北陸徘徊人

福井・石川・富山を中心にゆるーい旅を満喫中

おじさん3人「秋の関西1デイパス」の旅(前編)

今回の旅のきっかけは連れの1人が

「京阪プレミアムカーに乗りたい」と言い出したことだった。

聞けば夏に大阪に行った際、

京阪を利用したらしいのだがその時はまだ運行開始前だったそうな。

 

相棒もネットの画像を見て乗ってみたいと言い出して、

日曜におじさん3人で日帰りで出かけることになった。

プレミアムフライデー」ならぬ「プレミアムサンデー」である。

 

ただ、この時期は「青春18きっぷ」が販売されておらず、

福井から京都を普通列車で往復するだけで

2590円×2の5180円となり、

これに京阪の運賃やら料金を足していくと、

日帰りにしては随分高くついちゃうなアという気がしなくもない。

 

そんなものでJR西日本が販売している

「秋の関西1デイパス」を利用することにした。

このきっぷ、福井はエリア外となるものでほとんど宣伝されていないけど、

3600円で関西エリアのJRが乗り放題になるもので、

福井駅でも購入できる。

 

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さらにそのフリー区間敦賀から我が地元の播州赤穂までと広大で、

福井から播州赤穂まで普通乗車券は片道5400円するが

福井ー敦賀の乗車券970円と「関西1デイパス」を組み合わせれば、

(季節に応じて発売されている)

4570円で帰ることができるということもあり、

日頃から重宝している。

 

ただ、これまでは18きっぷのない時期の帰省に使う、

そんな使い方しかしていなかったもので、

このきっぷの本来の魅力について何ら気づいていなかった、

というのが本当のところだった。

 

出発前日の土曜日に販売期間を確認するためにJRのサイトを開いて詳細を見ていると

「これはとんでもなく素晴らしいきっぷでないか!」

と、1人でコーフンすることになった。

 

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このブログではいつも旅の起点を福井駅にしているのだが、

今回はこの「関西1デイパス」の恩恵にフルに授かりたく、

フリー区間内である敦賀市新疋田駅まで車で行った。

 

福井のブロガーであるpoptripさんの記事によると、

敦賀駅にもJR利用者向けにややこしい条件付きの無料駐車場があるが、

新疋田駅にはそんな条件がないために利用しやすいそうだ。

 

福井市内から8号線をちんたら走って新疋田駅まで約1時間20分といったところ。

日曜の朝だし駐車場もガラガラであろうと勝手に思っていたが、

予想外に多くの車で埋まっており、ちょいと焦った(笑)

本日の1本目は新疋田7時27分発の近江今津行きからスタート。

「秋の関西1デイパス」は前日に購入済み。

 

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電車に乗ってからようやく今日の行程の検討に入る。

あくまで今日の一番の目的は「京阪のプレミアムカーに乗車すること」であり、

せっかくなら1分でも長く、ということで

出町柳から淀屋橋まで全区間を乗りたい、

というのが3人共通の意見。

 

では出町柳までどう行くか、がまずポイントとなってくる。

もっとも簡単な方法は京都駅からバスに乗る方法。

他にも山科から地下鉄で三条経由、

JR京都駅から七条まで徒歩、

JR奈良線東福寺経由など、いろいろ方法はある。

 

そこで僕が提案したのは比叡山経由だった。

滋賀県の坂本からケーブルカーに乗って比叡山へ、

ロープウェイとケーブルカーを使って京都側の八瀬比叡山口駅に行き、

叡山電車出町柳に行く、というものだ。

 

「俺、昔京都の方から行ったけど、すんごい金がかかったぞ」

連れが言った。

おまけにその時は天候にも恵まれず、

散々な目にあったそうな。

 

確かにこのルートはお金がかかる。

JRの比叡山坂本駅からケーブル坂本駅までのバスが230円、

坂本ケーブルが860円、

延暦寺バスセンターから比叡山頂までのバスが160円、

ロープウェイとケーブルが足して850円、

叡山電車が230円だから合計で2330円となる。

 

当然、2人も乗り気ではない。

 

しかしながら「この関西1デイパスで全部行けちゃうのだ」

そんな説明をしたら

「なぬ!」と目の色が変わった。

さらに、だ。

「何と京阪電鉄も乗り放題になる。要するに今日はあと500円プラスするだけでプレミアムカーに乗れるし、他の運賃はかからない!」

 

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この関西1デイパスはJRが自由に乗り降りできるだけでなく、

他に3つのチケットから1つ選べるという特典がついている。

このチケットは発売されるたびに、

少しずつ変化しているように思う。

 

2017年秋のバージョンだと、

1つは奈良方面の観光に便利な飛鳥チケット、

1つは高野山の観光に便利な高野山チケット、

もう1つが今回利用を考えている比叡山延暦寺巡拝チケットとなっていた。

 

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(あくまで2017年秋バージョンです)

 

そしてこの比叡山延暦寺巡拝チケットのフリー区間は以下のようなもの。

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京阪電鉄には全く同じ区間がフリーとなる

世界遺産 比叡山延暦寺巡拝チケット」なるものがあるのだが、

お値段は3100円となっている。

これに対し、

2017年秋の関西1デイパスなら広大なJRのフリー区間までついて3600円なのだ。

 

僕はこのことを知った時、まさに驚愕してしまった(笑)

 

そんなこんなで比叡山を越えて出町柳を目指すことになった。

福井を出た時は雨も降っていたが、

滋賀県に入ると青空も広がりテンションも上がってくる。

 

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近江今津駅前のコンビニで朝飯を買い求め、

京都行きの普通電車を待つ。

現れたのは今や懐かしさを覚える117系だった。

「福井ですらもっとまともな電車が走ってるのに、えらい古いのが来たなア」

と、連れは若干不満げな顔を浮かべている。

 

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「僕が小学生の時は赤穂発の新快速が1本だけで、それがこの車両で憧れだった」

そんな話をしてみたが、2人とも興味なさげだったので、

それ以上言うのはやめた。

 

西大津で下車して京阪石山坂本線皇子山駅へ。

窓口で関西1デイパスを提示したら「比叡山延暦寺チケット」が出てきた。

本来なら比叡山坂本駅で下車してケーブル坂本駅までバスに乗りたいところであったが、

引き換え駅が限られていることと、

比叡山坂本駅〜京阪坂本駅がフリー区間に含まれていなかったもので、

ちょっと大回りをしている。

 

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2両編成の電車は坂本駅へ。

僕はつい先日にこの坂本駅を訪れた気分でいたが、

冷静に考えるともう1年近く前のことだった。

月日が過ぎるのが恐ろしく早い(汗)

 

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ケーブル坂本駅行きのバスのりばには長蛇の列が出来ていた。

あまり深く考えていなかったが、

今は秋の行楽シーズンの真っ盛りなのだ、

そんなことにようやく気づく。

 

「たいした距離でもないし歩くか」

2人に提案してみたが、断固拒否された(笑)

 

で、このバスが超満員であった。

僕ら3人と、あと2人くらいまでがぎりぎり乗れて、

運転手さんは「これ以上乗れません。次のバスをご利用ください」と言った。

次のバスと言っても30分後のはずで、

もう少し本数があっても、なんていう気もしなくもない。

 

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ケーブル坂本駅も駅舎外まで列ができていた。

「こりゃ乗り切れないなあ」とざっと目視して思う。

坂本ケーブルは本来30分間隔の運転であるが、

この日は臨時便も運行されており15分間隔とのこと。

案の定、僕らの前にいた3人組の手前で改札は打ち切られた。

 

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ケーブルカーで一番眺めがいいのは一番後ろである、

それが僕の持論であり、一番後ろに陣取りたかったが、

改札が始まればほぼ先頭にいる訳で、

係員さんの誘導のもと、結局一番前に行くことになった。

 

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この坂本ケーブルの延長は2025メートルで日本一の長さを誇るとのこと。

前方を眺めていると、

多くのケーブルカーにある「架線」がないことに気づく。

 

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車内の電源はバッテリーということか。

架線がないということは当然架線柱もないわけで、

車窓が何ともスッキリしている。

何だか森林鉄道に乗っているような気もしなくもない。

 

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まわりは関西のおばちゃんばかりで、

「こんなに乗ってこのロープは切れないのか」などと

乗務員さんにあれこれ質問している。

それに対し乗務員さんも「ご安心ください」と丁寧に答える。

そのやりとりが楽しくて、11分間の乗車はあっという間だった。

結果的に先頭に乗車したのは良しとするか。

 

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ケーブルカーはケーブル延暦寺駅に到着した。

ここで僕はようやく、というか、恐ろしいことに気づいた。

 

寒いのである。

こちらの標高は654メートルもあるそうな。

それに対し、僕は長袖のシャツにパーカーを羽織っただけ。

 

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2人もそれほど着込んでいるとはいえなかった。

元はと言えば京阪電車に乗ることだけが目的であり、

比叡山に来ることなど想定もしていなかったのだから当然である。

周囲を見ればダウンを着ている人までいる。

 

口に出るのは「寒い」の言葉だけで、

僕らはろくすっぽ景色も眺めずに延暦寺へと向かった。

 

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