北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

えちぜん鉄道の専用高架を見に行く

我ながら「タイミングの悪い人間だなあ」と思うことは多々ある。

今は不満ばかり書いている北陸新幹線の開業をかつてはそれなりに楽しみにしていたが

金沢に延伸開業した時には長年暮らした富山を離れて福井にいた。

 

えちぜん鉄道が新幹線の高架を間借りする、

この時も普段なら福井市内にいるのに僕は若狭にいた。

 

そして、えちぜん鉄道が専用高架に移行する、

このことをずっと楽しみにしていたのに、

福井を離れて富山にいる。

 

6月24日にえちぜん鉄道が専用高架に移行して約1週間、

僕は毎日のように様々な方がネットに投稿した記事や動画を指をくわえつつ眺めていた。

あー、早く行きたい行きたい行きたい行きたい!!!

で、まもなく一週間がたとうとしていた日にようやく行くことにした。

 

 

 

わくわくすると早めに目が覚める、

それは小学校の頃から中年のなった今も何ら変わらず、

早朝の5時半に富山駅にいた。

 

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手元には既に買い求めてあった「北陸おでかけパス」がある。

福井にいた頃はこのきっを使うことはめったになかったが、

JRの在来線が「ほぼ」消滅した富山にいると、

出かける際の必須アイテムと化している。

 

ただ、3日前までに購入なんてことを言わず、

当日売りもして欲しいな、、、、

 

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金沢でJRの普通電車に乗り継いで福井に着いたのは8時25分。

この3時間弱の間、ひたすらわくわくしっぱなしだった。

ようやく、仮線を脱したえちぜん鉄道に乗車できる。

 

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改めて新駅舎を眺めた。

本当に立派になったなあ、、、

おじさんは嬉しいよ、、、(涙)

 

でも、冷静に考えると、

新幹線の駅舎が手前にせり出して設けられるってことは、

この位置からこの姿を見ることができるのもわずかな期間なのかな、

なんてことも思う。

 

新駅舎に足を踏み入れる。

お、何か新築の香りがするぞ。

つうかこれが本当にあの「えち鉄」の駅なのか。

これは夢じゃないよな、、、、

 

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今回は高架化された区間「だけ」を堪能するつもりだったので、

その都度きっぷを買うつもりでいたが、

あとで風呂でも入りにいくか、なんて気になって、

結局フリーきっぷを買った。

 

改札を抜けてホームへ上がる。

で、僕は正直言ってちょっと拍子抜けしてしまった。

「え、こんな狭いの」てな感じである。

 

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僕はずっとアオッサ側に設けられた開口部までホームが伸びていると思っていた。

しかしながらホームはこの巨大な空間の半分ほどしかなく、

アオッサ側は留置線となっていた。

 

またホーム先端が分岐器の形状に沿っているため、先細りとなり、

余計に狭く感じる。

 

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福井新聞の記事ではホームに椅子がない、なんてことを書いてあったが、

このスペースなら椅子を設置する余裕なんてなかろう、って感じである。

マスコミの方々なんて僕らよりずっと先にこの駅を見ていたはずで、

その時点で指摘しろよと突っ込みたくもなる。

 

ただ、なんだけど、

この「狭い」という感覚は仮駅があまりにも立派すぎたことの反動なのかな。

仮駅は何もかもが新幹線サイズだったのだ。

かつての地上駅が今の高架駅になっていたなら、

全然違和感なく「立派になった」で済んでいたような気がする。

 

ま、できたものにうだうだ言っても仕方ない(笑)

ひとまず高架線を満喫しよう。

まずは新福井まで乗車。

 

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単線の高架橋というのは何だか新鮮で、

こじんまりした駅のサイズなんかを見ていると、

浜松の遠鉄電車に乗っているような気がしてくる。

京福時代に末端部の廃線も発表されていた頃、

みんな今のような姿を想像できたのだろうか。

 

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新福井で下車。

どうするのやら、と思っていたエレベーターは工事中になっていた。

仕方ないとは思いつつ、

これはこれで非常にまずいことではないのか、

そんな気がしなくもない。

 

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続けて福井口駅へ。

ここも福井駅同様に「狭い」そんな印象がある。

やはり仮駅が立派すぎたのかな。

 

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ツイッターの画像などで知ってはいたのだが、

切り欠き式のホームが設けられていたのは意外だった。

「キーボ」はここで折り返していくのだろうけど、

他にも使うことがあるのかな。

 

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実はこの日、二日酔いで、あまり頭がまわっていなかったもので、

酒を抜くためにあわら温泉で先に風呂に入ることにした。

僕の二日酔いというのは起床してしばらくしてから発症する。

起床時は恐らくまだ酔っていたのだろう。

 

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そんでもってあわら湯のまち駅に着いたら雨が降っていた。

「・・・」

ポツポツだし、ま、いっかとセントピアあわらまでダッシュする。

すると扉が開かない。

 

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え、まさかセントピアが週末に休み????

と思ったら何てことはない。

まだ10時の営業開始前だった。

何もかも早すぎたのだ。

 

 

 

あわらの湯で酒を抜き(真似しないでくださいね)

流石に生ビールはパスしたのだが、

駅に戻るとなんとなく時間を持て余してしまい、

なんとなく調子を取り戻してきたこともあって、

仕方なく駅前のコンビニでビールを買ってぐびりと飲んだ。

 

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福井に戻り、福大前西福井駅で下車。

今日は「たぬきや」さんでランチを食べると決めていた。

 

フライング気味の入店だったのか、

店内に入ると親父さんがホワイトボードにメニューを書いている最中だった

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今日の日替わり定食はチキンカツとポークソテー

腹が減っていたので「うどん」付きにした。

 

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「たぬきや」さんに来ると、

食堂における値段設定とは、なんてことをつい考えてしまう。

手間ひまかけたちゃんとした料理が「570円」。

この日はうどんをつけて「800円」。

 

山盛りのご飯に熱々の味噌汁、

ほんと何よりのごちそうだと思うし、

小鉢の和え物なんかも本当に美味しい。

福井に帰ってきたらまた来ます。

ごちそうさまでした。

 

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天候と共に体調もすっかり回復したもので、

改めて福井口駅へ向かったのだが、

学生の下校時間にかちあってしまい、

田原町、西別院で車内は大混雑に、、、、

 

そろそろ鉄道会社は

「歩きスマホをやめましょう」

だけでなく

「背中のリュックはおろしましょう」を徹底してみればいかがなものか。

全員リュックを下ろせばたいした混雑ではない。

 

福井口で勝山行きに乗り継ぎ、

開発まで往復するつもりだったが、

あまりに混んでいたもので一本見送ることにした。

 

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いったん駅の外に出る。

廃止された踏切に「このまま進め」の看板が目立つ。

でもやはり何台かのクルマは一時停止をしていた。

そりゃそうだわな、、、

 

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路面にはまるでモニュメントのように

旧線4本に仮線2本、計6本の線路が並んでいる。

この道路の向かいにかつて小さな木造駅舎があって、

いくつものホームが並ぶ立派な駅があったことの名残りか。

 

ずいぶん手前から分岐していたンだなあ、とか、

もはやどんな駅だったかほとんど思い出せないなあ、とか、

しばしぼんやり思う。

 

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えちぜん鉄道の変貌がひと目で分かる場所、ともいえるが、

じきに線路は外されるのだろう。

ちょっと残念。

 

そして線路が途切れた仮駅へ。

何だかんだで僕の中のえち鉄といえばこちらの「仮線」で、

「旧線」には数えるほどしか乗ったことがない。

 

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えち鉄の徘徊は

ほとんどが仮の福井駅から始まって、

仮の福井口駅で勝山、三国、それぞれの方面へと分岐していった。

 

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専用の高架が開業した喜びよりの、

仮線が廃止された寂しさの方がなんだか強い。

おかしいな、こんなはずじゃなかったのに。

あれだけわくわくしてたのに。

 

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何となく寂しい思いを抱えたまま、

僕はホームに上がり、?となった。

「あれ、肝心なものがない」

 

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あれ、まさか、と思い、もしや、そんな気がしてきて、

開発に行かずに一旦福井駅へ。

そしてホームを確認した。

やはり見当たらない。

 

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何がないかといえば、ホーム上に時刻表が一切ないのだ。

福井駅には電光表示こそあれ、

福井口駅にはそれすらない。

 

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新福井駅はホーム上ではなく、階段の奥まった場所にあった。

 

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実は、えちぜん鉄道にはホーム上に時刻表がない駅はいくつかある。

しかしながらターミナル駅の福井、

乗り換え駅の福井口駅に設置していないのはいかがなものか。

 

不要とみなされてしまったのか。

デザインの邪魔と判断されたのか。

いや、両駅とも1階の待合室の充実度を見ると、

ホームでの滞留を想定していないようにも見える。

出発時間まで待合室でお過ごしください、そんな感じ。

 

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でも、人の心理として、

「早めにホームにいたい」ものではないか。

実際、仮の福井駅にも立派な待合室が設けられていたが、

利用客はわずかで、ほとんどの人はホームに直接上がっていたように思う。

 

正直言って、えちぜん鉄道は紙の時刻表を持ち歩く必要性がないほどダイヤが整っている。

福井口駅の乗り継ぎもほとんどストレスを感じることはない。

途中下車をすれば30分後には電車が来る。

ただ、これはあくまで福井口から三国、勝山、それぞれの方面に行く場合の話。

 

1時間に4本あれど等間隔になっていない区間

三国芦原線勝山永平寺線が交わる福井〜福井口駅間で、

福井駅の出発時刻は、

09分(三国行き)

25分(勝山行き)

39分(三国行き)

55分(勝山行き)と15分刻みではなく、

14分、16分、14分、16分となっている。

 

三国芦原線の利用客なら09分、39分、

勝山永平寺線の利用客なら25分、55分とだいたい頭に入っていると思われる。

ところが新福井や福井口まで行く場合は少し考えてしまう、

そんな感じはしないか。

 

逆に福井口駅からの福井行きはもっと分かりづらくて

09分(勝山発)

28分(三国発)

39分(勝山発)

58分(三国発)で

19分、11分、19分、11分といった刻みになっている。

 

こうやって書き出してみると何てことはないのだが、

僕は何度か「思い込み」で「乗り過ごす」ことをやらかしており、

かなりの頻度で福井口駅から福井駅までを歩いている(笑)

 

仮の福井口駅は改札口の目と鼻の先にホームがあった。

ギリギリまで待合室にいても何ら問題ない。

しかしながら今は遠く離れている。

 

一応電車に乗る時は改札前で確認したとはいえ、

僕の足りない頭では福井口駅のホームに上がって、

あれ、次何分だったっけとなった時、

ホームにいっさい時刻表がないという事実に正直いってびびった(笑)

 

福井駅も次発の案内表示があるとはいえ、

電車を下りた瞬間に「帰りの時刻は」とか、

「始発は」とか「終電は」とか無意識のうちに見ているものではないのかな、

なんて気がするのだけど。

 

両駅ともホーム上での掲示物を減らすことで滞留時間も減らす、

そんな狙いもあるのかな、なんてことも考えたのだけど、

ホーム上の時刻表って、やっぱり最低限必要だと思う。

 

それとも今どきみんなスマホみりゃ分かることだし、

僕の考え方が古いのかな(涙)

 

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開発まで往復して今回高架化された区間をひととおり乗車し、

福井駅のホームから仮線のホームを眺めた。

仮線側にいた時は早くこっちに来たくて仕方なかったのに

人気のない仮線のホームを眺めているだけでやはり寂しくなってくる(涙)

 

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1階に設けられたカフェでコーヒーを買い、

待合室で流れていた線路切り替えの際の映像に見入った。

 

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入ってきた人々が「うわーきれいになったなあ」とか

「いい香りがする」とみな一様に嬉しそうだ。

 

その表情を見ているだけで、

何ら関係のない自分まで何だか嬉しくなってくる(笑)

多分、日常的にこの駅を利用している学生さんや会社員の方々なんかも

やはり嬉しいだろうなって思う。

 

僕は久しぶりにやってきて、

たまたま仮線への想いの方が上回っちゃったけど、

福井に住んでたままだったなら、

案外喜びの方が大きかったのかも、なんて気もする。

多分、間違いない。

 

さ、富山に帰るべ。

 

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おっと、100円券ももらわなきゃ、とハピリンへ。

100円券を手にして、はて、どないしょってことになった。

 

僕はずっとこの100円券をもらうと、

いつもコンビニでタバコとコーヒーを買って使っていた。

しかしながら今や喫煙願望ゼロである。

 

僕はあくまで「富山のタバコ税に協力する」ことを拒んでいるだけであって、

禁煙している訳でもないし、

福井に来たときくらい心置きなく吸ってもいいかな、なんて思っていた。

しかしながら全然吸いたいと思わない。

禁煙外来に行った訳でもないのに、

いったいどうしたことかと我ながら思う。

何処か病んでいるのかもしれぬ。

 

仕方ない、ビールにするか。

帰りの電車で飲むのもいい。

いや、待てよ、この時間は2両編成の可能性が高い。

金沢まで立ちっぱなしということも考えられる。

仮に席にありつけたちしても間違いなく混んでいるだろう。

僕は混雑した車内でビールを飲める勇気はない。

 

と、なれば飲んで帰ればいいだけか(笑)

 

僕はビールとつまみを買い求め、

イベントのため広場の外に追いやられたベンチに座り、

くいーっと飲み干してから富山に帰った。

 

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6月30日のつぶやき

 

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どこのバス会社とはあえて申しあげませんが、

この日乗ったバス車内の広告。

明日から7月ですぞ。。。。。