この日は福井駅前で「第2回ふくい交通フェスタ」なるイベントも開催され、
本当なら朝イチから乗りまくって、
写真家・南正時さんのトークステージも見たかったのだけど、
午前中の都合がつかなかったもので、出かけるのは昼前となった。
この日、「交通フェスタ」の来場者の目を引くのは
えち鉄の「ki-bo」が普段は入らない福井駅に現れて、
さらに福井駅で福鉄の「レトラム」との並びが見れる、ということであろう。
チラシにも真ん中に出ている。
しかしながら僕が注目したのは普段なら1編成しか運行されない「ki-bo」が
2編成とも運行されるということだった。
「ki-bo」と「レトラム」の並びに関しては
「福井駅で」という縛りを外せば今後も見ることができる訳で、
「ki-bo」と「ki-bo」の並びをどうしても見てみたかった。
この日の「ki-bo」の運行予定は、福鉄のツイッターによると以下のようなもの。
3月24日(土)のキーボ1号の運転時刻は次のとおりです。明日は特別キーボが2台走ります!
— 福井鉄道㈱ (@fukutetsu_info) 2018年3月23日
越前武生発 11時25分、14時25分
田原町発 9時54分、12時54分
3月24日(土)のキーボ2号の運転時刻は次のとおりです。明日は特別キーボが2台走ります!
— 福井鉄道㈱ (@fukutetsu_info) 2018年3月23日
越前武生発 11時12分、14時12分、17時02分
田原町発 10時03分、13時03分、16時03分
キーボ1号、キーボ2号という表記が何だか新鮮(笑)
これだけ見るといまいちよく分からないけれど、
ダイヤを書き出してみると見えてくることがある。
田原町駅を9時54分に出た「キーボ1号」(各駅停車)が越前武生駅に着くのが11時6分。
「キーボ2号」(急行)が越前武生駅を出発するのが11時12分。
同様に田原町駅を12時54分に出た「キーボ1号」(各駅停車)が越前武生駅に着くのが14時06分。
「キーボ2号」(急行)が越前武生駅を出発するのが14時12分。
午前と午後の6分間ずつだけ、「ki-bo」2編成が越前武生駅にいることになる。
福井駅にやってきたのは12時ちょっと前。
イベント会場は家族連れで賑わっていた。
福鉄の福井駅には運行を再開したレトラムが停車中。
線路沿いには間もなく現れる「ki-bo」を待つ、多くの同好の士の姿があった。
12時07分の越前武生行き各駅停車に乗車。
この日から「市役所前」駅が「福井城址大名町」駅に変わり、
アナウンスも何だか新鮮な感じがする。
この日の目的はあくまで14時06分から12分の間に越前武生駅にいること、
であるもので、何処かで昼食をとっておこうと思う。
何だかんだで時間はない。
駅から近い食堂は、と時刻表を眺めつつしばし考え、浅水駅で下車。
旧8号線沿いにある「大もりそば・支店」さんは、
車で走っているといつも賑わっているお店、そんな印象があった。
浅水駅からだと駐車場の裏手から入れるもので、
1分とかからずに着く。
ちょうど昼時ということもあって店内は大賑わい。
メニューを眺めると、「そば屋」というよりは「食堂」といった感じのメニューの充実度で、鍋物から定食からお子様ランチに至るまで何でもある。
あれこれ考える時間もなかったもので、
結局「からあげ定食」を注文。
何処に行ってもワンパターンだなア、と最近は思っている(笑)
ほどなくして「からあげ定食」が配された。
大きめのサイズのものが4つ。
塩コショウが添えられていたが、つける必要はないほどしっかり味のものだった。
それより、こちらのお店、ご飯が美味しい。
いつもなら「からあげ」をおかずにご飯を食す、って感じであるが、
漬物にも味噌汁にも手をつけず、先にご飯だけ平らげてしまった。
無論、「そば屋」さんだけあって「そば」も美味でした。
ごちそうさまでした。
浅水駅に戻る。
次の越前武生駅行きは13時26分発の急行、13時36分発の各駅停車と続くが
この日に関しては共に「ki-bo」での運行となる。
今回のダイヤ改正で一番気になったのは急行の処遇であったもので、
まずは13時26分発の急行に乗車。
浅水駅を定刻に出発した急行は泰澄の里駅を通過。
これまでなら鳥羽中駅前後のカーブで減速はするが、
しかしながら三十八社駅で停車。
扉は開かない。あくまですれ違いのための停車だ。
「行き違いのため、しばらく停車します」運転士のアナウンスが流れた。
これまでも上りの急行が遅れた時は、
所定の神明駅ですれ違わず、三十八社駅ですれ違うことは多々あった。
しかしながらこの日からはこれが所定となる。
しばらく待っていると下りの急行がノンストップで駆け抜けていった。
西鯖江で下車して今度は各駅停車の「ki-bo」に乗り継ぐ。
「ki-bo」が運転を開始してまる2年たつが、
普段は急行ばかりに使われているもので、
各駅停車というのは何とも新鮮な感じがする。
14時06分、「ki-bo」は越前武生駅に到着した。
車内にいた幼い男の子が
「あれ、ki-boがもう1台いる!」と歓声をあげた。
この子と僕の脳内はそう大差ないような気がしなくもない(笑)
2編成並んだ「ki-bo」はやはり新鮮な光景だった。
普段から福鉄内で有効に使えばいいのに、とは思うが、
できない大人の事情がある、ということか。
でも今日は2編成とも使っている訳で、
ならやはり普段から、とは思ってしまう。
いったん改札を抜けて、すぐに改札をくぐった。
単なる「怪しい人」と化しているが仕方ない。
14時12分発の急行「ki-bo」で福井に戻る。
何だかなあ、と思ったのは西鯖江ですれ違う各駅停車を待ち、
浅水でもやはりすれ違う各駅停車を待ったことか。
上りが遅れている訳でもなく、これが所定のダイヤなのだ。
(運転士のダイヤを確認した訳ではないのでまた後日確認してみますが、、、)
何だか急行が削減されただけでなく、
急行そのものの格が下がった、そんな印象すらある。
どうしてこんなダイヤになっちゃったのだろう(涙)
福井城址大名町駅で下車。
駅名の英語表記は「Fukui Castle Ruins-daimyomachi」に。
「ruin」なんて初めて見る単語だなあ、と調べてみたら
「破滅させる」とか「破産」とか恐ろしい訳が並んでいたが、
「ruins」になると「遺跡」や「廃墟」ということになるそうな。
なるほど。
福井駅まで歩き、南正時さんの写真展を拝見。
懐かしい写真が数多く展示されており、
常設展示してくれたらいいのに、、、、と思う。
「ki-bo」がヒゲ線に入る様子を見学。
「ki-bo 」がヒゲ線に入ってくるのはやはり注目度が高いようで、
あまり鉄道に興味がなさそうな人たちもスマホのカメラを向けている。
スクランブル交差点で信号待ちをしていた爺ちゃんと孫も
「あ、爺ちゃん、キーボ来た、キーボ来た!」
「へえ、珍しいなあ」なんて会話をしている。
もう1点、気になっていたのが「ki-bo」が福鉄内の各駅停車に使用されるとなると、
その様子も見てみたい。
そんなもので田原町行きの「ki-bo」に乗車。
ヒゲ線沿いでは多くの方がカメラを向けており、
何だか気恥ずかしい(笑)
「ki-bo」は田原町駅の、2番線に到着。
ホーム上にはえちぜん鉄道の運転士が待機しており、
このまま鷲塚針原まで行ってしまうような、
そんな錯覚に陥る。
回送の表示をした「ki-bo」はそのままえちぜん鉄道線へと乗り入れていった。
なるほど、いったん福大前西福井まで行って、戻ってくるということか。
踏切でしばし眺めていると、
先程出ていった「ki-bo」が再び姿を見せ、今度はえちぜん鉄道のホームに停車。
すぐに福井口方面へと走り去っていった。
レアな光景も見れたもので、満ち足りた気分になって福井駅へ戻る。
今日も半日福鉄を堪能できた、
あとはゲンキーに寄って酒でも買って帰ろう。
あ、そうそう、100円券をもらわなければ。。。
ハピリンのカウンターで100円券をもらい、
外に出た所でスーツ姿でメガネをかけた、背の高い男性とすれ違った。
はて、何か見たことある人だな、
誰だったっけ?
最近、すっかり物覚えが悪くなり、頭の中が回らず、
???ともやもやした思いで帰宅。
酒を飲みつつ新聞を眺めていたら、記事に出ていた名前で、
ようやくさっきすれ違った男性が誰であったか、ということに気づく。
福井県の西川一誠知事だった。