北陸徘徊人

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

富山地方鉄道・五百石駅、上市駅周辺徘徊

富山県は10日、県内の公共交通機関を半額で利用できる県民向けの「観光交通スーパーチケットキャンペーン」を始めると発表した。運転免許証などで県在住者であることを示せば、鉄道や観光バスのフリーきっぷなどを半額で購入できる。19日から10月31日まで実施する。新型コロナウイルスの感染拡大で滞る往来を活性化する。


通常価格2600円の富山地方鉄道(富山市)の鉄道線・市内電車1日フリーきっぷの場合、1300円で購入できる。2500円の加越能バス(高岡市)の世界遺産バス・五箇山フリーきっぷは1250円になる。あいの風とやま鉄道(富山市)と万葉線(高岡市)もキャンペーンの対象になる。県は通常価格の4割を補助し、事業者が残りの1割を割り引く。《日経新聞

 

記事の内容とは直接関係ないことを書くが

こういった機会だからこそ、富山県の担当者や地鉄の方などには

いまいちど「利用者目線」というのを考えてほしいと思ってしまう。

 

例えば地鉄電車の2日フリー券(4600円)で立山黒部峡谷を観光された方が、

富山市内でもちょっと観光したいなあ、と考えて、

仮に環水公園のスタバなり県立美術館なりを目指しバスに乗れば「別料金」になる。

(後述するとやま1日乗り放題きっぷも同様)

 

せめて路線バスの富山駅から280円区間も含んでくれれば、

食べ歩きするにも観光するにもそれなりに使い勝手がよくなると思うが、

残念ながら考慮される気配はない。

 

富山市内をうろうろするのには「電車・バス1日フリーきっぷ」という、

便利なきっぷが存在するが、

市内電車内では販売しているが路線バス内では販売していないもので、

バス沿線の在住者には恐ろしく使い勝手が悪い。

 

「とやま1日乗り放題きっぷ(中央エリア)」は

会社の垣根を超えた素晴らしいきっぷであるが

あいの風とやま鉄道の数駅と新高岡の観光案内所でしか「買えない」。

 

福井だとフリーきっぷは電車内でもバス内でも大半は購入できるし、

金沢だと市内各地のホテルや施設でフリーきっぷを販売している。

 

富山の交通機関を見ていると、

住民や観光客に利用してもらいたいのか、はなから期待していないのか、

分からなくなってくる時がたまにある。

ま、意地でも使うけれど(笑)

 

 

 

今回は「地鉄観光列車フリーきっぷ」を購入。

市内電車全線と鉄道線の電鉄富山から岩峅寺、上市までの区間が利用可能になる。

 

f:id:fukuitabi:20200626092140j:plain
https://www.chitetsu.co.jp/

 

f:id:fukuitabi:20200625162004j:plain

 

南富山駅で待っていると、やってきたのは地鉄オリジナルの14760形なる車両。

僕は車両に対するこだわりがそれほどある訳ではないが、

地鉄に関して言えば「ロングシート」以外の車両ならホッとする。

 

f:id:fukuitabi:20200625161810j:plain

 

南富山から岩峅寺行きの電車に乗り込むと、

市電の車庫にポートラムが3編成、縦に並んでいる様子が見えた。

何だか新鮮というか妙に格好いい(笑)

 

岩峅寺立山線の電車に乗り継ぐ。

ホームで待っていると、立山方面からロングシートの車両が現れた。

「・・・」

 

f:id:fukuitabi:20200625163114j:plain

 

電車は五百石駅に到着。

昔は何とも可愛らしい駅舎があったけど、

平成24年の6月に図書館などの施設が一体化した立派な駅舎になった。

 

f:id:fukuitabi:20200625164836j:plain

 

富山県外の方が五百石なんて耳にしてもピンとこないかもしれないけれど、

立山黒部アルペンルートを擁する富山県立山町の中心部にあり、

役場もほど近い。

今回目指すのはその立山町の役場であったりする。

 

f:id:fukuitabi:20200625165305j:plain

 

 いつだったか、立山町在住の友人がフェイスブック

「役場でカレー食った」みたいなことを書き込んでいて、

そのカレーが妙にうまそうで、

いつか行ってみたいと思っていた。

調べてみるとラーメンなども格安、かつ旨そうであるが、

営業時間が平日の昼時に限られ、なかなかチャンスがなかった。

 

何ともレトロな空間に足を踏み入れ、

元気なおばちゃんにカレーとラーメンを注文。

「できたらお呼びしますんでしばらくかけてお待ちください」

とのこと。

 

ほんの少し待っていると「おまたせしました」と声が掛かった。

むむ、僕が注文したのは360円のラーメンと380円のカレーだったが、

何故かおかずも一品ついている。

さらにこのラーメン、見た目が全然安っぽくない。

 

f:id:fukuitabi:20200625170509j:plain

 

「おっ」となったのはこのスープがチリチリに熱かったこと。

で、見た目だけでなくスープの味も、麺もやたらと本格的なのだ。

とてもじゃないが360円のレベルをはるかに超えている。

 

f:id:fukuitabi:20200625170948j:plain

 

さらに、これぞ「カレーライスの見本」、みたいなカレーライス!!!

万人受けする味に仕上がっているのだけど、

案外スパイスが効いているのか、身体全体が熱くなってくる。

 

コスパは最高、おばちゃんもニコニコ感じいいし、

意外な場所の穴場的食堂で非常に満足度が高い。

ごちそうさまでした、またお邪魔します!!!

 

f:id:fukuitabi:20200625180559j:plain

 

役場を出て、次の電車までしばらく町中を歩く。

この五百石周辺は免許をとったばかりの頃、

買い物なんかによく来ていた。

 

昔はユニーがあったし、

ホームセンターやスーパーが入った「ナビオ」っていうショッピングセンターもあった。

 

僕が住んでいた立山山麓からだと、富山市内に行った方がはるかに便利だったけど、

そもそも運転する機会が少なかったというのもあれど、

ヘタレな僕は交通量の多い富山市内を運転する自信がなかなか持てなかったのだった(涙)

 

f:id:fukuitabi:20200625180803j:plain

 

五百石周辺は町の規模に対して飲食店はそれなりに充実していて、

職場の先輩に「大三元でも行くか」と誘われたら、

めちゃくちゃテンションがあがった記憶がある。

 

そういやこの商店街の中にも随分年季の入った食堂があったよな、

○○さんのお気に入りだった、

としばらくうろうろ歩いてみたけど、

記憶と合致する食堂は見つからなかった。

 

f:id:fukuitabi:20200625181311j:plain

 

 

電鉄富山行きの電車に揺られて、寺田で下車。

 

f:id:fukuitabi:20200625181639j:plain

 

ウロウロ写真を撮っていると、

駅舎から「お客さん、次どこ行かれるん」と声がして、

上市です、って答えたら「次は34分発の特急ね。2番線!」と返ってきた。

 

f:id:fukuitabi:20200625183200j:plain

 

しばらくすると、立山線の乗り場に元レッドアローが入ってきた。

豪華な普通列車、とも言える。

いったん静寂が訪れて、踏切の警報音が鳴り響き、

宇奈月温泉行きの特急が現れたのだけど、

これがまさかまさかのロングシート車両だった。

 

f:id:fukuitabi:20200625183708j:plain

 

ロングシートは別に否定しないけど、

せいぜい岩峅寺か上市までの運行にしといた方がいいのではなかろうか。

 

僕は一応富山に住んでいるし、

今回は格安のフリーきっぷを使えて、かつ特急も乗れるからいいけれど、

仮に自分が観光客の立場で富山を訪れて、

電鉄富山から宇奈月温泉に行くのに地鉄電車の乗車券を普通に買って(1880円)、

さらに特急料金が210円ですって言われて、

このロングシートの車両が現れたら真面目に腹がたつと思う。

(中間駅間の料金は110円)

 

ま、利点があるとすれば上市のスイッチバック

座席の向きを気にしないでいいことか(笑)

 

上市で下車。

 

f:id:fukuitabi:20200626074150j:plain

 

上市に来た目的は銭湯である。

 

先日、うちにあった「Takt」っていう富山の情報誌をめくっていると、

上市の商店街を取り上げており、

以下のような記事が出てきた。

 

松の湯

昭和2年から続く上市最古の銭湯。夫婦で切り盛りし、午前中から掃除と湯焚きを行いきれいに管理されている。オイルでなく木材のチップを焚くボイラーを使用しているので、身体の芯から温まると地元の人からの評判も高い。タオルは貸し出しOKで、小さな石鹸やシャンプーなども購入できるので、ふらりと立ち寄ってみては。


営:14:00~22:00
休:月・金曜
P:5台
料:大人(中学生以上) 420円、
  中人(小学生) 130円、
  小人(1歳から小学生未満) 60円

 

上市という町には日帰り入浴できる施設が点在しており、

たまに風呂に入りにきたりしているのだけど、

こんな普通の銭湯があったなんて初耳である。

 

ネットで調べてみると

富山県公衆浴場組合のサイトに掲載はなく、

2016年2月の北日本新聞の記事に

「上市の老舗銭湯存続ピンチ 燃料おがくず入手困難」とのタイトルで

「00年近い歴史を持つ上市町西中町の銭湯『松の湯』が、燃料のおがくずの入手が難しいため1月末から営業できず、存続の危機を迎えている」と記されていたが

2018年1月に放送された柴田理恵さんの「ゆるゆる富山遺産」のサイトには

上市町で営業する銭湯の中で最も古くからある“松の湯”。現在は、椎名さん夫妻で切り盛りしている。2人が重労働だと口をそろえるのは“早朝の風呂掃除”。その後も昼までかけて、店全体の掃除と湯焚きを行う。町民の憩い場として親しまれ、お客さんからの感謝の言葉が2人の元気の源」

とあるから無事に危機は乗り越えた、ということか。

 

さらに「Takt」は今年の5月号であるから、

情報としては新しいし、間違いなく営業はしているだろう。

 

f:id:fukuitabi:20200626081307j:plain

 

駅から10分ほど歩くと、それらしき建物が現れた。

間違いなく銭湯であるがのれんがかかっている訳でもないし、

何より「屋号」が見当たらない。

 

f:id:fukuitabi:20200626081754j:plain

 

扉は開け放たれていたが中に人がいる気配はない。

ま、まだ13時前だ。

しばしうろついてまたこよう。

 

f:id:fukuitabi:20200626081948j:plain

 

上市は車から見るのとはまるっきり印象が違う、

何とも趣深い町だった。

 

そういや10年ほど前に「ゆるゆる富山遺産」で上市のお好み焼き屋さんが取り上げられて、

富山からチャリンコでぶらぶら来たことがあるけれど、

確かこのあたりではなかったろうか。

しばしうろついたが、それらしき店は見つからなかった。

 

f:id:fukuitabi:20200626083002j:plain

 

銭湯に戻ると、風呂道具を持ったおっちゃんが入っていく様子が見えたので、

僕も追って中に入ったが、番台には誰もいない。

しかしおっちゃんは脱衣場の中にいるようである。

うーむ、どうなっているのだ。

 

隣にあるボイラー室を覗いてみると、

おがくずの向こうにいた親父さんと目があい、

「やってますか」と尋ねたら、「今行きますね」と温厚そうな声が返ってきた。

 

f:id:fukuitabi:20200626083700j:plain

 

やがて女将さんらしき方が現れて湯銭420円を支払う。

富山の他の銭湯より20円安い。

 

建物はレトロな感じであるが、浴室は窓が大きくとられ、とにかく明るい。

浴槽には澄んだ湯が満たされており、

先客のおっちゃんが気持ち良さげに湯に浸かっている。

 

何だかんだでこの日は熱かったもので、

全身汗ばんでいた。

洗面器に水をため、頭からかぶる。

 

うう、カ・イ・カ・ン♪♪

 

何とも適温の湯につかりながら、

本当によく「残ってくれていた」ものだ、と改めて思う。

同時に、他にも組合に属さず、

日帰り温泉のサイトなどにも掲載されないような銭湯が他にもあるのだろうか、

とも思う。

 

あー、いい湯だった。

 

湯上がり、やっぱり番台には誰もいなかったので、

ボイラー室を覗いたらおっちゃんと目があって、

「ありがとー」って声を掛けたら、

笑って手を振ってくれた。

 

f:id:fukuitabi:20200626085643j:plain

 

富山に帰ると夏の日差しが照りつけていた。

風呂にも入ったし、まいどはやバスで帰ろうと思ったが、

40分毎のダイヤは継続しているようで30分以上待ち時間がある。

本当に40分毎のダイヤというのは分かりにくい(涙)

 

f:id:fukuitabi:20200626090903j:plain

 

そんなもので市電に乗って電停から歩くことにしたが、

ものの数分で全身が汗ばんでくるのが分かる。

僕は帰宅するなり頭から水をかぶった。