北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

和倉温泉総湯と能越道

能登空港を出てしばらく「のと里山海道」を戻る。

穴水町から七尾市に入り横田ICで流出。

能登島を経由して和倉温泉に向かうことにした。

 

ツインブリッジで能登島へ渡る。

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能登島は周囲が約72キロ、

人口約3000人の七尾湾に浮かぶ島で、

平成の大合併能登島町から七尾市の一部となった。

 

 

 

さて、

私は脚本家・山田太一さんのファンである。

ふぞろいの林檎たち」「早春スケッチブック」など名作は数多くあるが、

連ドラの中でもっとも好きなのは「沿線地図」であり、

単発ドラマの中でもっとも好きなのが「何だか人が恋しくて」という作品だ。

 

もう20年以上前にNHKで放送された。

 

話の始まりは名古屋。

あまりにも厳格な生徒指導で学校中の生徒から嫌われている

女子校の教師(平田満さん)が北陸へ1泊2日の旅に出る。

 

乗り込んだのは特急「しらさぎ」。

その車内で彼は自分の教え子と出くわしてしまう。

さらに教え子は他校の男子生徒と一緒にいた。。。

 

この高校生カップルが目指していたのが能登島だ。

(言い出したのは男の方で当然裏心がある)

そして、女子高生と出くわした厳格な教師は

逃げるように姿を消す。

 

普段から教師の態度が気に喰わない女子生徒は

ここぞとばかりに彼の姿を追いかける。

計画が崩れていく男子生徒は焦りだし、、、

 

ドラマで能登島が出てくるのはほんの僅かであるが、

私はその後すぐに能登島に向かった記憶があるから

テレビの影響とは恐ろしいものだ(笑)

 

実際、今回も「まれ」を視聴したから

「キリコ」を見に来た訳で、

私という人間が非常に単純な人間であることに気づいたりもする。

 

今、再放送すればそこそこ視聴率がとれそうな気がするのですが、

NHKさん、いかがなもんでしょ?

 

今回は何処も立ち寄らず、

まっすぐ島を通過。

 

能登島大橋和倉温泉に渡る。

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私が北陸暮らしを始めたころ、

長さ1050メートル、

石川県で最も長いこの橋は往復1760円もの通行料金がかかっていた。

(平成10年に無償化)

 

山口県角島大橋など1780メートルもあるのに

開通当初から無料であったはずで、

有料・無料の境はいったい何なんだろう、とも思う。

1000ピース めざせ!パズルの達人 角島大橋と青い海-山口 (50x75cm) 

(↑角島大橋・イメージ)

 

和倉温泉総湯へ。

いったいいつの間にこんな立派な建物になっていたのか。

調べると平成23年4月にリニューアルしたとある。

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あれ、その後2度ほど和倉には泊まっているのに、、、、

いかに宿に入るとすぐに酒を飲み、

出歩いていなかったかがよく分かる(笑)

 

浴室は広々、まったく「チャチさ」を感じない、

威風堂々、そんな言葉がぴったりな建物だ。

「カネかかってるなー」とぼんやり思う。

さらに老いも若きも多くの方で賑わっていた。

 

湯はナトリウム・カルシウムー塩化物泉で、

口にふくむと恐ろしく塩辛く、

ほのかな苦味を感じる。

 

印象としては

「強烈に効きそうな薬」といったところか。

花粉症で苦しんでいるが、

心なしかスッキリしたような気がした。

 

さて、私はこの場に及んでもまだ宿泊を考えていた。

相方が出てくるまでの間、

私は再び「じゃらん」のアプリを立ち上げる。

 

帰り道、七尾まで伸びてきた「能越道」を通ってみるか、

そんなアイディアが浮かんできた。

高岡あたりで「疲れた」と強引に宿をとる。

高岡駅前のホテルにはかなり空きもある。

さらに新湊のホテルにも空きがある。

 

新湊もいいな、

寿司屋のカウンターで日本酒を一杯、

よし、この作戦で行こう、私の決意は固まった。

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すっかり日も暮れていた。

「行きと同じだと物足りないしさ、帰りは能越道経由にするわ」

 

相方は「世界の霧」というアプリを愛用している。

これは世界地図に「霧」がかかっており、

通った場所が晴れていく、というものだ。

 

帰路を能越道経由にすることで、

能登半島の3分の1くらいのカタチが浮かび上がる。

相方は「いいね」とにっこり笑った。

 

さて、能越道である。

富山県にある北陸道・小矢部JCTから徐々に伸びてきて、

今年の2月末に七尾ICまで供用開始されたことは知っていた。

 

従って「能越道」の看板さえ目指せば

高岡方面に行けると思い込んでいた。

 

そんなもので

「金沢・輪島・のと里山海道・能越道」なる看板に

何の不信も持っていなかった。

 

ただ、途中で「変な方向に行くんだな」という

違和感はあった。

 

ようやく気づいたのは徳田大津JCTに達してからだ。

 

正確にはこの時点で走っていた「田鶴浜道路」も、

のと里山海道徳田大津JCT以北も「能越道」なのであった。

従って、和倉から「能越道」の看板を目指すと

「輪島方面」に向かってしまうのだ。 

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「ごめん、来た道戻るわ」

私は言った。

 

「ふーん」

相方はツムツムを始めた。