北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

鯖江 〜サバエドッグと青いFUKURAM〜

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その日、私と相方は福井鉄道に乗って

鯖江市にある西山公園を訪れていた。

曇り空であるのは残念であったが、

桜は満開で美しかった。

 

さて、鯖江には以前から気になっていたB級グルメ

「サバエドッグ」なる食べ物が存在する。

カタカナで書くと魚の「サバ」を想像してしまうが、

雑誌などでは「歩くソースカツ丼」などと紹介されている。

 

さて、どのようなものか。

私たちは歩いて街なかにあるお肉屋さん

「ミート&デリカ ささき」を訪ねた。

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店内に入ると、正面にはいかにも「肉屋」といった感じで

ショーケースに各種の肉が並んでいる。

 

だが左側に目を向けると、

ショーケース内には「揚げていない」コロッケやフライなどが

ズラリと並んでいる。

その中に「サバエドッグ」はあった。

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注文すると「少々お待ちください」と一言があり、

その場で揚げてくれる。

何だか嬉しくなってハムカツとチーズ大葉ロールチキンも追加した。

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西山公園まで戻って食べても良かったのだが、

せっかくなのでアツアツを頬張りたかった。

店近くのベンチに座り、

袋を開く。

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紙コップの中に俵状のフライが入っている。

そしてそのフライに刺さっているのは割り箸だ。

「何じゃこりゃ?」の世界である。

そしてかぶりつく。

 

「うめー!」

 

思わず相方と顔を見合わせた。

うまく表現できないが、

割り箸にごはんを巻き、さらに薄い豚肉で巻き、

パン粉を付けて揚げてある。

それに染み込んだソースの酸味が絶妙だ。

なるほど「歩くソースカツ丼」だ。

 

私は正直言って福井の「ソースカツ丼」より

カツ丼は「卵とじ」であって欲しいと思う派だが

(福井の皆様、申し訳ありません)

この「サバエドッグ」はシンプルに

「うまい」の一言しか出てこない。

 

ハムカツとチーズ大葉ロールチキンも

むさぼるように食べてしまった。

相方もすっかり気に入った様子で

「また来ようね」などと言っている。

 

(日曜日は定休日のようです)

 

 

 

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さて、西鯖江駅に戻る。

このまま福井に帰ってもいいが、

手元には「一日フリーきっぷ」がある。

「せっかくだし武生まで行って帰るか」

そう言うと相方は納得してくれた。

 

ちょうど電車が出た直後だったので、

駅前の店でたこ焼きを買った。

昔ながらの素朴な味が嬉しい。

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やがて電車がやって来た。

FUKURAMを期待していたが、

また元名鉄路面電車だった。

さらに1両編成だ。

「・・・」

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だが、この800系なる車両に

私は初乗車だったのだが、

何とも不思議な空間である。

車両の中央部が一番低く、

床面は両側の運転席に向けてゆるやかな

上りのスロープになっている。

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席はクロスシートで、

中央部はお見合い状に配置されているが、

車端部は前後運転席の方を向いている。

さらに先ほど乗車した2両編成に比べ、

車齢もかなり新しいようで乗り心地も良好だ。

 

もっと乗っていてもいいな、

そんな風に感じるときに限って

10分程で越前武生に着く。

 

武生には特に目的があった訳でもないので、

駅前で一服してから帰路につく。

福井鉄道福武線は20分おきの運転だが、

またちょうど電車が出発したところだった。

 

しばらく待合室で電車を待つ。

するとホームに青い「FUKURAM」がやって来た。

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2月に運行を開始したばかりなので、

車内はまだ新車の香りがする。

相方も「椅子の座り心地がいいね」とご満悦だ。

「そうだろ」と自分が褒められているようで

何だか嬉しい。

 

来るときに乗った2両編成は

窓もすっかり「黒ずんで」いたが、

FUKURAMの窓は当然美しく、

尚且つ大きく明るい。

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さらに低床車であることもあり、

見慣れた景色がいつもと違って見える。

私はすっかり嬉しくなって景色に見入っていたが、

相方はいつしか目を閉じている。

 

3車体連接にも関わらず、

西鯖江を過ぎたあたりから席はほぼ埋まっていた。

ローカル私鉄が賑わっているのも

やじはり嬉しい。

 

駅に着くと時折「あ、FUKURAMだ!」と

子供たちの歓声が聴こえる。

子供が電車に興味を示してくれるのもやはり嬉しい。

 

赤十字を過ぎ、併用軌道に入る。

足羽川を渡る。

ここの桜も美しい。

市役所前でスイッチバック

まもなく、福井駅前に着く。

 

相方は眠っている。

手元にあるのは一日フリーきっぷだ。

せっかく乗れた青いFUKURAMなのに、

ここで下りるのは惜しいような気がした。

 

私は、相方を起こさなかった。

 

FUKURAM福井駅前で向きを変え、

終点の田原町へ向けて動き出した。

 

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