北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

神戸電鉄有馬線・丸山駅~神戸高速鉄道・新開地駅徘徊

神戸電鉄の電車に新開地から乗車したら、

行き先に「押部谷」とあり、

はて、初めて見る駅名だなあと思ったら、

この日は某ゴルフ大会が開催されており、

粟生線・西鈴蘭台止まりの電車が延長運転されているそうな。

 

 

で、押部谷にはそんな大きな大会ができるようなゴルフ場があるのかと思ったら、

そのゴルフ場の最寄り駅は「木津」または「谷上」とあり、

しばし頭が混乱したが地図で確認すればなるほどと思い、

押部谷」行きであるのは単に折り返し設備の関係なのであろう。

 

 

 

地下にある新開地を出た電車は湊川を過ぎると地上へ、

そのまま一気に急こう配へと差し掛かり、

長田を経て丸山駅に到着した。

 

 

それにしても、ここは本当に新開地から電車で6分の場所なんだろうか、

つい先ほどまでいた街のざわめきとは無縁な

静寂に満ちた空間が広がっていた。 

 

 

苅藻川沿いの道を下る。

すぐそこに神戸の市街地が広がっているのは地図を見れば明らかなのだけど、

目の前に続く長閑な光景を眺めていると、

またもや頭の中が混乱してきた。

 

 

しばし進むと住宅地に出た。

すると、銭湯の看板が現れた。

うーむ「人間乾燥室」とは何ぞや。

気になる、気になる。。。。

 

 

明泉寺湯さんの扉の奥にはきれいな暖簾が掲げられていた。

単に「営業前」かと思い、何なら午後からでも訪問してみようと、

調べてみたら2019年に廃業されたとのこと。

 

 

いくつか訪問された方のブログやツイートを拝見すると、

「人間乾燥室」というのが浴室入口にあったらしく、

中に入ると温風で身体を乾かしてくれたそうな。

 

 

「銭湯」というよりは「秘湯」っぽい明泉寺湯からさらに下ると、

商店街が現れた。

「名倉市場」とあるが「関係者以外立ち入り禁止」ともある。

要するに開いている店は一件もないということか。

 

 

さらに進むと今度は小奇麗な銭湯が現れた。

「ゆぇ~ぶ・なぐら」とある。

神戸は本当に銭湯が多い町だなあ、と改めて思う。

 

 

苅藻川沿いをそのまま下ると長田区の中心に出るが、

今回は神戸電鉄沿いを進みたかったもので、

湊川を目指す。

すると行く手に長い階段が現れた。

 

 

神戸といえば言わずと知れた「坂の町」。

僕は明石住まいの神戸勤めであるが、

通勤経路になかなかの坂道があり、

そこを毎日歩いていることもあってか

こちらに来てからすでに体重が3キロほど落ちた。

ただ、身体は一向に順応してくれないのか、

ずっと筋肉痛が続いているのがつらいところ。

この階段も登るだけで、そこいら中が痛くなってくる。

 

 

階段を上った先にアーケードの商店街が現れた。

「房王寺ショッピングセンター」とある。

アーケード自体は短く、開いている商店も少ないのだけど、

何だか妙に明るい空間となっており、

いわゆる「シャッター通り」のような寂しさがない。

 

 

神戸電鉄の踏切を渡り、

湊川を目指していると、グーグルマップ上に気になる表記を見つけた。

湊川隧道」とある。

 

兵庫県のサイトによると以下のような記述が。

 

湊川隧道は、神戸市兵庫区に位置する標高85mの会下山をくり抜く、わが国最初の近代河川トンネルとして1901(明治34)年8月に竣工しました。


その後、新湊川改修事業により2000(平成12)年に新湊川トンネルが完成したことに伴い、湊川隧道(会下山トンネル)は河川トンネルとしての役目を終えました。しかし、構築後100年になる湊川隧道は当時の高度な土木技術で造られた貴重な土木遺産として、今でも残っています。この湊川隧道を守っていくためにより多くの方に知って頂き、身近に感じていただければと思います。

兵庫県/(神戸地域)湊川隧道について

 

 

この湊川隧道は毎月第三土曜日に一般公開され、

ニコンサートなども開催されているそうな。

ぜひタイミングがあえば参加してみたい。

http://minatogawa-zuido.com/

 

 

湊川の商店街は相変わらずの賑わい。

どう見ても歩いている方の大半は地元の方ばかりであるような気がする。

八百屋に魚屋、肉屋、惣菜店

どこも店員さんと客との距離感が近いというか絶妙というか。

 

僕の叔父さんも大阪の商店街の一画で店をやっており、

幼い頃から店の奥で叔父さんとお客さんのやり取りを眺めるのが好きだった。

たぶん、今も好きなんだろう。

近々叔父さんの店でも訪ねてみようかな。

 

 

そろそろ腹も空いてきた。

今回お邪魔したのはショッピングセンターの一画にある中華料理店。

前回に湊川を訪れた時から妙に気になっていたのだけど

その理由は

あまり中華料理とは縁のなさそうなお婆ちゃんが店から出てきたから。

要するに年配の女性でも食せるような味なんだろう、

ということが容易に想像できた。

 

この日も、年配の女性がラーメンを食べていた。

この後入ってきた女性の2人組もラーメンを注文した。

僕はラーメンとチャーハンのセットを注文した。

 

この日は暑かったこともあり、

コップの水をぐびりと飲み干したら、

すかさず店員の女性が水を足してくれた。

些細なことだけど、嬉しい。

 

 

配されたラーメンは予想通りというか、

年配の女性でも美味しく食せるだろうな、

というような何もかもいい塩梅。

だけど、僕みたいなチューネン男にもちょうどいい。

 

チャーハンもまた、しみじみ美味かった。

観光地でもないような場所で営業しているお店が、

コロナ禍だろうが何だろうが乗り越えて、

ちゃんと続いているのはそれなりに理由がある、といつも思う。

 

 

この日は湊川の銭湯を訪ねるつもりでいたが、

営業時間を勘違いするという痛恨のミス。

はて、どうするか、しばし時間でもつぶすかと思ったけれど、

新開地の先に既に営業している銭湯があると知り、

ぶらぶら歩いて目指すことにした。

 

 

今回お邪魔したのは「湊湯」さん。

扉の先に、昔ながらの番台、その先に広く開放感のある脱衣場。

 

 

脱衣場の開放感は浴室の中でも続いていた。

中央に配された浴槽が、

これまでに訪ねてきた銭湯の中でもわりと広い部類に入るのではなかろうか。

浅めの浴槽と、深めの浴槽が並んでいるのは、

兵庫県の銭湯に共通する特徴か。

 

たぶん、だけど、

僕の世代でも銭湯に行ったことない方はそれなりにいると思うけど、

そういった方々に銭湯をイメージしてもらったら、

こういった空間を想像するのではなかろうか。

 

というのもドラマや映画などで銭湯が出てくれば、

十中八九こういった場所だよな、

っていうくらい、の「ザ・銭湯」っていう雰囲気なのだ。

 

でもって水風呂が「ちょー気持ちイイ」。

 

湯上がり、脱衣場の冷蔵庫にキリンの「氷結」があり、

ついつい購入。

何となく、銭湯で飲むアルコールの類は、

脱衣場とは別にある休憩所で、みたいな印象であったが、

ここでは素っ裸の爺さんたちに混じって、

ぐびりと飲むことになる。

それはそれで、味わい深いものがあった。

 

 

適度にアルコールも入り、いい気分のまま、

新開地駅から山陽電車に乗り込んで帰路についた。

 

 

 

 

そうそう、昨年愛知県の豊橋を訪ねた際、

ブラックサンダー」というお菓子を豊橋有楽製菓って会社が作っていることを知り、

それからは見かけるたびに積極的に購入しているのだけど、

たまたま応募した懸賞に当選して、

このたび「クオカード」が届いた。

 

 

有楽製菓さん、ありがとうございます。

これからも愛食させていただきます。