先日の日経新聞にこんな記事が。
福井鉄道(福井県越前市、福鉄)は2018年度からツアー客らを対象にした臨時の貸し切り電車を始める。低床車両「フクラム」とレトロな路面電車「レトラム」が対象。ダイヤ改正で平日昼間の運行計画に余裕ができることから、定期外の利用客を掘り起こす。
ダイヤ改正は18年3月に予定しており、平日の昼間は1時間あたり急行2本、各駅停車2本の運行を急行1本、各停2本に減らす。もともと運行本数の少ない土日を含めダイヤに余裕が生まれるため貸し切り電車を運行する。
フクラムは13年にデビューし、オレンジ、青、グリーン、桜色の4編成がある。14年に導入したレトラムはもともとドイツの路面電車だった。
福鉄の鉄道利用者は16年度で202万人。県と沿線3市は18年度から5年間、設備更新や維持修繕を支援する方針を決めている。《日本経済新聞・12月8日朝刊》
気になったのは貸し切り電車の運行、云々ではなく、
>ダイヤ改正は18年3月に予定しており、平日の昼間は1時間あたり急行2本、各駅停車2本の運行を急行1本、各停2本に減らす。もともと運行本数の少ない土日を含めダイヤに余裕が生まれるため貸し切り電車を運行する。
の部分。
現在の急行2本のうち1本はえちぜん鉄道に乗り入れる「フェニックス田原町ライン」であるから、
削減となるのは越前武生〜田原町間で運行している急行であろうと思われた。
実際、この急行は日頃から見ていても極端にお客さんが少ない、
そんな印象がある。
本数が減るのは残念で仕方ないけれど、
福鉄としては乗客増や利便性向上のためにやれるだけのことをやってきた上での結論であろうし、
「けしからん」だの「不便になる」だの、そんなことを言うつもりは毛頭ない。
利用者が少ないとあれば減らすしかない。
福井に住んでいる福鉄のファンとしてできることはただひとつ。
それは「乗る」こと。
実際に乗って、運賃を支払うこと。
これ以外に鉄道会社に協力できることはない。
さ、今日も福井鉄道に乗って昼飯でも食べに行こうと家を出た。
この日の福井はどんよりとした曇り空。
スカッと晴れた青空がぼちぼち恋しい。
ハピリンのスケートリンクは子供向けに貸し切り営業をしているようで、
準備中の子供たちの元気な声が広場に響いていた。
新装となった市役所前駅の様子を見てみようと
駅前の商店街をぶらぶら歩く。
するとコミュニティバス・すまいるが現れた。
この「すまいる」に関しても、先日の福井新聞にこんな記事が。
福井市内を走るコミュニティーバス「すまいる」の利用者数の減少が止まらない。2007年度の54万9122人をピークにほぼ毎年減少。16年度は43万8401人で、07年度から約11万人、20・2%減った。17年度はさらに落ち込みが激しく、福井市は11月に検討会を設置。原因調査に本腰を入れ、来秋までの対策案の具体化を目指す。
13日開かれた市議会予算特別委員会で、泉和弥委員(一真会)が質問した。港道則男・商工労働部長は「根本的な見直しが必要」との見解を示した。《福井新聞・12月14日》
この記事には続きがある。
「すまいる」は、市の第三セクターまちづくり福井が00年度から運行。02年度に現在の4ルート体制となった。しかし07年度以降は14年度にわずかに増えただけで、全体的には減少傾向が続く。市商工振興課によると、沿線の高齢化比率、大規模事業者や教育施設、団地の移転などを調べたが、明確な原因は把握できていない。
>明確な原因は把握できていない
いやいや、この方々、実際に「すまいる」を普段使っていないんじゃないの、
とツッコミを入れたくなる(笑)
この「すまいる」、各路線をそれぞれ1台のバスが一方通行でエンドレスに回り続けている。
100円で乗れるし、本数も多いし、非常に便利、といいたいところだけど、
ダイヤに余裕時間がないもので一度遅れると収拾がつかなくなっている。
僕も以前はよく利用していたが、10分や15分遅れることはザラで、
これなら歩いた方がマシ、みたいな感じになってしまって、
今や利用する機会は激減した。
さらに西と北ルートは日中30分間隔なのだけど、
南ルートは35分間隔、東ルートは40分間隔と、
ダイヤが複雑でなかなか憶えられない。
一周25分くらいで回れるようにして30分毎の運行にすればいいのに、
と、いつも思っている。
市役所前駅に到着。
長らくお世話になった下り線の仮設ホームは撤去され、
元の下り線ホームの場所とその向かいに上り線ホームが設けられた。
下り線(田原町方面)が1番線、
上り線(越前武生方面)が2番線となっている。
そして、ヒゲ線から出てきた越前武生行きの列車は、
恐れていたとおり下り線(1番線)からの乗車となるようだ(涙)
今回は利用客の少ない平日の昼時ということもあり、
混乱がみられるといったことはなかったのだけど、
すでにpop tripさんは混乱を実体験されたようだ。
pop tripさんの記事によると、電光表示にミスがあったようで、
お客さんが小雨の中、1番線と2番線を行ったりきたりした模様。
日中に関して言えば、2番線の「普通・越前武生」行きは
この後福井駅を経由して再び市役所前に戻ってくる列車、
1番線の「普通・越前武生」行きは
このまま武生方面に向かう列車、そんな解釈でいいのかな。
そう考えると市役所前駅の2番線はほぼ越前武生行き急行専用ホームといってもおかしくないような気がする(笑)
(↓この列車は福井駅を往復して再び戻ってくるということになる)
従来の場所にホームを新設していれば
特に問題は起きなかったと思われ、
どうして上り線ホームの場所を変えたのだろう、とずっと考えていたが、
配線の関係から工事中の仮設ホームを設ける場所がなかったのか、
そんなことに気づく。
福井鉄道の場合、フクラムには側面に行き先が表示されているが、
770形や880形だと前後にしかない訳で、
さらに進行方向も代わるとあれば、
しばらく利用客の混乱は続きそうな気がする。
今回は恐らく来春削減されるであろう、
この急行にフクラムが充てられるのは珍しいような気がする。
車内は予想通り閑散としており、
こりゃなくなっても仕方ないと考えていたが、
浅水駅から大勢の高校生が乗り込んできて、
車内は急激に賑やかしくなった。
とはいえ賑やかだったのは西鯖江までで、
その後は再び閑散とした状況になって越前市へ。
610形へのあいさつも兼ねて北府駅で下車。
福井の町中は先日の雨ですっかり雪も溶けたが、
武生には随分と雪が残っている、そんな印象がある。
今回伺ったのは北府駅から越前武生駅に向かう途中にあるタイ料理店、
「ナームチャイ」さん。
以前から「こんなところにタイ料理店が、、、」とは思っていたが、
なかなかお邪魔する機会がなかった。
店内はタイ料理店というよりは大衆食堂みたいな感じで、
カウンター席に小上がり、奥にも座敷らしきものが見える。
愛想のいい旦那さんにグリーンカレーを注文。
「辛いのは大丈夫ですか?」そんな確認があり、
「多分、大丈夫です」と応える。
タイ人の奥さんらしき方が現れて、カウンターの奥で調理開始。
しばし待っていると、鉄鍋に入ったグリーンカレーが運ばれてきた。
パッと見た感じはそっけない印象のグリーンカレーであるが、
添えられたレンゲですくってみると、
中には鶏肉やらナス、タケノコなどがゴロゴロと入っていた。
まずは一口。
僕はタイでグリーンカレーを食べていないけど(笑)
ああ、こりゃタイだ、なんていうシアワセな気分になる。
余計なことは書かない。
とにかく、美味い。
ああ、久しぶりにタイにも行きたいなあ、、、
前回行ってからはや3年かあ、、、
ま、なかなかタイまでは行けないけれど、
武生でタイに行った気分を味わうというのもオツなものかもしれない。
勘定をすますと旦那さんが「月曜は定休日です」と言って、
スタンプカードとペットボトルのお茶をくれた。
ごちそうさまでした。
腹も満たされたし帰るべと越前武生駅へ向かう。
ホームには桜色のフクラムが停車していた。
12時14分発の鷲塚針原行きであろう。
ちょうどいい。
と思っていたら、
12時55分発がブルーのフクラムであることが判明する。
夏から長期入院していたのだが、
12月に無事退院して復活したのだ。
これは意地でも乗りたい(笑)
そんなものでアルプラザの4階にある喫茶店でコーヒーを飲んで時間を潰し、
再び越前武生駅へ。
そして久々に僕が勝手に次男坊と呼んでいるブルーのフクラムにご対面。
来る時に乗ったオレンジが長男で、
隣に並んでいるグリーンが三男。
桜色は末っ子の長女と勝手に呼んでいる(笑)
乗ってしまえばその違いなど分からないのだけど、
ブルーに乗っている、というだけで嬉しいものである。
恐らくフクラムに乗って喜んでいる幼稚園児と感性は変わらない(汗)
各駅停車の次男坊はたっぷり50分ほどの時間をかけて福井駅に到着。
終点まで乗りたい気分であったけど、
今年中にもう1回か2回は乗る機会もあろう。
「また、来週にでも会おう」
僕は勝手に再会を約束して、
雨の中、田原町へと向かう次男坊を見送った。