北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

JR小浜線・小浜駅〜大谷食堂の焼鯖定食〜

 

午前8時46分、小浜線の普通電車は小浜駅に到着した。

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小浜は福井県西部に位置する

人口3万人ほどの小さな「市」だ。

そう、

バラク・オバマ氏が大統領に就任した際、

盛り上がっていた街、である。

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福井の県都である福井市とは100キロ近く離れているが、

京都市中心部までだと鯖街道経由で80キロに満たない。

市内には神社仏閣が多く点在し「小京都」とも呼ばれるが、

国宝の多さから「海のある奈良」とも称され、

北陸というよりは「近畿色」が強い。

 

小浜市のサイトにも以下のような一文がある。

福井県の南西部、若狭のほぼ中央に位置しています。 北は国定公園の指定を受けた若狭湾に面し、海岸線の一部は「蘇洞門(そとも)」を有するリアス式海岸となっています。南は、東西に走る京都北部一帯に連なる山岳で、一部は滋賀県と境を接しています。 また、日本海を挟んで朝鮮半島に向かい、昔からシルクロードの日本での玄関口として、京都・滋賀・奈良への大陸文化・南蛮文化の伝達の経路となっていました。 北陸圏域の福井県にありながら、風俗、習慣、言語などは近畿圏域との歴史的・文化的つながりがあり、気候も概ね穏和・温暖です。

本当はレンタサイクルを借りて

明通寺などの国宝めぐりも考えたが、

自転車でも飲酒運転厳禁のご時世である。

 

適当にビールでも飲みながら歩く方が

僕には似合っている。

(本当は国宝めぐりをしたかったが拝観料の高さに躊躇した・笑)

 

せっかくなので街の散策マップでも、と思ったが、

観光案内所はまだ開いていなかった。

まだ朝の9時前なのだ。

人が集まっていたのは開店前のパチンコ屋だけだった。

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小浜の街を歩いていて時折目にするのが

「めのう」の文字だ。

はて、「めのう」とは何か。

小浜市のサイトでは以下のように説明されている。

  海外でも評判の高い小浜の「めのう細工」。半透明で、赤く美しい光沢を持つめのう細工は、塗箸、和紙と並んで小浜を代表する工芸品です。  鮮やかな色は、原石を焼くことで得られます。これを砂を使って丹念に磨き上げます。熟練と根気のいる作業です。透き通るような光沢はめのうならではのもので、置物、香炉、盃(さかずき)、アクセサリーなどに加工されます。

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(写真は若狭おばま観光協会サイトより)

だが、やはり時間が早すぎて実物は見ていない(笑)  

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住宅街の奥に美しい鳥居が見えたので近寄ってみた。

八幡神社」とある。

建物は鎌倉時代に建てられたものであるとのこと。

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小浜は歩いた先々に神社や寺が現れる。

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この「町家フェスタ」なるポスターに惹かれたのだが、

会場となる「古い町並み」はまだ準備中だった。

どうにもこうにも散策するには「早すぎる」のかもしれない。

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海へ出た。

空は青く、海は澄んでいる。

若狭の海は何度見ても「美しい」と思う。

海水浴客はまだ少なかったが、

続々と駐車場には車がやってきていた。

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海沿いに歩くと「蘇洞門めぐり」の遊覧船の姿が見えた。

乗船してみようと思い近づいたらちょうど出港していった。

「・・・」

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海産物の販売店で「浜焼きサバ」を見かけた。

やっぱ小浜といえば「サバ」だよなと思う。

今日の昼はどっかの食堂でサバとビールにするべ。

 

ちなみにこのような「サバ」の丸焼きは

福井市内のスーパーでも日常的に売っている。

我が家では「半額」のステッカーが貼られた時のみ

たまに買う(涙)

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近くに「濱の湯」というスーパー銭湯があったのだが、

駅までの距離がかなりありそうだったので

今回はパスした。 

せっかく風呂に入っても汗だくになりそうな暑い朝だった。

 

小さいおっさんは街を彷徨う。

不思議な形の街路樹を見つけた。

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昔からある洋食屋さん。

この向かいにはとあるアイドルの実家が。

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小浜市役所。

北陸新幹線若狭ルート」と

「琵琶湖若狭湾快速鉄道」の看板や幕は

若狭地方ではたびたび目にする。

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僕はこの看板を見るたびに

「二兎を追う者は一兎をも得ず」という諺が頭をよぎる。

 

 何とも渋い商店街を見つけた。

この雰囲気、好きだなあ(笑)

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商店街の中で一件の食堂を見つた。

「大谷食堂」とある。

店頭の看板には「国産うなぎ」「国産さば」の文字が。

これは絶対にヒットだ、

そんな妙な確信があって扉を開く。

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たいがいの飲食店は扉を開くと飲食をするための

テーブルなり椅子なりが並んでいると思う。

 

ところがこの店の場合、

扉を開くと廊下となっており、

右手に厨房がある。

何だか間違って「勝手口」の扉を開けてしまったような気分だ。

 

廊下を進むと座敷になっていた。

昭和レトロな空間に、

巨大な液晶テレビ、本棚には漫画本、新聞、

ご主人と思われる方の寺巡りの写真。

 

食堂に来たというよりは

「爺ちゃんの家」に来た気分。

恐ろしく喉が乾いていたのでひとまずビールを注文。

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壁に掲げてあったメニューから

焼鯖定食を注文した。

待つことしばし、定食が届く。

ゴハンの量に一瞬たじろいだ。

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焼き魚を表現するのに「パリッと」なんて表現はよくするが、

大谷食堂の「焼鯖」は皮が「サクッ」としている。

ちょいと白ゴハンの上に乗っけて頬張れば、

うまみたっぷりの油が口いっぱいに広がる。

 

う、うめー!!!

 

ビールをぐびり。

焼鯖をチビリ。

白飯パクリ。

 

つーか、

鯖ってこんなうまい魚やったかい?????

 

僕がこれまで食べていた「焼鯖」とは

いったい何だったのだ。

 

さらに特筆すべきは「吸い物」だった。

こんなまじめに出汁をとった、

上質な吸い物など長らく口にしたことがない。

 

白衣を着たご主人が現れて、

「暑い中よお来てくれて、ありがとうございます」

と頭を下げる。

いやいや、

こんなウマイものを食べさせてくれてありがとうございます、だ。

 

すっかりいい気分になって店を出た。

空は何処までも青い。

時計を見ればまだ12時前だった。

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