北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

台湾新幹線・高鐵3日パスの憂鬱

今回の台湾旅行でもっとも楽しみにしていたのは

いわゆる「台湾新幹線」、台湾高速鉄道への乗車である。

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台湾高速鉄道台北市台北駅と高雄市の左営駅までの約350キロを結ぶ

その名の通り「高速鉄道」で最高速度は300キロ。

 

時刻表を確認してみると、

列車番号を見れば停車駅が分かるようになっていた。

 

100番台が「のぞみ型」で板橋と台中のみ停車、

所要時間は約1時間36分。

600番台が「ひかり型」で板橋・桃園・新竹・台中・嘉義・台南に停車。

所要時間は約2時間。

800番台が「こだま型」で各駅停車。

所要時間は約2時間20分。

 

200番台、300番台はイレギュラーな停車駅となっており、

500番台は区間運転、

1000番台は運行日注意となっている。

 

よく台湾と九州は面積が同じくらい、

なんて話をきくが、

九州も北九州市の小倉と鹿児島市の距離が約350キロ程度、

所要時間も似たようなものとなればなるほどとは思う。

 

運賃は指定席片道が1490台湾ドル。(2015年12月現在)

だが、日本に外国人観光客向けの安いきっぷが存在するように、

台湾にも外国人観光客に向けた安いきっぷが存在する。

 

今回使用したのは「高鐵3日パス」なるもの。

連続3日間乗り放題で2400台湾ドルであるから

単に台北〜左営を往復するより安くなる。

 

他にも任意の3日間を選べるジョイントパスや、

台湾国鉄とのジョイントパスなど、

いくつか外国人旅行者向けのパスが発売されている。

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台湾高速鉄道

 (時刻表も上記サイトよりダウンロードできます)

 

今回、友人夫婦が「行きたい」としてあげた場所は

全て台北周辺であったもので、

このパスをフル活用して連日高雄から台北に通ってやろう、

というのが僕の考えである。

 

ちなみに日本に置き換えれば、

東京の観光がしたいのに名古屋に泊まって新幹線で通う、

となる訳で、僕と相方ならともかく、

フツーの方である友人夫婦にはハードな行程かな、とも思ってはいた。

 

「もうしんどい、行くのが嫌だ」なんて言われたら

高雄周辺を観光すればよい訳で、

何はともあれ台北まで1往復すればいい。

 

さてこの「高鐵3日パス」であるが、

当日に窓口でパスポートを見せれば買える訳ではなく、

事前購入が必要となる。

 

台北なら入国後でもJTB台湾に行けば買えるそうであるが、

https://www.jtbtaiwan.com/taiwan-high-speed-rail/

今回は高雄なもので以下のサイトで購入して、

予約確認書を印刷しておいた。

www.taipeinavi.com

 

さて、この予約確認書をもって高鐵左営駅に行ったものの、

窓口には恐ろしいほど長蛇の列ができていた。

 

ただ、上記の「台北ナビ」の記事によると

「パスに引き換える窓口は限られており、別の場所に移動した」とある。

行列で大人しく待って、

別のところに移動してなどと言われたらたまったものではない。

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ところが他の旅行者さんのブログを確認しても、

台北駅で引き換えたなんて話はわんさか出てくるが、

左営駅で引き換えたなんて話はひとつも見つからない。

 

行列はさっぱり進む気配がなく、

僕は相方と友人夫婦を列に残して確認してみることにした。

案内所のようなところでおばさんが座っていたので訪ねてみたら、

彼女はにこやかに笑って

すぐ近くにあった別のカウンターに連れて行ってくれた。

 

ここにはパソコンが置いてあり、

おー、ここで引き換えれるのかと思って僕は予約確認書を見せた。

すると若い男性の駅員は流暢な英語で、

「窓口に行ってください」と言う。

「あの列にならぶの?」とカタコト英語で訪ねたら、

「turn to the left、No14」と聞こえた。

 

そこで言われた通りに改札口方面に進むと、

別の窓口が存在し、ここにも十数人ならんでいたのだが、

唯一誰も並んでいなかったのが14番窓口であった。

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うーむ、確認して良かった。

 

さてここでパスポートと予約確認書を見せればすぐ発券、とはいかぬ。

窓口のお姉さんはパスポート情報をきちんと入力し、

その情報が記されたステッカーをパスに貼ってようやく完了である。

4人分で10分近くかかったか。

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僕はこの時どうしても17時18分発の166列車に乗りたかったのだが、

発券を終えたのは17時15分。

改札口でもパスとパスポートを提示。

ホームまでダッシュして、列車に乗るなり扉がしまった。

 

自由席はそこそこ混んでいたが、

2人ずつバラバラに着席することはできた。

本当は指定席をとりたかったが、

時間のせまっている便はとれないようである。

その理由は後に分かった。

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乗ってしまえば日本の新幹線と何ら変わらず快適である。

ただ、非常に残念なことに車内販売にビールがない。

よくよく車内を見渡してみれば、

みなさん色んなものを食べてはおられるが、

酒を飲んでる方など一人もみかけなかった。

 

そういえば国鉄の車内でも酒を飲んでる方は見たことがない。

たまたまなのか、そういった文化なのか。

郷に入れば郷に従え、ガマン、ガマン、、、、、(涙)

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さて、この日、台北から左営に帰る前、

翌朝の左営から台北までの指定席を抑えておこうと思い、

台北駅の窓口に並んだ。

終電も間近な時間なのにやはり行列であった。

窓口に達するのに15分ほどかかった。

 

列車名を告げると普通に乗車券らしきものが発券されるのだが、

窓口の青年はこの乗車券の内容を、

手書きでパスに記入、さらに捺印までするもので

やはり時間がかかる。

こりゃ出発直前の座席指定なんて到底ムリであろう(笑)

 

そんなもので

台北駅でもダッシュすることになった。

うう、オジサンには厳しい。。。。

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さて、翌朝も左営駅へ行った。

パスも手にしているし、指定席も抑えているし気楽である。

この日の予定は台北に行ってMRTで木棚へ、

バスで平渓に行って天燈あげて、九份行って、と

以前と同じコースをたどるつもりでいた。

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抑えている列車は9時18分発も台北行き118列車。

ホームはガランとしており、

乗客の姿も少ない。

僕らは指定された9号車の席についた。

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車内は通路をはさんで山側が2列、海側が3列となっており、

台北駅の窓口の青年はちゃんと2列側を前後でとっていてくれた。

そんなもので座席を転換させて行楽気分である。

 

「こんな空いてるなら指定とる必要なんてなかったすね」

僕は友人夫婦に言った。

「まあまあ、おかげで今朝はゆっくりできたしいいじゃないの」と

友人夫婦は言ってくれた。

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僕は時計を見た。

9時18分。

あれ、出発する気配がない。

 

その時、隣のホームにいた列車が動き始めた。

恐らく僕は相当間抜けな顔になっていたであろう。

その動き始めた列車こそが118列車であった。

 

僕らが乗っていた車両は

9時24分発の1258列車だったのだ。

あまりにも痛恨、かつ初歩的なミス。

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さらに列車が違うということは

僕らが座っている席はよそ様の席ということである。

誰もが無言のまま立ち上がり、

それぞれの荷物を手にした。

 

席を元の向きに戻してから、僕らは自由席へと向かった。 

 

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