先日お邪魔した「古宮鉱泉」について、
ネットで調べてみると
以下のようなブログ記事を見つけた。
僕は学問的なことはさっぱり分からぬが、
この記事に紹介されている「薬師鉱泉」がなかなか良さげである。
銭湯組合のサイトで調べてみると、営業が14時から、とある。
仮に12時に昼飯を食べてから14時の営業開始を待つのは、
少し時間の無駄であるような気もするし、
新庄のあたりで何か時間をつぶせそうなものを、
と考えるとさっぱり思いつかない。
そのうち、「時間をつぶす」という考えが駄目なのだ、
という考えに至った。
14時に銭湯に着く場所で飯を食べればいいのだ。
富山駅の新駅舎は着々と工事が進んでいる。
ちなみに先日、富山駅高架化の完成見学会が開かれたのだけど、
抽選で見事に落選(涙)
長らくお世話になった仮ホームの喫煙コーナー。
ホームの喫煙コーナーなんていうのも、
昭和の時代はみんなどこでも吸ってた訳だし、
ある意味「平成時代」の象徴なのかな、なんて気もする。
12時11分発、泊行きの普通電車に乗車。
試験中なのか、学生さんの姿がずいぶん多い。
「あいの風とやま鉄道」に乗るようになってたびたび感じることだけど、
せめて学生さんの試験期間くらいは把握して、
柔軟な車両運用ができないものなのかなあ、と思う。
なかなか難しいことだと分かってはいるつもりだけど、
運賃は高くなった、座れない、なんてやってられない(笑)
東富山駅で下車。
とりあえず運転免許センターを目指して歩く。
目指すお店は運転免許センターの目の前にある、らしい。
お店の名前は「田舎」とのこと。
こちらの名物は「もつ煮込みうどん」らしい。
日頃から「糸庄のもつ煮込みうどんが大好物なんですよね」と、
富山の方に話をすると
「田舎のもつ煮込みうどんも美味いぞ」と決まって返答があったのだけど
富山で食べるなら糸庄でいいや、てな感じだったもので、
この地まで足を伸ばすことがなかったのだけど、
多くの方にオススメされるもので長らく気になる存在であるお店だった。
店内に入ると、キリッとした感じの若旦那が、
丁寧に調理を行っている様子がカウンター越しに見える。
ホワイトボードには酒のつまみになりそうなものが多い。
夜は居酒屋的な使われ方をしているのかな。
店員さんに「もつ煮込みうどん」を注文。
田舎さんの「もつ煮込みうどん」は鉄鍋で供された。
出汁を頂いた瞬間に「おっ」となった。
うどんをすすり、モツを味わう。
世の中に美味い食べ物は数あれど、
誰に何と言われようがそれぞれの食べ物に、
自分の中で譲れないナンバー1が存在する。
僕の中では、
インスタントラーメンなら「イトメンのチャンポンめん」
焼き鳥なら「秋吉」
ステーキなら地元・赤穂の「かもめや」
お好み焼きならやはり地元・赤穂の「奈奈」
親子丼なら母親が作ったものがダントツで好きだ。
そんなもので他所で焼き鳥を食べると「秋吉」に行きたくなるし、
他所でステーキを食べると「かもめや」に行きたくなるし、
他所でお好み焼きをたべると「奈奈」に行きたくなっていた。
そして、もつ煮込みうどんに関しては「糸庄」で、
各地でいろいろ食するたびに「美味いなあ」とは思いつつ、
「でもやっぱり僕は糸庄が好きなのよなあ」
てなことをずっと思っていた。
しかしながら、糸庄以外でもつ煮込みうどんを食べて
「おっ!」となったのは初めての経験だった。
糸庄と比較してどうこうではなく、
素直に美味しい。
我が家からは少し遠いけれど、
「もつ煮込みうどん」を食べたくなった時の選択肢が増えたのは
何よりの収穫。
ごちそうさまでした。
「田舎」さんを出て新庄を目指す。
グーグルマップで調べてみると、
1時間もあれば目指す「薬師鉱泉」さんに到達できそうだ。
この日の富山は春を思わす陽気。
流石にダウンは大げさだなあ、と思って、
薄手のジャケットを羽織ってきたけど、
それでも何だか汗ばんでくる。
昨年は富山にいなかったので一概に比較はできないけれど、
平成30年2月23日の福井駅前はこんな様子だったもので、
とても同じ冬とは思えない。
新庄の町中に入る。
時計をみると14時を過ぎたところだ。
目指す「薬師鉱泉」の看板が見えた。
しかしながら、「薬師鉱泉」の建物の目の前には
軽自動車が一台でんと止めてあり、
とても営業している様子はない。
建物に近づくと、犬が「うー、わん!」と吠えるもので、
営業中かどうかを確認する術はないのだが、
おそらくまだやっていないのだろう。
うーむ、弱ったぞ。
14時に薬師鉱泉に来るのが第一目標で、
僕は東富山駅から延々と歩いてきたのだった。
少し待てば営業中、らしくなるのだろうか。
薬師鉱泉の目の前にずいぶん渋い建物があった。
「薬種商の館 金岡邸」とある。
せっかくだし入ってみることにした。
入館料は200円。
サイトの概要には以下のように記されている。
金岡邸は、300年の歴史をもつ富山売薬業に関する資料を中心に、薬業全般にわたる多くの資料が保存展示され、国内でもまれな薬業資料の館です。母屋部分は明治初期の商家で、薬種商店舗の遺構をとどめており、新屋部分は、伝統的木造建築の特徴が生かされた総檜造りの建物で、豪壮で格調の高い折上げ格天井の座敷を有しています。
資本家として力のあった薬種業者たちは、富山県内各地に金融機関をはじめ広い分野に投資し、県・産業の育成に大きく貢献しました。
まったく前知識がなかったのだけど、
こちらは昨年公開された映画「散り椿」のロケ地となった場所、とのこと。
館内には何かと話題の方のサインも、、、、、
館内をぶらぶらしながら、
僕はおそらく昔ながらの木造建築物が好きなんだろうな
なんてことを思った。
昨年に行った伏木の北前船資料館同様に何とも居心地がいい。
雪が降った日にこの庭を眺めてみたいなあ、とも思う。
金岡邸を後にして、もう一度薬師鉱泉を覗いてみたが、
相変わらず営業している気配はない。
何だかなあ、という思いで、富山駅に戻った僕は、
他の銭湯を目指すことにした。
しかしながらその銭湯は定休日だった。
「・・・」
僕はそのまま家に帰ってシャワーを浴びた。