めふじんじゃ、と読むそうな。
ひとつ宝塚寄りの清荒神(きよしこうじん)も難読駅名であるように思うが、
ここもまた然り。
今回は宝塚市内にある幾つかの神社をめぐりつつ、
市内に唯一残っている銭湯を目指すつもりでいる。
神社名が駅名になっているくらいだから、
駅前に案内看板くらいあるだろうと思ったが、
僕には見つけることができなかった。
スマホの地図を確認して住宅街の中を歩き始めた。
ゆるやかな坂道を上ること数分で売布神社に到着。
「延喜式」に記載されている神社で、推古天皇18年(610年)の創建と伝えられています。衣・食・財の守護神で、縁結びの神様。下照姫神が当地の里人が飢えと寒さで困窮しているのを見て、稲を植え、麻を紡ぎ、布を織ることを教え、その後豊かになった里人が下照姫神を祀ったという伝承が残っています。
衣・食・財のご利益のほかに縁結びの神様としても隠れた人気がある売布神社。特に本殿右側の摂社「豊玉神社」に祀られている龍神様はパワースポットとして人気を呼んでいます。ぜひ忘れずにお参りしましょう。
なかなかご利益ありそうな龍神様でいらっしゃる。
しばらく歩いて小浜地区に到着。
先のサイトによると江戸時代は有馬街道、西宮街道、京伏見街道が集まる宿場町であった、とのこと。
そしてこの地には今回宝塚を訪ねようと思ったきっかけとなったお地蔵さまがいらっしゃる。
その名も「首地蔵」。
馬街道沿いの高台にある、首から上だけの大きなお地蔵さま。洪水の際に武庫川の上流から流れてきたという説や伊丹の殿様の夢枕にお告げがあり、持病の頭痛を治してもらったお礼にお祀りしたなど諸説ありますが詳しいことはわかっていません。首から上の病気にご利益があるといわれ、 最近では「頭が良くなる」とされ受験生のお参りも増えています。
いわゆる仏頭ですが、お地蔵様の首なので首地蔵。写真では小さく見えますが、実際はお首だけで1メートル30センチ、耳だけでも60センチあり、全国でもまれな大きさです。
一応前知識を持って訪問したのだけど、
実際に目の当たりにすると首から上しかないというのは、
ぞくりとするようなインパクトがあった。
さて、ここで白状しておかなければならぬことがある。
僕が訪れている宝塚市の小浜地区。
この瞬間まで、僕は「おばま」と読むと思っていた。
しかし違った。
「こはま」だった。
武庫川を渡る。
明石や神戸ではこういった「広大な河川敷」を見ることがないよなあ、
なんてことを思い、
さらに武庫川はこのすぐ上流で様子が一変する訳で、
なかなか興味深い河川であるよなあ、とも思う。
伊和志津神社に到着。
伊和志津神社は、延喜の御代(901~923年)式内の大社として、近郷の尊崇をあつめた古社。ご祭神の須佐男命(すさのおのみこと)は和歌の祖神、学問の守護神、縁結びの神、開発の神。末社、愛宕社は迦具土神(かぐつちのかみ)、火の守り神。宝塚水天宮は安産の神、水商売の神。
伊孑志、小林、蔵人、鹿塩四村を領下の荘(りょうげのしょう)と呼ばれ(摂津志)当社の小字、良元ノ庄が旧良元村の発生地、古来宝塚の総鎮守であります。
春ですなあ。
兵庫県に帰ってきて、まもなく2年になるなあ。
逆瀬川駅を経て小林地区へ。
ちなみに今津線の駅名でもあるけど、
小林とかいて「こばやし」ではなく「おばやし」と読む。
宝塚、難読地名が多いように感じるのは僕だけなのかなあ。
続いて宝塚神社へ。
だいぶくたばってきた(笑)
創立年代は不詳ですが、隣接する平林寺の記録によると837年にはすでに存在していたといわれる歴史のある神社です。境内には子授け・夫婦和合の石があり、女石はハート型という珍しい形をしています。斜面の高台にあり、境内からは大阪市街や生駒山まで一望でき、初日の出の名所としても知られています。
ぼちぼち腹も減ってきたので、
小林駅近くのインド料理屋に入った。
チキンカレーにサラダとナン、ドリンクがついたセットを注文。
なんとこのドリンク、ビールまで注文可!!
昼間っからカレーとビール、
いやはやたまらん♪♪
あとはひとっ風呂浴びて帰るだけ、
なのだけど、開湯時刻まで少し時間があったもので、
近くにあった図書館で時間をつぶし、
併設の喫茶店で一服。
図書館を出て小林の駅前へ。
ちょっとした商店街となっており、なかなかの賑わい。
八百屋さんから流れてた山口百恵さんの曲が耳から離れない。
その先、住宅街の中をぶらぶら歩く。
担当者の趣味嗜好が反映されているのかなあ、と思いつつ、
あまり明石じゃ見ないような気がしなくもない。
ただ気づいてないだけかもしれぬが。
ほっこり湯さんに到着。
券売機に「4月から値上げして350円になります」みたいなことを書いてあり、
「値上げして350円?」となり、
なら今はいくらやねんとみれば何と300円であったりする。
中に入ると番台のある昔ながらのスタイルであるが、
耐震補強工事でもしたのか青い鉄骨ががっつりむき出しになっていた。
浴室は広く、先客は僕より年配のばかり7、8人といったところ。
天井の窓からたっぷり日差しが降り注ぎ、
みなのんびり湯を堪能している。
僕も同様に堪能させていただいた。
ほっこり湯さん、まさにほっこりできるいい湯でした。
ほっこり湯さんからは仁川駅を目指すことにした。
阪神競馬場の向かいにあったコンビニで缶ビールを買って飲みつつ、
地図を眺め、
今更ながらに競馬場があるのが宝塚市であったことを知る。
僕はなぜか競馬場も仁川駅も西宮市だと思い込んでいただけに、
案外衝撃的であったりした。
そういや競馬のレースに「宝塚記念」ってあるわなあ、
そういうことか、と納得。
まあ、なかなか気づきのある徘徊になったではないか、
と自画自賛しつつ、僕は仁川駅から阪急電車に揺られ、帰路についた。