北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

何もかもが「ちょうどいい」嵯峨野観光鉄道

土曜の朝、

嵯峨野観光鉄道トロッコ亀岡駅

僕と相方はいた。

始発列車の出発時刻は9時35分。

DSC06898.jpg

9時前に乗車券を買った時点で駅舎内は閑散としていた。

2時間以上も前から待ったわりに拍子抜けである。

あくびしかでない。

 

 

 

ぼーっとしていると寝てしまいそうだったので、

少し身体を動かすことにした。

築堤の先に山陰線の馬堀駅があり、

京都方面からの電車が到着するのが見えた。

 DSC05328.jpg

しばらくすると築堤脇の道をぞろぞろと人が歩いてくる。

同時にガラガラだった駐車場に次々とバスが現れた。

一瞬にして、というには大げさかもしれないが、

駅はすれ違いも困難になるほどの人々で埋め尽くされた。

DSC06901.jpg 

DSC06906.jpg

そして、

今や何処の観光地も同じかもしれないが、

ほとんど日本語が聞こえない。

大半が中国語とタイ語だ。

突如として「異国」に来たような気がする。

DSC06915.jpg 

トイレは大行列、

ホームも人々で溢れかえっている。

9時30分、嵐山方面からの列車が到着。

下りる人、乗る人が交錯し、

まさに「わやわや」状態になっていた。

DSC06916.jpg

DSC06918.jpg

 

DSC06929.jpg

緑も風も心地良い。

 DSC06932.jpg

DSC06939.jpg

DSC06965.jpg DSC06975.jpg

 

 嵐山で大半の客は下車して車内はガラガラに。

DSC06993.jpg

一般客車も覗かせてもらう。

JRで指定を取れなくて正解だった(笑)

DSC06995.jpg 

DSC06998.jpg

トロッコ嵐山駅の先にも「見どころ」はあった。

複線の山陰本線を「逆行」するのだ。

DSC07002.jpg

10時過ぎにトロッコ嵯峨駅に到着。

DSC07005.jpg 

関心した点が多々ある。

この鉄道には1両のディーゼル機関車と5両の客車しか存在しない。

 

さらに時刻表を見れば繁忙期を除き水曜運休とある。

必要最小限の人員でやりくりできる、

イコール無駄な人件費がかからない。

この「割り切り方」が実にいい。

DSC07010.jpg 

臨時便もせいぜい1本しか設定できないから、

必然的に「希少価値」が生まれているのではないか。

賑わう嵐山の一画に、

やはり人が集まる場所があれば結果として注目されるだろう。

 DSC07123.jpg

さらに片道25分、運賃620円なんていうのも

実に絶妙な所要時間であるし運賃設定であるように思う。

必要以上に背伸びしていない。

何もかもが「ちょうどいい」

 

JRが併走していたり、

川下りもあるもので旅のルートにも組み込みやすい。

このあたりは黒部峡谷鉄道などとは大きく違う点だろうし、

何より「気軽」、いや「気楽」だ。

 

これって絶対に重要な要素だと思う。

DSC07116.jpg 

最近の鉄道業界は金をふんだくることしか考えていない。

かつては気軽に乗れた「寝台列車」もいつしか

「クルーズトレイン」なんていう名の化け物に変貌してしまった。

 

新幹線網が広がるにつれ、

並行在来線3セク化が進み、

青春18きっぷの旅も制限だらけになってきた。

弱者に優しくない鉄道だらけ。

 

ところが京都の片隅に、

こんな気軽で楽しい鉄道が存在してたなんて。

 

さらに

来年には京都鉄道博物館も出来る。

 DSC07099.jpg

うーむ、おかしいな。

京都なんて近づきたくない街の代表だったのに。

無性にまた来たくなる。

 

これこそ京都の街がもつ

「フトコロの大きさ」なのかもしれない。

 

しっかしまあ、

隣の府にはこれだけ観光客があふれているんだから、

少しくらい福井に来てくれてもいいのにさ、

なーんてことも考えた(笑)

 DSC07055.jpg