北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

南海電鉄汐見橋線・西天下茶屋駅〜本線・天下茶屋駅徘徊

先日、某テレビ番組で、

富山県氷見市に住んでいる女優の紺野美沙子さんが「地元のスーパーの歌を口ずさんでしまう」と、

アルビス」「大阪屋」の曲を歌っているのを拝見し、

富山県民としては「本当にそうよなあ」とめちゃくちゃ納得。

兵庫県のスーパーでも何かしら流れているのだろうけど、

さっぱり記憶に残らないの「アルビス」「大阪屋」のインパクトがそれだけ強いということか。

 

ドラッグストアでも「ゲンキー」や「クスリのアオキ」といった

北陸が中心のお店はやたらと音楽が耳に残るという印象があるし、

北陸のお店は「音楽」に力を入れている、ということなんだろうか。

 

それにしても紺野美沙子さん、しっかり氷見で根付いているようで、

めちゃくちゃ好感度が上がったなあ。

氷見もまた行きたいなあ、、、、

 

 

 

南海電鉄汐見橋線(通称)の電車は西天下茶屋駅に到着した。

ホームの木造ベンチの構造とか色合い云々が何となくだけど

地鉄東新庄駅に似ているなあ、と思う。

 

 

今回、西天下茶屋を訪れたのは、

先日見かけた関西ローカルの番組で、

なかなか渋いアーケードの商店街があることを知ったから、

であったのだけど、

その番組の印象では「ごくごく短いもの」を想像していた。

 

 

実際に足を踏み入れてみると、東西方面は実際に「短い」アーケードであった。

ところが、アーケードは南の方角にも延々と続いているのだった。

 

 

アーケードのある通りは決して「まっすぐ」ではなく、

微妙にカーブを描きつつ、さらに分岐までしている。

うーむ、たまらんなあ、この雰囲気。

 

 

僕が勝手に抱いている大阪の下町の印象は

「自転車が多い」ってことだけど、

この天下茶屋においてもその印象は変わらず。

前も後ろも右も左も、どこ見ても自転車が目に飛び込んでくる。

 

 

想像以上に長大な商店街を右往左往してから、

目をつけていた食堂に入り、

カツ丼とミニうどんのセットを注文した。

 

 

今回、久しぶりに大阪でうどんを食べて改めて思ったけど、

大阪のうどんって、兵庫のうどんより「甘み」があるよなあ、と思う。

無論、店により違いがあるのだろうけど、

出汁をすすった瞬間に「あ、大阪っぽいなあ」と感じたりした次第。

このあたりを意識して今度は神戸や姫路でもうどんを食べてみよう。

 

 

そしてカツ丼もガツッと甘辛くて美味かったなあ。

ごちそうさまでした。

 

 

僕の前に会計を済ませて出ていった(多分)夫婦は、

仲良く自転車に2人乗りして(いいか悪いかは別として)

アーケードの先に消えていった。

 

 

南海電鉄本線の天下茶屋駅方面へ向かう。

ちなみに「天下茶屋」という地名の由来は大阪市のサイトによると

天下茶屋豊臣秀吉が堺や住吉への途中立ち寄り、茶の湯を楽しんたところで、その名も殿下茶屋がなまったものという。この茶屋には名水のほまれ高い泉があり、秀吉はこれに「恵の水」と名づけた

https://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000009326.html

とのこと。

 

 

南海の高架下を抜けた先にもアーケードが見えたので歩いてみる。

途切れた先に阪堺線の線路があり、

その先に小高い丘が見えた。

はて、あれは何ぞやてな気になって向かってみた。

 

 

その小高い丘は「聖天山」という標高14メートルの山で、

山頂には「正圓寺」なるお寺が鎮座していた。

 

 

境内に足を踏み入れると住職さんが「こんにちは」と声を掛けてくださる。

続けて入って来た親子連れの若いお父さんが

「今日は息子連れてきました」と住職さんにあいさつしており、

めちゃくちゃ近隣の方に親しまれてるんだろうな、と思う。

 

 

境内の一画に、「天下茶屋聖天 正圓寺からのお願い」なる看板が掲げてあり、以下のように記されていた。

 

ありがとうととなえましよう

ありがとうのちから

ありがとうというと気持ちがよくなる。

ありがとうを言い続けると願いがかなう。

ありがとうをもっと言うと奇跡がおこる。

ありがとうをもっともっと言うと

大切な人を守ることができる。

すべてのことに すべての人にありがとうを

 

 

何かと殺伐っとしたこのご時世だからこそ、

やたらめったら心に染みる。

 

 

この日は何だかんだで蒸し暑く、

聖天山を降りた頃にはすっかり汗ばんでいた。

幸いにも天下茶屋駅周辺にはいくつかの銭湯が残っており、

今回は「天水湯」さんにお邪魔した。

 

 

僕が伺った時は開湯時刻前で、女将さんがお孫さんらしき方と一緒に

看板や幟を出したりと開店準備中だった。

しばし前でその様子を眺めていたら女将さんが「どうぞ」と声を掛けてくれた。

そんでもって下駄箱に靴を入れていると

お孫さんらしき男の子が「あー女(の人)のところにいれとるー」と僕に言う。

「あー、ごめんごめん、こっちは女の人んとこか」と場所を移すと

女将さんが「あー、兄ちゃん兄ちゃん、気にせんといてなー(孫に)あんた何を余計なことを言うとんや」と笑う。

 

この雰囲気、めちゃくちゃ好きだなあ。

いっぺんにファンになった(笑)

 

浴室に入ると、女湯との仕切り側にいくつかの浴槽が並んでおり、

窓際にまっすぐ一列にカランが並んでいる。

相客は7〜8人で混んでるわけでもなく、空いているわけでもない、

ちょうどいい塩梅。

それぞれ皆さん、いい表情を浮かべて湯を堪能している。

 

奥にはサウナもあったけど、

僕がいる間に入っている方はいなかった。

サウナの隣には水風呂。

この水風呂がまあ、何といいますか、ただひたすら極楽で、、、、

 

さっぱりした気分で浴室を出たら、

女将さんが「兄ちゃん、もう出たんか」と笑っている。

お孫さんたちが常連さんたちに可愛がられている様子も伺えた。

何だか実家にいるような安心感。

またお邪魔します。

 

 

帰りは天下茶屋駅からなんば行きの電車に乗り込んだ。

半日ばかり天下茶屋を徘徊した印象は、

いい意味での「大阪の下町」を凝縮してたなあ、といったことか。

さ、次はどこを徘徊するかなあ。。。

 

 

おまけ

 

後日、地元のスーパーでどんな音楽が流れているのかを確認してみた。

僕が日常的に使ってる「サンディ」(本社・大阪)と「トーホーストア」(本社・神戸)では

いずれも歌詞の入った曲は流れておらず、

わりと静かなBGMのみ。

 

そりゃアルビスや大阪屋の曲がいつまでも頭を離れないのは無理もないよなあ、

なんて気がしなくもない。

これからはスーパー行くたびに意識してみます(笑)