北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

福井ー敦賀自転車紀行4 〜恐怖の葉原トンネル〜

腹も満たされたもので敦賀市内へと向かう。

ここまでの景色、

雰囲気だけで私はすっかり満足していた。

 

また来よう、 いろんな季節に訪れよう、

私はそう考えていた。

 

 

 

DSC03837.jpg

やがて葉原トンネルの入り口に着いた。

信号機があったのでしばらく待つ。

この時、何となく嫌な予感がした。

中が真っ暗なのだ。 電気ひとつついていない。

DSC03839.jpg

DSC03840.jpg

DSC03841.jpg

私は隠し球であるヘッドライトを取り出した。

信号がかわるのを待ってトンネル内へ。

 

遠くに出口は見える。

しかし本当に真っ暗だ。

路面も壁面も見えない。

私は背筋が寒くなるのを感じた。

 

まっすぐ進めない。

 

気づけば壁に寄っている。

 

こんなところで転倒でもすれば大変なことだ。

私は歩くことにした。

車が来ないことを祈りながら。

歩いていても見えないものは見えない。

ヘッドライトは全く役に立たなかった。

 

完全なる闇だった。

 

やがてヘッドライトが見えて、

エンジンの轟音がトンネル内に響き渡った。

私は何とか待避所を見つけ、 そこに身を隠した。

トラックや乗用車など4台が通過していった。

そのテールランプを見送って再び歩き出す。

少なくとも自分が運転手の立場なら、

このトンネル内に自転車を押した人間がいるとは

100パーセント考えない。

 

しかし出口はなかなか近づかない。

 

葉原トンネルを抜けると、

遠くに山間の集落が見えた。

DSC03845.jpg

DSC03846.jpg

DSC03847.jpg

無事に抜けた、私は心底ホッとしていた。

国道に合流し、ひたすら敦賀を目指す。

DSC03851.jpg

市街地に入り、 せっかく来たしと氣比神宮を参拝。

この時点で13時30分。 福井の自宅を出てから6時間が経過していた。

DSC03871.jpg

DSC03872.jpg

DSC03879.jpg

敦賀駅で自転車を輪行袋に入れ、 14時

38分発の普通列車に乗った。

普通列車はわずか50分ほどで 福井駅に着いた。

DSC03880.jpg