の夏で見納め。
運賃は所定だと150円だが、サポーターズクラブの割引で140円。
電車は福井の市街地をぐるりと回って田原町駅へ。
まだ昼飯には早いもので、一つ先の駅まで行くことにした。
「呉羽山公園までお願いします」
と窓口の女性に言ったら「へ?」みたいな顔をされ、
「足羽山公園でよろしいでしょうか」なんて言われてハッとなる。
未だに富山の呉羽山と福井の足羽山がごっちゃになっているようだ(汗)
運賃は160円。
越前武生行きの普通電車は数人の客を乗せて田原町駅を出発した。
5分ほどで市役所前に到着。
ここからヒゲ線に入って福井駅前へ。
再び市役所前に戻って足羽山公園口へ。
田原町駅からの所要時間は25分。
ヒゲ線に入らない電車だと8分ほどで来ちゃうから、
あらためて福井駅を経由するという電車は時間がかかるなあ、
ということを実感。
ま、25分かかろうが8分だろうが運賃は同じ160円なわけで、
「テツ分」の補給にはうってつけ、とも言える(笑)
足羽山公園口駅からはいつものように毛谷黒龍神社、藤島神社、足羽神社を参拝することにした。
市街地を眺めていたおじさんが、
「この道は大変ですか」と言う。
「そんな大変でもないです」そう答えて、少し話をしていたのだけれど、
どうにもこうにも話が噛み合わない。
それはおじさんも感じたようで、
「え?戦闘機に見に来たんじゃないの?」なんてことを言う。
何のことやらと思ったら、
そのためにF15戦闘機がこの日、事前飛行訓練を行うとのこと。
全然知りませんでした(笑)
藤島神社に福井を代表するブロガー、
poptripさんが突っ込みを入れていたポスターがあった。
平成29年の間違いだろ、と思ったけど、
11月3日が土曜日なのは平成30年で合っている、
つうことは誤植ではない、
やはり来年の演説会のポスター???
今年の11月3日に繊協会館に行ってみようかな(笑)
足羽神社には供養される人形がずらりと並んでいた。
このミッキーマウスの人形と同じもの、
昔持ってたような気がするぞ、、、
賑やかな中学生たちにまじって愛宕坂を下った。
九十九橋を渡って福井の繁華街である片町へ。
この時点で11時手前。ぼちぼち腹も減ってきた。
さて、何を食うべかな。
そんなことを考えていたら、
轟音とともに頭上を戦闘機が通過していった。
さっきのおじさん、バッチリ見れたのかな。
メトロ劇場の向かいに、小さな喫茶店があった。
軒先に「カレー」の文字が見える。
喫茶店なら11時前でも食べれるかもしれない、
そんな思いで入店してみたのだけど、
何度声を掛けても店員さんが現れない(涙)
フェニックス通りを横断しがてら工事中の市役所前駅を眺める。
絶対に現在の場所の方が便利だと思うんだけど、
何であの場所に造っているのか、
考えても考えても酒に侵された僕の脳味噌では答えが出てこない。
駅前大通りを福井駅に向かって歩く。
時刻も11時をまわり、いろいろお店も開く時間であろう。
何となく福井放送会館のテナント一覧を眺めていたら、
「とんかつ・そば 吉ちょう」なんて文字が見える。
へえ、こんなところに食堂があるんだ、なんて思いで地下へ降りてみた。
地下のフロアは閑散としていたけれど、
「吉ちょう」さんはちゃんと営業していた。
しばしショーケースに並んだサンプルを眺めると、
そばから定食から丼からいろいろある。
せっかく見つけたお店なので入店してみた。
非常に感じのいい女性の店員さんにおすすめを聴いてみたら、
「カツ丼とおそばのセットですね」との答え。
ならそれをお願いします、と言ったら、
やはり福井のお店らしくカツ丼はソースか卵とじかを選べるとのこと。
冷静に考えれば、
僕は福井に来てからほとんど「ソースかつ丼」を食べていないのよな、
そんな気になってあえてソースかつ丼を注文。
ほどなくやはり愛想のいい別の店員さんが
ソースカツ丼とそばのセットを運んできてくれた。
サラダに漬物付きなのが四十代には嬉しい。
たっぷりソースが絡んだかつを一口。
甘辛かつ酸味の効いたソース、でカツが「柔らかい」。
あ、こりゃいいや、うまいっす。
福井に住んでいるにも関わらず、
長らくソースカツ丼を食べていなかったのは
「カツ丼といえば卵」と信じ切っていたからで、
あえて避けていた部分もあったのだけど、
今となっては単なる「食わず嫌い」だったのかな、とも思う。
そばも量的にも味も十分満足できるものだった。
値段もセットで900円と良心的。
店員さんの愛想もいいし、
駅前にこんな庶民的なお店があることを知ったことが何よりの収穫。
後から知ったが「吉ちょう」さん、
福井では名のしれた「デカ盛り」の有名店だそうな。
「デカ盛り」はもはや無理だけど(涙)、これからもちょくちょくお邪魔したい。
ごちそうさまでした。
駅前で食事をすると、
電車に乗って帰るという楽しみがなくなってしまうのが残念なところで、
それなら市役所前から福井駅まで電車に乗ってやろうかとも思ったが、
そのために160円出すのも何だかなあ、そんな気がして、
僕はおとなしく家に帰った。