あいの風とやま鉄道の富山駅下り線(泊方面行き)の高架化工事が完了し、高架ホームの利用が4日始まった。北陸新幹線との乗り換えが便利になるほか、上下線とも高架化が完了したことで、今後は路面電車や歩行者通路の南北接続工事が大きく進展する。4月下旬には駅南口と北口をつなぐ歩行者向け自由通路が仮設ながら開通し、跨線橋や地下道を使わずに南北を行き来できるようになる。
上り線(高岡・金沢行き)とJR高山線は2015年4月に高架化されている。今回の下り線高架化で新幹線ホームへの移動距離が短縮され、今月16日のダイヤ改正では乗り継ぎ時間を約3分短くしたダイヤが設定された。北口と南口の2カ所あった改札は廃止し、駅構内に新設した1カ所に統合した。
4日は午前5時15分泊行きの始発列車から、下り線の高架ホームの利用が始まった。《北日本新聞》
歴史的な変化に立ち会えないのは毎度のことで、
北陸新幹線が開業した時には福井にいたし、
えちぜん鉄道が新幹線高架に移った時は若狭にいたし、
フェニックス田原町ラインが開業したときも乗ったのは数日後だったし、
えちぜん鉄道が新高架になった時は富山にいた。
そして、あいの風とやま鉄道・富山駅の下り線が高架化されたのだけど、
相変わらずなかなか行く機会に恵まれずにいた
まあ、こういう運命なのであろう、
嘆いたところでどうしようもない。
そんなもので今回の徘徊の目的は新しくなった富山駅なのであるが、
富山駅に直行して「おお!」と感動するのも、
何だか物足りないよなあ、なんて気もする。
楽しみを後回しにする意味も込めて、あえて回り道して富山駅に向かうことにした。
富山駅で下車したい、そんな思いもあったが、こらえて終点の大学前へ。
呉羽山を目指して歩く。
この日の富山はポカポカ温かく、着ているのは長袖のシャツにパーカーのみ。
長年北陸に住んでるけど、3月上旬に上着を羽織らずにでかけたなんて
初めての経験でなかろうか。
あまり比較にならないかもしれないけど、
2012年3月1日朝の神通川はこんな感じ。
見ただけで寒そうな感じがする(笑)
いったい何年前のものなんだろう。。。
旧8号線を西へ向かう。
そして、たびたび世話になっている銭湯「呉羽の湯」の前まで来て、
「へ?」となった。
今回目指す食堂は「食べログ」で見つけたのだけど、
その店舗の外観の写真を見て、
ろくすっぽ地図を確認することなく
「ああ、あそこか」と勝手に思い込んでいた建物があり、
それがまさに「呉羽の湯」の前にある建物であったのだが、
食堂ではなく仏壇屋さんだった。
「・・・」
ここで僕はようやく場所を確認したのだけど、
どうもとっくに通り過ぎているようだ。
あれ、手前に食堂なんてあったかな???
何はともあれ引き返す。
すると通りからは少し奥まったところに目指すお店「東来軒」さんはあった。
歩いてて見落とすくらいだから、
車だとまず分からんな(笑)
そして僕はこんな感じの外観写真を見て、
先程の仏壇屋さんと勘違いしていた訳です、、、
店員はおばちゃん2人という僕にとってはほぼ外れがないパターン。
チャーハンセットを注文。
僕の後に続いてこの店の雰囲気には似つかわしくない、
といっては失礼かもしれないけど、
若いカップルが入ってきた。
美男美女である。
続いていかにも地元っぽいおっちゃんが入ってきて、
「ビールと餃子」を注文している。
地元のおっちゃんが昼酒飲んでる店もほぼ外れがない(笑)
ほどなくチャーハンセットが配された。
まずはチャーハンからいただく。
今流行りの「パラパラ」ではなく、
かと言って「焼き飯」って感じでもなく、
と言って「油っこい」感じがするわけでもなく、
でも、味はしっかり「チャーハン」なのよな。
チャーハン味の混ぜご飯と言えばいいのだろうか、、、
しかしながらこれが何とも美味い。
添えられた紅生姜が最高のアクセントになっている。
ラーメンもまた潔いほどシンプルでいい。
チャーハンと餃子だけでなく、
ちょこっとポテサラや和え物がついていたりするのも嬉しい。
決して目立つ場所にあるわけではないけれど、
入れ替わりの激しい飲食業界で長年営業を続けているお店には、
ちゃんと理由がある、ということがわかるお店。
ごちそうさまでした。
呉羽駅に向かう途中、
その手前にあった小洒落た建物を見て、
もしかしてここは先日のニュースに紹介されていた建物ではなかろうか、
と思い、寄ってみることにした。
1980年代から90年代にかけて、若者のカリスマ的存在だったシンガー・ソングライター、故・尾崎豊さん(92年死去、享年26)が創作に使ったアップライトピアノが2月28日から、富山市呉羽町の富山市民芸術創造センターに展示されている。
運営する富山市民文化事業団によると、尾崎さんはこのピアノを仕事部屋に置き、曲を作った。尾崎さんをプロデュースした同事業団芸術監督の須藤晃さん(66)が遺族からの依頼で保管していたが、遺族が事業団に寄贈したという。ピアノに触れることはできないが、撮影はできる。《朝日新聞》
僕は尾崎豊さんの大ファンだった、という訳ではないけれど、
代表的な歌は口ずさめる世代であるもので、
見に行ってみた、のだけど、、、、
うーむ、この人形は要らないような気がしなくもない(笑)
神通川を渡ると、これまでは上り線路と別れて地上の仮ホームへ達していたが、
そのまま高架ホームに入っていくという感覚が何とも新鮮。
供用開始された下りホームを堪能しようと思っていたのに、
上りホームには4月6日から運行を開始する観光列車、
「一万三千尺物語」が停車しており、
ついそちらに目がいってしまう。
足回りもピカピカだし、ずいぶん気合の入った改造だな、
というのが正直なところ。
お値段は12800円とのことだが、
何かの記念とかに乗ってみるのもいいのかなww
改めて駅全体を眺めてみた。
北陸3県の県都としては最後発の高架化となったけど、
新幹線も一体化したデザインは素直に美しいし、
何といっても「まとまり」がある。
そして、またアホなことをと思われるかもしれないけれど、
真剣に考えてしまったのが
上り側のホームを直流電化にして地鉄のホームにすればいいのに、
ってことだった。
実は今回の高架事業には「富山地鉄」も含むのだ。
地鉄は1面2線のホームにする、とのこと。
それならなおのこと、この場に地鉄電車が入ってきた方が、
いろいろ効率的であるような気もするし、
何より建設費の大幅な削減につながるのではなかろうか。
あいの風とやま鉄道や高山線から、
とんでもなく便利になるような気もする。
逆もまた然り。
何より、あいの風とやま鉄道が持っている車両は「交直流電車」ばかりなのだ。
線路さえつながれば、
無限の可能性が広がる、そんな気がしなくもない。
実際に、
かつては大阪発立山行きとか宇奈月温泉行きなんていう電車が走っていたのだ。
先程の「一万三千尺物語」が宇奈月温泉に乗り入れてもいいし、
氷見発立山行きなんていう「べるもんだ」があってもいい。
今のあいの風とやま鉄道にはライナー以外の優等列車がある訳でもないし、
本数を考慮しても
1面2線あれば十分であるような気がする。
ま、あくまで夢物語にすぎませんので(笑)
新しくなった改札口周辺を見て、
ずいぶん殺風景な印象を受けたけど、
実際はこれからもまだまだ工事が続くことを思えばそれは当然のことか。
先日まで使っていたあいの風とやま鉄道の駅務室が撤去されれば、
とんでもなく広大な空間が誕生するのかな。
その時はちゃんとした待合室を設けてほしいな(笑)
北口に行ったらライトレールが入ってきたので、
天気もいいし岩瀬でも行ってみるかと思った瞬間に、
急激にくしゃみがとまらなくなってきた。
花粉症か、、、
うーむ、今年は調子いいと思ってたけど、
そんなに甘くはなかったということか。
医者いわく僕は「スギ」だけでなく「ヒノキ」やら「イネ」に至るまで、
フルコースのアレルギーらしいから、
今まで出ていなかった方がおかしいのかもしれない。
派手なくしゃみをするたびに、
ライトレールから降りてきた方の視線を感じる。
僕は逃げるように家へ向かった。