この時期恒例となっている地鉄の「年末年始ふりーきっぷ」がこの冬も発売された。
12月20日〜1月9日の期間中、連続7日間、地鉄電車、市内電車、路線バスが乗り放題になるという太っ腹なきっぷであるもので当然購入することにしたのだけど、
サイトを確認すると対象外路線バスとして
「高速バス県内外、コミュニティバス、ぶりかにバス、平湯線、ぐるっとバス、臨時バス等の路線」と記されている。
そんでもってふと思ったのは「フィーダーバス」はどうなんだということで、
購入時に窓口で確認してみたら「会社が違うんで乗れません」などという。
窓口がそう言うなら、とその場ではおとなしく引き下がったけれど、
「いやいや、去年までは会社が違ったけど今年は一緒だろ」という気になって、
地鉄の中の人に尋ねてみたら、「確認する」と間があって「乗れる」という。
会社が「乗れる」と言っても現場が「乗れない」と思っているのなら、
それはそれでトラブルの要因になり得るよなあ、なんてことを思う。
実際に出かけてみて揉めるのも嫌だし、
フィーダーバスは避けた方がいいのかな。
でも先日発売された「北陸湯めぐりパスポート」に
お気に入りの温泉銭湯「水橋温泉 ごくらくの湯」が含まれているのよな。
ああ、悩ましい、悩ましい、、、
とはいえ連続7日間使用可とはいえ、
実際に使用できるのは2日ないし3日程度であろう。
週間予報を見ると出かける気力を失いそうだったもので、
とりあえず近場でもウロウロすることにして案を練る。
はて、どうすっかと地図や新聞記事を眺めていたら
こんな記事が見つかった。
県は9日、富山市の常西合口(じょうさいごうくち)用水が「世界かんがい施設遺産」に県内で初めて登録されたと発表した。1893(明治26)年に完成し、12の用水の取水口をまとめる大規模な「合口化」を全国で初めて実現した点が評価された。所有する常西用水土地改良区(同市)は2021年にも記念碑を設置し、魅力発信に努める考えだ。
歴史的価値のある農業用水利施設の保全を目指し、78の国と地域が加盟する国際かんがい排水委員会(ICID、本部・インド)が14年から選んでいる。建設から100年以上がたったダムや用水路などが対象で、20年は14施設を登録。合計で105施設、うち国内は42施設となった。《北日本新聞》
地図で確認したら常西合口用水とやらは富山市(旧大山町)の上滝から新庄にかけて続く用水路で、以前の徘徊で藤の木から新庄にかけて歩いたところだった。
その上滝側は、といえば「ああ、あれのことかな」と思い当たる節はある。
最寄りの駅は上滝線の大川寺駅。
せっかくだしこの用水を見に行って上滝で飯でも食べよう、
しかしこれだけなら今の時期に何も「年末年始ふりーきっぷ」を使わずとも、
「地鉄観光列車ふりーきっぷ」でも行けるエリアなのよなあ、
せっかくだし少し足を伸ばしてみたい、とあれこれ考えた結果、
地鉄の旧大山町にある5つの駅(大庄、上滝、大川寺、有峰口、本宮)を巡ってみることにした。
何せ来年(2021年)は僕が旧大山町の山小屋で初めてバイトをしてから(1991年)30年になる。
ついでに「年末年始ふりーきっぷ」の最大の魅力は路線バスを利用できることなので、
できるだけ近いところまでバスで行くことにした。
富山斎場行きのバスのりばは「8番」とあったが、
駅前のロータリーには「7番」までしかなく、
「パティオさくら」の前が乗り場となっていた。
今でこそ立派なビルが建っているが、
以前は「シネマ食堂街」なる哀愁漂う食堂街の入り口が、
まさにこのバス停の前あたりにあった。
僕のかつての同僚の同級生がその食堂街の一画で店をやっていて、
いつもへべれけに出来上がった状態でお邪魔しては格安で飲ませてもらっていた。
その後別の場所に移転されてやはりいつも格安で飲ませてもらっていたが、
先日前を通ったら廃業されていた。
また別の場所で営業されていればいいのだけど。
富山斎場行きのバスは前向きのシートがずらりと並ぶ、
上等な印象の車両が使われていた。
しかしながら、駅前から乗車したのは僕1人だった。
市役所前や総曲輪でも扉を開くが、
誰も乗ってくる人はいない。
うーむ、このまま貸し切りかいな、と思ったら、
山室中学校前から5人ほど学生が乗ってきた。
最後は結局貸し切りとなって終点の一つ手前、「西の番」で下車。
富山の市街地がだいぶ雪も溶けたが、
さすがにこのあたりは白い、かつ寒いww
バス停の目の前にあるのは正源寺という寺で、
本堂天井にある「竜」の絵が有名だそうな。
時間の関係で今回は合掌だけしてきたけれど、
近々ゆっくり参拝してみたい。
西の番からの距離を読み違えて大庄駅に着いたのは列車出発の5分前だった。
この写真の電車は電鉄富山行きで、次の月岡で岩峅寺行きとすれ違う。
大庄駅の駅舎は2005年に火災で全焼して、
その後建て替えられたもの。
かれこれ15年経つがきれいなまま使用されており好印象。
岩峅寺行きの電車には10人ほど乗っていたが、
全員が次の上滝で降りて行き、その先は貸し切りとなった。
大山寺に到着。
かつて大川寺遊園があった時は、
この駅舎の上にスパイラルコースター?のイラストが描かれた
看板が掲げてあった。
今となっては一度くらい入園しときたかったなあ、と思う。
そして大川寺駅のすぐ脇から続くのが常西合口用水。
以下看板より
常西合口用水は、常願寺川左岸の洪水対策を目的とし オランダ人技師ヨハネス、デ、レイケの指揮の下に 明治26年に完成した疏水です。
当時、常願寺川左岸には12の取入れ口があり、そのため、水勢を左岸に導く結果となり、 洪水の度に氾濫をくりかえすこととなりました。 そこで、左岸の取水口を安全な場所に合併し合口化する計画を提唱し、当時としては全国有数の合口用水が誕生しました。
その後、電源開発が進められ、更に富山市の上工用水道の原水としても利用されるようになり、地域に無くてはならない用水となりました。
ここは桜の名所でもある。
春先にお花見がてらぶらぶらしてみたい。
常西合口用水から上滝の集落へ。
ホームセンター飯なんて他県の方からみれば変わった店名のように感じるかもしれぬが、
富山には「飯(めし)」さんという名字の方がいて、
以前の大山町の町長さんもまさに飯さんだった。
今回の昼食はかつての大山町役場の隣にあるこちらのお店。
少なくとも僕が高校生の時には既にあった。
11時の開店とほぼ同時に入店したが、
カウンター越しに眺めることができる厨房では弁当づくりに大忙しといった感じ。
メニューを眺めればラーメン550円にカツ丼600円とどれも安いのだけど、
奮発して700円のカツカレーを注文。
これぞ食堂のカツカレーの見本!みたいなカツカレーが配された。
揚げたてアツアツのカツがしみじみ旨い。
食べてる間に続々と作業着姿の兄ちゃんたちや、
(恐らく)近所の年配の夫婦やらが続々と入ってくる。
あー、うまかった、次はラーメンとかカツ丼も食べにこよう、
と店を出たところで軽トラからおっちゃんが降りてきて、
続けてデイサービスのワゴン車が横付けされて、
車から降りた婆ちゃんが中に入っていった。
長年続いてる店だけあって客層も幅広い。
上滝の駅前にあるこちらのお店には、
競馬好きな職場の先輩方がしょっちゅうスポーツ新聞を買いに行っていた。
今でこそスキー場と上滝の間にサンダーバードやセブン-イレブンといったコンビニがあるけど、
以前はなかったものでここまで買いにくるしかなかったのだ。
何せ先輩がやたらと競馬に熱心で、
いっさい競馬をやらない僕も「ライスシャワー」とか「ヤマニンゼファー」などといった馬の名前だけは知っていたりする(笑)
上滝から乗車した岩峅寺行きは貸し切り状態。
千垣でジャージ姿の2人が下車していくと、
車内の客は僕を含めて4人になった。
僕以外の3人も(恐らく)「同業者」であろう、
こういう言い方をすれば語弊があるかもしれぬが、
まともな一般的な客は一人もいない、と言える。
本宮で下車。
この電車が立山駅まで行って折り返してくる間に、
有峰口駅まで戻るつもりでいる。
今でこそ立山山麓スキー場へのアクセス道は対岸の芦峅寺から立山大橋経由であるが、
以前はこの駅の隣にある細道がメイン道路で、
週末などはそれなりに渋滞もしていた。
そして僕の記憶が確かなら以前は本宮行きなんていう電車も存在して、
たまたまその電車に乗ってしまった僕は途方にくれて、
スキー場まで歩いて帰ったこともある(笑)
本宮から有峰口駅のある小見の集落へ。
この建物、以前はJAで、初めて買った車の保険はここでお世話になったなあ、
なんてことを思い出す。
旧大山町の駅をめぐる徘徊も最後の有峰口駅へ。
有峰口駅はずいぶんきれいになっていた。
近年の地鉄は駅舎の改修には随分熱心だよなあ、
なんてことは思う。
車内には行きに見かけた同業者らしき3人の姿があった。
令和2年も残すところあと僅かになりました。
1年前の今ごろはコロナの「コ」の字もなかった訳ですし、
朝乃山関は関脇に昇進したばかりでしたし、
市内電車の南北はまだつながっていなかったのですから、
つくづくいろいろあった一年だったなあ、
なんてことを思ったりします。
禁酒(別にやめるつもりはないですが)は続いてまして、
この記事を欠いている時点で48日目。
一応50日目に達したら1本くらい飲もうかな、なんてことを考えたりしつつ、
せっかくだし今年いっぱいはやめてみるかなんてことも思ったりしてますが、
はたしてどうなることやら、、、
さて、今年も拙ブログをご覧いただきありがとうございました。
来年もまたぼちぼち更新していきますので
お付き合いいただければ幸いです。
どうぞよいお年をお迎えください。
四ツ葉来
(飲んでないし名前も変えよっかなあ、、、、笑)