先日、とあるテレビ番組で富山県の奥地にある山小屋が3軒ほど紹介されていた。
山小屋も何だかんだで時代の流れとともに姿を変えつつあり、
僕は「それも当然」と思いつつも若干寂しさもあったりしたのだけど
今回紹介されていた山小屋はいずれも僕が知っている山小屋のままで、
ちょっと嬉しくなりつつ見入ってしまった。
その番組内で真砂沢の小屋の親父さんが飯炊きをしている様子も出ていたが、
使っていた圧力鍋は、
恐らく僕が働いていた小屋で使っていたものと同様のものと思われ、
何となくだけど未だに炊けそうな気がした。
↑飯炊き中、30年前の僕
で、このタイプの鍋は当時はまだ「新しい方」で、
基本的には奥の床にある「UFO」と呼ばれる圧力釜を使っていた。
この「UFO」は鉄製の輪っかをかけることで蓋をロックさせるのだけど、
一度僕はこの輪っかの掛け方があまくて蓋をふっ飛ばしたことがあり、
それはそれはえらいこっちゃな状況になったことも思い出した(笑)
山小屋の様子を見た数日後に、
富山地鉄で「ニューレッドアロー」が走り出した、なんて話を聞いた。
と、なれば「あー、富山に行きたいなあ」と思うが、
今の御時世そう簡単に行くわけにもいかぬ。
で、愛知県で富山の気分を味わえるような場所ってどこかにないだろうか、
なんてことをふと思い、
せやせや、あそこがあるではないかと思い、出かけることにした。
昨年の7月15日に開店した名古屋市中村区の「アルビス中村二瀬店」に到着。
店内に入ってしばらくすると、おなじみのBGMが流れ始めた。
「あるある アルビス しんせんあんしん アルビス
たのしく おかいもの えがおがあるある アルビス」
BGMというのは恐ろしいもので、
一気に富山にいるような気分になってくる(笑)。
店の造りも店員さんの制服も富山と変わらないし、
月曜、火曜の均一祭も同じ。
イトメンのちゃんぽん麺もあるし
こっちで買うと案外高い「アイラップ」も富山と同じ値段で売っている。
売りはやはり「鮮魚コーナー」のようでかなりの充実ぶり。
愛知に来てから全く使うことがなかった「コジカ」でお買い物♪♪
駐車場も完備だし、今度は車で買い出しにこよう。
雪の舞う中を昼飯目指して歩く。
お邪魔したのは名古屋駅にもほど近い場所にある食堂。
店内は思いっきり「昭和」の空間で、
ドカジャンを着たおっちゃんがぼんやりとテレビを見つめており、
ストーブの上に置かれたヤカンからは湯気が上がっている。
女将さんが「しけであんまり魚が入らんでねえ」と言いながら、
ランチの記されたホワイトボードを出してくれた。
その中に「大鰯の味噌煮」なるものがあったので注文してみた。
名古屋というか愛知は味噌文化云々という話はよく耳にするし、
実際にいろんなところで食したりするけれど、
今回の味噌と鰯の組み合わせは僕の中では「最強」といえるものだった。
鰯を頭からかぶりつき、たっぷり盛られた白飯を頬張れば
おもわずにやけてしまうのが分かる。
残った味噌がもったいなくて最後は白飯にかけてしっかり完食。
女将さんもめちゃくちゃ感じがいいし、
名古屋駅近くでいい店を発見したぞと嬉しくなる。
ごちそうさまでした、またお邪魔します。
食堂から名古屋駅の太閤口までは歩いても15分ほどで行けそうであったが、
今回は普段なかなか乗る機会のない「桜通線」を利用してみようと、
中村区役所駅へ。
その名の通り中村区役所の最寄り駅であるが、
今年中に区役所が移転され、駅名も「太閤通」に変更されるそうな。
伝馬町駅は、「熱田神宮伝馬町」に、神宮西駅も「熱田神宮西」にそれぞれ変わるとのこと。
そういや福井鉄道も市役所前駅が「福井城址大名町駅」に変わったけど、
役所の名前って外される運命なんだろうか、なんてことも思う。
せっかくの機会であるので終点まで乗ってみることにした。
電車は延々と地下を走り続け、37分ほどかけて終点の徳重に到着。
カメラを手ににこやかな笑みを浮かべる医師の看板が出迎えてくれた。
徳重駅はバスターミナルやショッピングセンターとも直結しており、
「こりゃ便利だなあ」とただただ感心。
「駅に近い」と「駅に直結」では利用者の見方が全然違ってくるよなあ、
と思う。
コーヒー飲んでから再び桜通線の電車に乗って一駅戻り
神沢駅で下車。
今回この地を訪れようと思ったきっかけは、
やはり先日テレビで「名古屋には『ほら貝』なる地名がある」なんてことをやっていて、
地図を見れば「ほら貝」はこの緑区にあって、
さらにすぐ近くにスーパー銭湯があり、
さらにそのスーパー銭湯が普段僕が行ってる一宮にあるスーパー銭湯の系列店であることを知った、
という流れによるものである。
そんな訳でこのブログ上では銭湯ばかり行っているが、
今回はスーパー銭湯に向かう。
神沢駅を出てゆるやかな坂道を上がると
「ほら貝」と記された歩道橋があった。
ウィキペディアによると
鳴海町の旧字螺貝(ほらがい)に由来する。『朝鮮人来朝之節書上書付写』松山条に「洞貝」の表記があるようにホラガイではなく、付近の地形に由来する地名である。「ホラ」は水量の少ない奥まった谷、「カイ」は山と山との間の狭間を指す語であるという。
とのこと。
その地名以上にインパクトがあったのが、
こちらの建造物。
これは「鳴海配水塔」といって、
緑区に水道水を供給する重要な施設であるらしい。
この配水塔をまわり込んだ先に、今回お邪魔したスーパー銭湯
「桃山の湯」さんはあった。
愛知県のスーパー銭湯の多くは平日と休日で料金が違うのだけど、
こちらの「桃山の湯」は平日で500円、
土日祝・祝前日でも550円と格安。
(僕が行ってる一宮の系列店だと平日は480円、土日祝・祝前日でも580円)。
もともと長湯するタイプでもないし、
サウナに入る訳でもない(入れない)から、
スーパー銭湯もこれくらいの値段じゃないと気楽に行けないのよな(汗)
この時は平日の夕方であったが、
適度な賑わい。
露天風呂に炭酸泉、ジェットなど各種浴槽も充実。
この日は一日を通して恐ろしく寒かったが、
しっかり温もって銭湯を後にした。
そして僕のかばんの中にはアルビスで買った富山のお酒「満寿泉」が。
やはり富山の酒を飲んでる時が、
一番富山を感じることができる、ような気がしなくもない(笑)。