こんな書き方をすれば怒られるかもしれぬが、
うちの相方はどうも「ハンコを集める」のが趣味らしい。
つい先日までは神社の御朱印を熱心に集めていたような気がするが、
今度は「北陸道の駅」のスタンプラリーやらを始めた。
別に趣味として自分でやって頂けるのなら何の問題もないのだけど、
なぜか不思議なことに運転手は僕であり、
自分は助手席から動こうともしない。
庄川、井波、利賀、平、上平、福光、砺波と一気にまわり、
さすがにくたばった。
まあ、特に共通の趣味があるわけでもないし、
たまにはこういった付き合いくらいはしておいてもいいのかもしれない。
ただ、相方が手にしていたスタンプ帳を見て驚いた。
北陸道の駅なんていう表紙だから
てっきり「福井、石川、富山」の3県だと思っていたら、
何と「石川、富山、新潟」の3県である。
それも新潟なんて山形の県境近くから佐渡島まであるのだ。
相方はすべて制覇する気満々であるが、
どうも一切運転するつもりはなさそうだ。
「・・・」
ただ、こうして「道の駅」を回っていると、
思いがけぬいい雰囲気の街に出会ったりもする。
富山市のお隣、滑川なんてまさにそうだった。
あいの風とやま鉄道の富山駅で運賃表を見たら
滑川まで360円だった。
ICOCAの残額が少なかったので1000円だけ入金して改札口を通ったのだけど、
財布の中に入っている「あいの風とやま鉄道ファンクラブ」の会員証が
「何だかぜんぜん役に立たないよなあ」なんてことをぼんやり思う。
福井のえちぜん鉄道のサポーターズクラブだと、
毎回運賃が1割引になったし、スタンプをためるという楽しみもあった。
でも、あいの風とやま鉄道の場合、1日乗車券をもらえて終了である。
イベントの案内も来たりするけど、日にちが合わなければどうしようもない。
ついでに週末のフリーきっぷも
全線だけでなく、西部と東部に分けてもう少し安いのを出してほしいなあ、
とかあれこれ思うけど、
不満ばかりになりそうなのでやめておく(笑)
9時39分発の泊行に乗車。
僕はたまにこの電車を利用するのだけど、
いつも気の毒なほどに空いている。
この日もまた、同様だった。
滑川に到着したのは9時55分。
似たようなタイミングで地鉄の宇奈月温泉行きの電車が入ってきた。
帰路は地鉄でもいいかな、なんてことをぼんやり思う。
滑川市の概要は市のサイトによると以下のように記されている。
滑川市は、富山(とやま)県中央部のやや東北に位置しており、面積は54.63平方キロメートルです。
北西は、「天然の生簀(いけす)」と称される日本国内随一の魚介の宝庫で、「世界で最も美しい湾クラブ(※美しい富山湾クラブ)」に加盟している富山湾に面しています。
南西は郷川(ごうがわ)とこれに合流する上市川(かみいちがわ)下流部を境界に、県都・富山市などと、東は早月川(はやつきがわ)を境界に魚津(うおづ)市と接しています。
市域は、県南東部に広がる3,000メートル級の「北アルプス」立山(たてやま)連峰を背景にして、早月川と上市川に挟まれた扇状地の上に形成されています。
滑川市を含む富山県東部と富山湾は、多彩な地質と地形を有していることなどから、「立山黒部ジオパーク(※立山黒部ジオパーク)」として「日本ジオパーク(※日本ジオパークネットワーク)」に認定されています。
https://www.city.namerikawa.toyama.jp/travel_namerikawa/Japanese/about.html
滑川駅に置いてあったパンフレットを見ると、
僕が「いい雰囲気だな」と思ったのは、
少し富山寄りに戻ったあたりのようだ。
線路沿いの道をぶらぶら歩き、海岸線に出た。
先日、富山市内から車で滑川の道の駅を目指した際、
急に道が狭くなって「ありゃ、間違えたかな」と慌てたのだが、
特に間違いではなかったというのがこのあたりだったか。
ずっと山にいた反動か、
両親共に海辺の集落の生れだからか、
やはり海辺の集落というのは何だか懐かしいというよりは
落ち着くものがある。
アイドリングで何か被害を受けたのかな?
何とも渋い銭湯を発見。
その名も「塩湯」。
富山県公衆浴場組合のサイトを見ると、
「昭和の隠れ湯」なんて表記がされている。
カバンにタオルは入ってるし、
時間があえば入ってみたかったな、、
もう少し海沿いを歩けば「道の駅」や「ほたるいかミュージアム」などがあるのだが、
腹も減ってきたので駅周辺に戻ることにした。
今回お邪魔したのは来るときに見つけていた「いなば食堂」さん。
入店してメニューを眺めると、どうも中華料理のお店のようだ。
隣の女性が食べていたチャーハンとラーメンのセットにも惹かれたが、
結局、唐揚げ定食を注文。
続々と現れるお客さんは1人客ばかりでメニューを見るまでもなく淡々と注文をしていく。
カウンターの上には丼や皿が積まれており、寡黙な店主の手元は見えないけど、
無駄な動きがないことだけは雰囲気で分かる。
ほどなくして唐揚げ定食が配された。
最近、大きな唐揚げばかり見ていたから、
普通のサイズの唐揚げが何とも新鮮(笑)
でも、唐揚げってこれくらいの大きさが一番食べやすいような気もする。
ごちそうさまでした。
いなば食堂を出て、滑川市民交流プラザに向かってみた。
どうやら展望台や入浴施設もあるそうだ。
天気もいいし、さぞかし眺めもいいだろう。
しかしながら滑川市民交流プラザは休館日だった。
「・・・」
何とも渋い商店街を通って滑川駅に戻った。
地鉄で帰るかと思って、
運賃を検索すれば電鉄富山まで610円と出た。
うーむ、やはり高い(笑)
ICカードの「えこまいか」を使えば1割引だから550円といったところか。
あいの風が360円だから190円差か、、、
愛飲している麦とホップが楽勝で買えるではないか。
ケチな僕は迷うことなくあいの風とやま鉄道の電車に揺られて富山に帰った。