北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

鯖江の休日〜白樺のホルモンランチとアカスリと〜

以前、相方と今庄行った帰り、

鯖江市内で何とも怪しげな佇まいの店を見つけていた。

帰宅して調べてみると「白樺」なるその店は

福井では名のしれた「ホルモン焼き」の店であるらしい。

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さらに食べログの口コミを読むと、

なかなか強烈な記述が見受けられる。

 

テーブル席はほぼ満席で、座敷の方に案内されました。
店内は肉を焼く煙で、うすく霧がかかったようになっています。

座敷に上がると敷いてあるゴザが油でにっちゃりしています。
隅にかためてある座布団を手に取ると、油でしっとりしています。
ここで毎回、「ああ、白樺に来たんだな」と実感するわけです。
このお店の場合、こういう事が気になっちゃう人は行っちゃだめです。(・∀・)

食べログ・タケシ(・∀・)さんのコメントより抜粋

 

この店福井では結構有名みたいなのですが、異口同音に「むちゃくちゃ汚いが肉はウマい」という評価で一致しているのです。

入ってみると・・・・予想通りだた 店内が煙で前がよく見えません。
決して演出で煙を炊いてるわけではありません。コレでも換気扇が8つくらいついていてフル回転しているのです目がイタい(´;ω;`)

食べログ・福井のたいやきさんのコメントより抜粋

http://tabelog.com/fukui/A1802/A180201/18000173/

 

ブログもチェックしてみた。

「ニオイが染み付くので捨てていい服で行くこと」

「鉄板の交換をお願いするとひっくり返して終了」

「煙がすごいのでゴーグル持参もオススメ」

 うーむ、気になる、気になる、気になる!

 

そんなもので相方を誘ってみたのだが、

会社内でもこの店は色んな意味で有名らしく、

「行ってみたいという気持ちはあるンだけどねー」

とイマイチ乗り気ではない様子。

「一度下見してみてよー」とも言う。

 

ちょいとここしばらくバタバタしててなかなか行く機会に恵まれなかったが、

ついにその日はやってきた!!

本当は電車で行って

ビールでも飲んで帰ってくるつもりだったが、

雨模様だったもんで車に乗って向かうことに。

 

時は月曜の午前中。

11時過ぎ「白樺」に到着。

店は福井鉄道神明駅に近い住宅街の一画にあるのだが、

佇まいからして大阪や東京のガード下の方が似合いそうだ。

勇気を出して入店(笑)

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テーブル席にじいちゃんが一人。

だが店員さんらしき人の姿はない。

じいちゃんが「マスター、お客さんだよ」と叫んでくれるが、

反応はない。

 

じいちゃんが「ま、座って待ってなよ」なんて言うから

隣のテーブルへ。

「何処から来たんよ」

「福井からです」

「そらまた遠くから」

 

まだ開店直後、先客1名なので煙もうもうなんてことはないが、

店内は真っ黒に「いぶされて」いる。

じいちゃんのテーブルには七輪がセットされているが、

まだ何も焼いている様子はない。

 

そしてのっけから「タレ」の香りがする。

壁や天井一面に染み付いているかのようだ。

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恐る恐るテーブルに触れてみた。

食べログなどで書かれているようなギトギト感はない。

 

それに、

「福井を代表するきたなシュラン

みたいな記述がネットでは多く見受けられたが、

僕には古いなりに小奇麗にしてる印象があった。

開店直後だからであろうか。

 

確かに満席で煙もうもうの状態だと

印象は大きく代わるだろう。

幸いにもこの時間、

店内の空気はまだ澄んでいた。

 

しばらく待ってると

女将さんらしき方が現れた。

「何するー?」

てな感じだったのでホルモンランチ(平日のみ)を注文。

「飲み物はここ(ショウケース)から持ってってなー」

 

どうやら「お冷や」やおしぼりが出てくる、

なんてことはなさそうだ(笑)

車だったのでノンアルコールビールを手にテーブルへ。

 

くいっと喉を潤していると

「兄ちゃん、タレ取りに来てー」と女将さんに呼ばれる。

「今日は休みか?」

「ええ」

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小皿を2つもってテーブルへ。

ひとつには「タレ」、

ひとつには「すりおろしニンニク」と「唐辛子」

 

女将さんが七輪を持ってきた。

中では炭が赤々と燃えている。

上に載るのは「穴の開いた」まさに鉄板。

 

ホルモンとキャベツが出てきた。

一目見て思った。

「あー、きれいやな」と。

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ホルモン=ほるもん=ほうる(捨てる)もん

 

きちんとした仕事をしないと、

ホルモンなんてそう簡単にはキレイにならない。

 

穴あきの鉄板にホルモンを乗せる。

隣のじいちゃんも焼き始めた。

なるほど、にわかに店内が曇り始めた。

 

じいちゃんは日本酒をぐびり。

うーん、いい光景だな。

やっぱ電車でくるべきだった。。。。

 

白ご飯、キムチ、スープが届く。

割り箸でタレの味見をしてみた。

かなり「甘み」が強い。

 

ニンニクと唐辛子をドバッと投入、

焼きあがった

アツアツプルルンのホルモンをちょいと浸し、

白ご飯の上でなでてからほおばる。

 

ん、んめー!!!

 

ホルモンと一言でいっても様々な部位が入っているもので、

色んな食感が楽しめるのも嬉しい。

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ちきしょー、

ビール飲みてーよー!!!!!!!

ホルモンは白飯よりビールだよー、

と、ノンアルコールビールをちびり。

うう、欲求不満。

 

今度は相方に運転手として来てもらわねば。

 

勘定をすますと

「このあとどっか行くんか」

と女将さんは言った。

 

「越のゆ行って風呂入ります」

僕は言った。

「そらいい休みやなー」

女将さんは笑った。

 

白樺から福井鉄道の踏切を超えて

国道8号線のバイパスへ。

鯖江アルプラザの斜め向かいあたりに

「越のゆ・鯖江店」はある。

 DSC06227.jpg

越のゆは福井県内に3店舗、

富山県内に1店舗あるスーパー銭湯だ。

敦賀・福井・富山店は何度も世話になっているが、

鯖江店は初来店。

 

今日は決めていた。

「久々にアカスリやるべ」

入浴受付と同時にアカスリの予約も入れておく。

白樺の煙でいぶされた服をビニール袋に突っ込み、

湯船で予約時間が来るのを待った。

 

アカスリに初めて行ったのは20代半ばの頃。

以前このブログにも登場した高崎の友人を訪ねた時だ。

 

その日、僕は友人と嫁さんと3人で健康ランドで飲んでいたのだが、

風呂あがりなのに小汚い僕を見かねてか、

嫁さんの方が「大ちゃん(僕のこと)アカスリでもやった方がいいよ」

などと言い始めた。

 

すると友人までもが

「そうだな、ダイはアカスリをすべきだな」

なんて言う。

 

アカスリか。。。

興味はあるが、ちょっとな、っていうのが正直な気持ちだった。

 

最近のスーパー銭湯なんかには

浴室の片隅にちゃんと「アカスリルーム」みたく

独立したスペースが確保されているが、

当時は洗い場の一角をカーテンで仕切った簡素なものが多かった。

(越のゆ・鯖江店はまさにこのパターン)

 

そしてアカスリを終えて出てくるのは

中年の立派な体格をされた方ばかりだ。

もちろんスタッフは韓国のおばちゃんである。

僕の中にはおっさんの道楽みたいなイメージがあった。

 

さらにいくら相手がおばちゃんとはいえ、

女性に身体を洗ってもらうなんて

考えただけで恥ずかしくなってしまうほど

当時の僕はまだウブだった(笑)

 

「無理無理無理無理」

僕は言った。

友人も嫁さんも笑っていた。

 

ところがその後、トイレにでも行ったと思っていた嫁さんが、

「アカスリ予約しといたから」

なんて言う。

「今からお風呂入って15分ほど温まってきて。後で名前よばれるから」

 

そんな感じで半ば強制的にアカスリをすることになった。

 

イメージと違って

そこはきちんとしたアカスリルームがある施設だった。

ところがスタッフは韓国のおばちゃんではなかった。

自分と同年代と思われる若い日本人女性だったのだ。

 

20代半ばの男女がベッドのある一室にいる。

そして僕は素っ裸。

 

おいおい、風俗じゃないよな、

股間をタオルで隠しながら

僕はすっかり動揺してしまった。

「この空間であんなことこんなことが起きちゃったらどーすんのさ」

てな感じである。

 

だがこの若いスタッフはびっくりするくらいに

無表情だった。

「仰向けに寝てください」と淡々と言う。

従えば股間にあったタオルはひょいととられ、

湯で絞ってから再び股間に載せられた。

そして目には冷たいおしぼり。

 

で、実際にこすってもらうと、

「痛い」なんて感覚は全くなく、

とにかくふにゃけるくらいにいい気持ちだった。

え!そこまでやっちゃうの!

てなほどに全身を「こする」

 

初めてということもあったのだろうが、

まあびっくりするほど「アカ」が出た。

 

女性スタッフは最後まで無表情であったが、

そのおかげであらぬ想像をせずにすんだこともあり、

僕はすっかり満足していた。

身体だけでなく気分もスッキリだ。

 

友人と嫁さんも「白くなったねー」と笑った。

以降すっかりアカスリの虜になった。

 

一人暮らしだったこともあり、

ほぼツキイチで行くことになった。

富山県内でアカスリをやってる入浴施設の

大半は制覇しているはずだ。

 

しかしながら相方と暮らしだしてからは

ツキイチとはいえそんな贅沢も許される訳なく(涙)

ここしばらく遠ざかっていた。

今日こそはアカスリを♪

そう考えただけで嬉しくなる。

 

時間になり番号を呼ばれた。

やってくれるのは「おばちゃん」である。

 

マッサージと同じでアカスリも施術する方によって

満足度は全然違う。

下手な方は「痛くないですか?ダイジョーブですか?」と

何度も聞いてくるが、

上手な方は「痛くないですか」「大丈夫です」で会話終了。

今回のおばちゃんは力加減も絶妙で、

久々のアカスリを堪能した。

 

今の仕事が一息つけば

今度は60分コースを奮発してやろう、

なんてことを思う。

 

身もココロもスッキリだ。

明日からも頑張ろう!

まずは家に帰ってビールだな。

 

車のドアを開けたら、

恐ろしいほどに焼き肉の香りが充満していた。

「・・・」

「白樺」に車で行く際は

消臭剤も持っていった方が良さそうだ。

 

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