北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

ポートラムでギョーザ、サントラムで中華そば

ギョーザなる食べ物が好きなもので家でもしょっちゅう食べている。

最近の、というよりずっと以前からのお気に入りは、

8番らーめんが出してる「生餃子」で

(8番の店舗でもなく、通販でもなく、スーパーで売っているもの)

福井の「ヤスザキ」ならいつでも売っているのだが、

うちの近所の「Aコープ」だと何故か木曜日にしか売らないもので、

木曜日は必然的に餃子の日と化している(笑)

 

冷えたフライパンに油を引いて並べ、水を入れて蓋をして点火、

そんな変わった焼き方をするのだけど、

キレイにカリカリに焼けた時の至福感は半端ない。

おまけに1パック100円前後と安い。

 

この家でも焼ける餃子のレベルが高いもので、

外で餃子を食べた時の満足度が物足りなくなっているのも事実だった。

久しぶりに外食でも美味しい餃子を食べたいな、とは思っていた。

 

 

 

美味しい餃子を求めて再び富山駅前へ。

地鉄の窓口で「富山まちなか岩瀬1日フリーきっぷ」(820円)を購入。

市内電車とバス(富山駅前から280円区間)とポートラム(富山ライトレール)が1日乗り放題となるもので、

市内電車、バスの1日フリーきっぷが620円であるから、

200円のプラスでポートラムまで乗り放題となる。

 

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地下道を抜けて北口へ。

南口は僕の知ってる富山駅と随分変わってしまったが、

北口は僕の知ってる富山駅のまんまで何となくホッとする。

 

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在来線の高架化が完成したらまたいろいろと変わってくるのだろうな、

ライトレールの北口の電停は高架下の電停に統合されるのだろうけど、

そうなると次のインテック本社前までの駅間が開きすぎな気もするし、

どんな感じになっていくのかな。

 

まだ昼食には早い時間だったもので、

とりあえず紫のラインのポートラム岩瀬浜へ向かう。

 

車内では「この時間、パスカご利用の方は後方の扉からもお降りできます」

みたいな放送が流れている。

富山ライトレールでは以前から「信用乗車」といって、

朝のラッシュ時に限って後部車両からの降車を認めていたのだけど、

昨年から終日に拡大したそうだ。

 

trafficnews.jp

これが成り立っている富山は、、、

議員さんたちは信用を失っているけど、

市民の方は信用されているのだな、とも思う。

何となく後方車両で眺めていたけれど、

不正をやってる方なんて誰ひとりいなかった。

 

そして、え?と思う所で電車同士がすれ違った。

後で確認してみよう。

 

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終点の岩瀬浜に到着。

海辺の街をぶらぶら歩く。

 

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富山から福井に引っ越して来た時、

福井も案外「山」が近いもんだな、なんてことも思ったが、

富山は海辺から3000メートル級の山々がすぐそこに迫っている訳で、

こんな光景が「あたりまえ」の富山って街は、

あらためて「ありえない」街だ、なんてことも思う。

 

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後から知ったことだけど、

この日の富山は30度超えの真夏日

立山室堂に行けばダウンジャケットが必要ではないかと思われる(笑)

 

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富山ライトレールの中で唯一、

かつての富山港線を思い起こさせてくれる東岩瀬駅からポートラムに乗る。

 

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城川原駅で下車。

以前にも書いたのだけど、この城川原駅前にはかつて

「東洋健康ランド」というサウナがあって、

「山」の中で働いていた僕は、

下山してここで風呂に入ってビールを飲んで、アカスリをしてもらうのが

何よりの「至福のひととき」であったのだけど、

今はトヨタの純正部品の販売店?になっている。

 

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同じく掛尾にあった「カケオパレス」っていうサウナもいつしか廃業していた。

サウナというか健康ランドも昭和の遺物になっちゃったのかな(涙)

 

ライトレールの線路を横断して、

住宅街の中を東に向かう。

何度か来ているから憶えているはず、と楽観視していたが、

残念ながら記憶が繋がらず、

あれ、いや、ここは違うとしばしさまよう。

 

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ウロウロしていると住宅街の中にギョーザと書かれた「のぼり」が見えた。

あ、ここだ。

 

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こちらのお店、「ミッちゃん餃子」という。

店主である「ミッちゃん」が72歳にして開業したお店ということで、

当時の地元紙で取り上げられていた。

テイクアウトがメインだけど、

当時は1コイン、500円で食せる定食もあったらしい。

 

らしい、というのは僕はこれまでに5度ほど訪れているのだが、

まともに営業日を確認していなかったため、

5度ともお店が開いていなかったのだった(笑)

そんなもので「のれん」がかかっている「ミッちゃん餃子」も初である。

今回はさすがに下調べをしている。

 

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500円の定食がなくなったのも下調べ済み。

店内では「焼き餃子」のみを頂ける。

 

店内はカウンターが4席のみ。

僕と同時に近所の方なのか、女性が入店して

「生餃子4パック」と「ミッちゃん」らしき女性に告げる。

僕は「ミッちゃん」の隣にいた女性に

「焼き餃子を頂きたいのですが」と言ったら、

「ご飯とかないので、コンビニでおにぎりでも買って持ち込んでいただいてもいいですよ」と笑う。

何だか素敵なシステムだなあ、、、

 

驚くのはお客さんがまったく途切れないことで、

「3パックお願いします。袋は2つと1つに分けて」

「焼き方の説明入れときましょか。氷入れときますね」

そんな会話が繰り返される。

 

その合間に「ミッちゃん」自身が僕の餃子を焼いてくれた。

「お待たせしました。1個サービスね」

と、ニッコリ笑う。

 

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見るからに大ぶりで具が詰まっている、そんな餃子だ。

合掌して何もつけずに頂く。

「うま(笑)」

 

野菜たっぷり、皮もっちり、

それでいて味はあっさり。

ビールが欲しくなる、そんな餃子ではない。

ビールがなくとも、幾らでも食べれるンじゃないか、

そんな気がする。

 

お値段330円なり。

2人前にしても良かったかな、と思ったが、

今回はもう一件寄りたいお店があるもので、

これにて終了。

ごちそうさまでした。

 

 

 

帰路は城川原駅前のマンションを目印にして歩く。

 

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城川原駅からポートラムに乗って、奥田中学校前で下車。

行きに「え?」と感じた違和感を確認してみたかった。

 

富山ライトレールは基本的に単線で、

列車同士のすれ違いは駅で行われていた。

ところが行きの列車では路面区間上ですれ違いが行われた。

奥田中学校前からインテックの方面を眺めると、

線路が複線になっている。

 

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後から調べてみたら、八田橋の東詰から奥田中学校前の区間が3月4日に複線化されたとのこと。

さらに八田橋の東詰には近いうちに新電停も設置されるらしい。

現状に満足せず、攻めている、そんな気がする。

 

「富山まちなか岩瀬1日フリーきっぷ」は地鉄電車の一部区間電鉄富山〜南富山)も利用可となっているもので、

奥田中学校前から稲荷町駅まで歩いて向かう。

犬が暑さでくだばっている。

 

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もう1軒、伺いたいお店は市内電車の沿線にあるもので、

稲荷町不二越・上滝線の岩峅寺行きに乗って、南富山に行き、

そこから市内電車に乗る、そんなルートをたどることにした。

 

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しかしながら稲荷町に着くと、岩峅寺行きの電車は30分以上間がある。

じっと待っていても仕方ないので、

いったん電鉄富山に向かうことにした。

たまに来たとき位、めいいっぱい乗りたい(笑)

 

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岩峅寺行きの電車は地鉄オリジナルの車両。

隣の席には爺ちゃんと孫らしき2人組。

孫が「こんな電車嫌だ、隣のかぼちゃ電車に乗りたい」と言って、

爺ちゃんを弱らせている。

 

これもいい電車なんだよ、と言ってやりたがったが、

不審者と思われても弱るので余計なことは言わない。

 

電車が南富山駅に入線する同じタイミングで、

路面電車の線路上にサントラムの姿が見えた。

 

このサントラムが運行を開始したのは2010年のことであるが、

当時は老朽化した富山大橋の重量制限に引っかかるとやらで

僕が住んでいた大学前に来ることはなく、

南富山と富山駅前の間を往復していたのでさっぱり乗る機会がなかった。

 

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2012年に新・富山大橋の供用が始まってようやく大学前に乗り入れるようになったが、

当時はまだ1編成しかなかったもので、

やはりなかなか乗る機会がなかった。

2編成目が導入されるなり僕は富山を離れたし(涙)

そんなものでこれまでサントラムに乗ったのは数えるほどしかない。

 

つい嬉しくなってこのまま大学前まで行くか、なんてことも思ったが、

もう1軒のお店が昼の中休みに入っても弱るので、

初志貫徹で広貫堂前で下車する。

福鉄の電車に乗り慣れると、降車する電停で「降車ボタン」を押す、という行為も何だか新鮮に思える。

 

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広貫堂前の電停から住宅街の中を進む。

見覚えのあるマンションの手前に、目指す「塩苅食堂」はある。

親父さんに中華そばを注文。

 

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このお店の存在を教えてくれたのは、

かつての同僚であるが、

僕よりちょっと上の世代の方にはかなり「ファン」が多かった。

 

富山はいつごろからか突如としてラーメン屋が増えはじめ、

みんなしてあっちこっちのラーメン屋を巡る機会が多くなったのだけど、

最終的にはこの「塩苅食堂」さんや、

「まるたかや」さんのような昔からやってる店に舞い戻る、

そんな感じ。

それは僕もまた同じ。

 

提供されるスピードも、めちゃくちゃ早い。

「え、もう出来たの?」てな感じ。

アツアツのスープをすすれば

「あー、久しぶりだなあ」と思うし、

このお店、独特な「麺」がまた美味しいのよな。

 

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後から父子が入ってきたが、

父親が息子に「ここのチャーシューおにぎりを是非お前に食わせてやりたい」

なんてことを言っている。

きっとここのチャーシューおにぎりを食せば、息子もファンになるであろう。

 

最後まで熱いスープを飲み干せば、

額から汗がにじみ出てきた。

ごちそうさまでした。

 

富山駅に戻るために上本町の電停で待っていたら、

現れたのは再びサントラムだった。

富山に住んでいた時はめったに乗れない存在であったのに、

これは一体どうしたことか(笑)

 

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富山駅前に戻り、

あまりの暑さに水分補給がてら泡の出る飲み物をプシュリとやって、

何となくバスターミナルを行き交うバスを眺めていたら、

キレイになったけど、

随分静かなバスターミナルになっちゃったな、なんてことを思う。

 

以前の富山駅前のバスターミナルは、

確か仮設の時もだったと思うけど、

絶えずおばちゃんの名調子と言っていい案内放送が流れていた。

ちょっと低めの声で、

「◯番乗り場あ〜10系統お〜高岡行きい〜、◯番乗り場あ〜71系統お〜滑川行きい〜」

たまに一般車が紛れ込んで侵入してくると、すかさず

「ここはバスのりばです。出ていってください」みたいな感じで(笑)

 

あのおばちゃんもいつしかお役目を終えたのかな。

 

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富山に来るたび「変わったなあ」と関心しつつ、

寂しくもなったりする自分がいる。