北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

北陸おでかけパスの旅1 左側の光景

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先週のこと。

相方が仕事で新潟へ行くので

前もって福井駅にきっぷを買いに行った。

 

私は「金沢なり富山からバスで行けば」

と言っていたが「北陸新幹線に乗る」と譲らない。

 

ま、会社の金だしどうでもいいと言えばどうでもいいが、

福井〜金沢を特急ダイナスター

金沢〜上越妙高を新幹線はくたか

上越妙高〜新潟を快速利用で片道1万680円、

所要時間5時間27分なり。

 

距離なんて400キロもないのに、

時間も金もかかるものだと改めて思う。

 

ついでと言っては何だが、

私は「北陸おでかけパス」を買った。

北陸エリアの快速・普通列車

週末の一日乗り放題になるもので、

利用日の3日前までの発売である。

 

北陸分断新幹線の開通以前は2,060円で発売されていたが

3セクも利用できて2,500円なら充分オトクに感じる。

せっかくなので新しくなった富山駅の様子でも見てこよう。

 

 

 

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土曜日、午前5時45分。

私は相方と共に福井駅にいた。

 

ソバでも食べようと思っていたが

まだ店は開いていなかった。

売店すら開いていない。

少し歩けばコンビニもあるが、

駅前というにはビミョーな距離である。

 

5時50分、改札を抜けてホームへ上がる。

相方の乗る特急ダイナスター1号はすでに入線していた。

5時58分、私の乗る金沢行の普通列車が入線してきた。

てっきり2両編成かと思ってホーム中程で待っていたが、

6両編成と随分豪華版である。

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6時ちょうど、ダイナスター1号を見送って先頭車両に乗り込んだ。

6時12分、貨物列車が通過するのを待って

金沢行き323Mは福井駅を出発した。

この車両には4人しか乗っていない。

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詰め襟の学生服を来た坊主頭の少年は、

早々に椅子に横になり携帯をいじり始めた。

 

福井駅を出てすぐ、

隣の新幹線高架にはすでに架線柱が建っている。

知らない人が見れば

「お、福井も新幹線できてるじゃん」

なんて勘違いしそうな光景だ。

 

えちぜん鉄道」の高架化のために

新幹線高架をいったん利用するというものだが、

新幹線なんて要らぬから

えちぜん鉄道がそのまま恒久的に使えばいいのに、

とぼんやり思う。

 

他所者だから口にはしないが(笑)

 

天気は快晴だ。

私が鉄道で出掛ける時は9割方ビミョーな天気なので

素直に嬉しい。

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電車は九頭竜川を渡る。

鮎釣りだろうか、

腰まで川に浸かっている方が何人もいる。

よくぞ流されないものだと妙な感心をする。

 

芦原温泉を過ぎても

先頭車両の乗客はせいぜい10人ほどか。

坊主頭の少年はまだ横になっている。

この時点でまだ乗っているということは越県通学だろうか。

なかなか大変だ。

 

牛ノ谷駅を出て石川県に。

大聖寺駅のホームには多くの学生が待っており、

車内は急激に賑やかになる。

坊主頭の少年もスクッと身体を起こす。

 

加賀温泉でも大勢待っており、

動橋を過ぎるといよいよ立ち客も現れた。

土曜日でこの盛況なのだから

平日はもっと混雑しているのかもしれない。

6両編成も納得だ。

 

さて、

私は北陸線などもう何度も利用している訳で、

車窓も見慣れたものばかりだし、

金沢までは居眠りして行くつもりでいた。

 

そんな訳で朝日を避けて

進行方向に対し左側の席に座っていたのだが、

妙に景色が新鮮なのだ。

 

はて、何故かと考えた時、

私は日中にこの区間を行き来する時は

ほぼ間違いなく

金沢に向けて右側の席に座っていたことに気づく。

 

例えばサンダーバードに大阪から乗ると

京都の手前で京都総合運転所が右手に見える。

様々な特急車両が留置されているもので、

小学校の頃からかぶりつくように見ていた。

それは40を過ぎたおっさんになっても変わらない(笑)

 

湖西線に入っても琵琶湖が見えるのは右側、

近江塩津北陸線が合流してくる様子を見るのも楽しく、

北陸に入って山々が見えるのも右側、

新幹線の工事が始まって白山の車両基地が見えるのも右側、

金沢駅を出て

やはり特急車両が留置されているのが見えるのも右側、

私はこれまで徹底的に「右側」に座っていたのだった。

 

そんな訳で左側の景色が実に新鮮だ。

小松駅を出てすぐ、

左下に「北越」のヘッドマークを掲げた

ボンネット型の489系特急車両が展示されているのが見えた時は

心底驚いた。

いったい何時からあったのだろうか。

 

能見根上、美川、松任、どの駅も

下車客より乗車客の方が多く、

車内は相当混雑している。

 

7時32分、

金沢を7時22分に出た「はくたか554号」に乗っている

相方から「もう小矢部、はやーい」なんてメールが届いた頃、

私が乗った電車は犀川を渡っていた。

 

7時34分、金沢駅に到着。

福井から乗っていた坊主頭の少年も、

あくびをしながら電車を降りていった。

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