今週は引きこもっているもので、
ちょっと前の徘徊の話。
黒部市内を走る富山地方鉄道の電車と一部の路線バスが500円で一日乗り放題になる「黒部ワンコイン・フリーきっぷ『楽駅停車の旅』2020春」(くろワンきっぷ)が14日始まり、電鉄黒部駅で出発式が開かれた。
黒部ワンコイン・プロジェクト実行委員会(菅野寛二実行委員長)と富山地鉄が毎年春と秋に行い、27回目。今回は4月19日までの土、日曜、祝日の計13日間実施する。500円(小学生250円、未就学児無料)で電車の電鉄石田−宇奈月温泉駅間と、路線バスの新幹線市街地線、生地循環線が一日乗り放題になる。《北日本新聞》
今年の春も「くろワンきっぷ」が発売された。
新黒部から宇奈月温泉の片道でも640円するわけであるから、
とんでもなく「お得」なきっぷと言えるし、
発売されるたびに利用したくて仕方なかった。
しかし、できなかった。
以下平成30年秋バージョンのサイトより。
ここにこんな記述がある。
*切符の販売は、くろワン実施日にはいたしません。平日(前売り)のみとなります。
そう、このきっぷ、当日販売はなく、さらに平日の前売りのみだったのだ。
あくまで黒部市民のためのきっぷ、ということであろう。
残念ながらよそ者は利用できない、と諦めていた。
ところが、今年の案内を見ると、この記述が見当たらないのである。
「?」となった僕は早速問い合わせてみることにした。
すると当日も買えるとのこと。
車で新黒部駅へ向かった。
目的地は宇奈月温泉であるが、
思いの外早く着いたこともあって、
反対側の電鉄石田を目指す。
電車はとことこ走って10分ほどで電鉄石田に到着。
この駅から宇奈月温泉までが「くろワンきっぷ」のフリーエリアとなる。
待合室にはふさぎ板がわりにサーカスの看板があったけど、
いったいいつのものよ、、、、
海を目指してぶらぶら歩く。
この看板も年季入ってるなあ、、、、
この日はわりと暖かかったもので、
すっかり気が抜けて薄着で出かけてしまったが、
海辺の町を吹き抜ける風は冷たくて、
そそくさと駅へ戻る。
宇奈月温泉行きの電車に15分ほど揺られて栃屋で下車。
今回はスーパー農道沿いにある食堂を訪ねるつもり。
ここの看板もすごいなあ、、、
魚津のサンプラザがオープンしたのは昭和50年らしいから
当時からあるのかもしれない。
何だか地鉄そのものが「博物館」である、そんな気がしてくる。
しばし歩いて大阪屋の向かいにあるこちらのお店へ。
昼飯にはまだ早い時間であるような気がしたが、
店内は大勢の客で賑わっていた。
表向きはおそらく中華料理店であろうが、
メニューを眺めると魚の干物やらピザまであるし、
僕の並びの男性客は焼きそばを美味そうに食べている。
しばし悩んで豚ホルモン定食を注文。
ほどなくしてジュージュー言わせながら定食が配された。
いいねえ、この盛りの良さとこってりした味付け。
茶碗のごはんもてんこ盛りだったし、
味噌汁もまた美味しい。
また宇奈月の往復時にでも寄らせてもらいます。
ごちそうさまでした。
浦山から宇奈月温泉行きに乗車。
車中を眺めていると、
「くろワンきっぷ」を手にしている方が
何人も見受けられる。
まあ、この値段なら使うわなww
宇奈月温泉に到着。
トロッコが休業中の今の時期はもともと閑散期とはいえ、
週末にしてはあまりにも寂しい光景。
賑わってる時は電車が着くたびに送迎の車が並んでいるけど、
単に時間的に早いだけなのだ、と信じたいところ。
駅からほど近い「湯めどころ宇奈月」でひとっぷろ。
ここの風呂でいいなと思うのが、
脱衣場にコートなどを掛けることができる衣紋掛けを備えていることか。
この日は薄着だったから問題なかったけれど、
冬場はどこの風呂行ってもダウンジャケットの置き場に困るから、
本当にありがたいなあと感じる次第。
こういったのを「利用者目線がある」っていうのではなかろうか。
そして、宇奈月の風呂は宿の風呂もいろいろまわっているけど、
「湯めどころ」が一番熱いように感じる。
昔の温泉会館の頃はまったく浸かることすらできなかったけれど、
今となってはこの熱さが心地よく感じるのだから、
慣れというのは恐ろしいものだなあ、
とも思う。
再び電車に揺られて新黒部へ。
それにしても、せっかく電車で宇奈月に来ているのに、
飲めないとは寂しい限り(涙)
で、いつもの晩酌はもっぱら焼酎なのであるが、
今回は黒部に行ったもので、
黒部の酒である「銀盤」を買ってきた。
僕がいた山小屋の常連さんたちはこの酒が好きで、
山でも下界でも浴びるほど飲ませてもらったが、
いい思い出もあれど苦い思い出も多数、、、(笑)
久々に飲んでみたら、何つう口当たりのいい酒かと思う。
以前に比べるとすっかり酒に弱くなったという自覚はあれど、
ぐびぐび飲んでしまう。
ちなみにこの酒パック、3リットル入りであったのだけど、
実質3日でカラになった。
僕の肝臓もまだまだ捨てたものではないのかな、
とも思う。
僕は再び銀盤を買いに行った。