北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

京阪電鉄本線・萱島駅〜大和田駅徘徊

気づけば4月。

さまざまなモノやサービスの値上げばかりが取り沙汰されているが、

多少値が上がろうと、残っていればそれでいいではないか、

なんてことを思うようになりつつある。

そのきっかけがいわゆる「フリーきっぷ」の類。

 

今年はJR西日本の「北陸乗り放題きっぷ」でうろうろすることを考えていた。

しかしながら3月末で発売終了に。

兵庫県に帰ってきてから日帰り旅行で愛用していた「関西1デイパス」は

春夏秋冬とこれまで通年で発売されていたが、

この春からひっそり姿を消していた。

何だかなあ、という思いしかない。

 

 

 

で、この日である。

僕は山陽電鉄の「垂水・舞子1dayチケット」(阪神版)を使う予定でいた。

山陽電鉄のフリーきっぷは「全線」「明石市以東」「山陽明石以東」「西舞子以東」などと細かく分類されているのだけど、

JRの西明石駅が最寄りの僕にとっては「明石市以東」「山陽明石以東」より

西舞子以東」が一番使い勝手が良かったのだ。

理由は単純で西明石から明石までJRを利用すると片道170円(4月1日から)だが、

舞子や垂水まで利用しても190円と、20円しか変わらないからである。

 

4月1日からバリアフリー料金云々で値段が上がったのよなあ、

いくらになったんだろうかと山電のサイトを開いて

西舞子以東」のきっぷがすべてなくなっていたことに気づいた次第。

よりによってその時、西明石から乗った快速電車は明石を出た時だった。

いつもなら、垂水で下車してこのチケットを購入していたのだけど、

おいおい、どうなってるんだとスマホをいじっているうちに、

電車は舞子を過ぎ、垂水を過ぎた。

 

うーむ、どうすっか。

阪神・阪急のフリーきっぷに変更するか、

京都でも行くかなあ、しかし今の時期の京都はさすがに人が多いか。

そこで注目したのは、これまであまり行ったことがなかった京阪沿線であった。

京阪沿線にも渋い商店街や銭湯も多数あるらしく、

ブックマークはしてあったのだ。

よっしゃ京阪にするべ。

 

では京阪にフリーきっぷはあるのか、

なぬ、前売りは1200円だが当日は1500円?

しかしながら大阪メトロと大阪シティバスも使えるものが1800円であることがわかった。

梅田から淀屋橋まで地下鉄に1区間乗っても片道190円、往復なら380円。

よっしゃ、このきっぷを買おう、と元町で阪神電車に乗り継いで梅田へ。

 

で、僕は御堂筋線の改札口にいた若い駅員に、

「大阪メトロと京阪のフリーきっぷはどこで売っているのか」と尋ねた。

若い駅員は「定期券売り場か駅長室になります。そこを左に曲がってまっすぐです」

と言い、

僕はそこを左に曲がってまっすぐ進んだ。

 

しかしながら定期券売り場は週末でまだ営業していなかった。

仕方ないのでさらに進むと、改札口の中に駅長室の表示が見えた。

しかし窓口に駅員の姿はない。

僕はその反対側の改札の窓口にいた駅員に先程と同じことを問うた。

すると「駅長室で売ってるので向こうの改札口で言ってください」と彼は答えた。

 

そんなものでその改札口に行き、窓口の奥へ声を掛けた。

そして奥から出てきた駅員に僕は先程と同じことを問うた。

するとこの駅員はこう答えた。

「そこのローソンで販売してます」

「・・・」

 

 

京阪電鉄の各駅停車は終点の萱島に着いた。

(ちなみにその前に淀屋橋出町柳間を往復してます・笑)

僕はこのあたりの地理に疎いので調べてみるとここは寝屋川市、とのこと。

 

 

長きに渡り京阪の天満橋萱島間の複々線は「私鉄最長」であり、

今なおそういった認識でいたが、

いつしか東武伊勢崎線にその座を譲っていたらしい。

電車を降りた大半の客は改札口に向かう訳ではなく、

接続する出町柳行きの準急を待っているように察した。

 

 

萱島駅に来て訪ねてみたかったのが「京阪トップ商店街」。

ズラリと並ぶ万国旗を眺めただけでテンションが上がる。

 

 

この日は日曜日、看板には水曜日定休とあったが、

開いている店はわずかだった。

まだ午前中だったから、なのか、

ずっと閉まっているのか、そのあたりはわからない。

 

 

萱島駅の反対側にも小さな商店街があった。

「日新商店街」とある。

こちらは「トップ商店街」よりは営業している店も多い。

 

 

さらにその先には小さなロータリー。

ラウンドアバウトの元祖みたいなものだろうか?

 

 

ぼちぼち腹が減ってきたが、

見当をつけていた店は日曜ということもあってかどこも営業していない。

 

 

うろうろしているうちに大和田駅に着いてしまった。

いつしか門真市に入っていたようだ。

聞いたことがある地名と地図が少しずつつながっていく。

 

 

大和田駅近くの食堂に入った。

先客はカウンターに3人。うち2人はビールを飲んでいた。

僕も飲もうかと思ったけど、前日飲みすぎて久々に二日酔いだったので一応我慢。

品のよい女将さんにうどん定食を注文。

二日酔いの身体に染み入る(笑)

 

 

今回入浴を考えている銭湯は大和田駅が最寄りであるが、

まだ開湯までには時間がある。

そんなもので電車に乗って光善寺へ行き、

「駅前デパート」を眺めてきた。

デパートという響きが素敵。

 

 

ここは枚方市になるらしい。

山小屋時代に枚方から来てた女性もいたことを思い出す。

ラッキーストライクをがんがん吸って、

ジャックダニエルをストレートでぐびぐび飲みまくる。

でも料理は繊細かつ、めちゃくちゃ上手でいろいろ教えてもらった。

 

これまでありとあらゆる仕事をしてきたけれど

やはり山小屋は個性的でおもろい人間の宝庫だったなあ、と思う。

コロナも落ち着いたし、いろんな方に再会したいものだ。

 

 

この後ももうしばらく電車でうろうろ。

本当は樟葉モール内にある京阪電車の展示を見に行きたかったのだけど、

現在リニューアル工事中で4月21日にオープンとのこと(涙)

 

 

大和田駅に戻り、本日のひとっぷろを目指す。

今回お邪魔したのは「みやの湯」さん。

 

 

お、っとなったのは受付に若い男性が座っていたこと。

若い女性は時折お見受けするが、

若い男性というと富山・立山鉱泉の旦那さん、武生・城勝湯の番頭さん、

くらいしか記憶にないが、お二人よりはるかに若い。

 

若い方が銭湯の仕事に魅力を感じて働いていらっしゃるのだろうから、

それは素晴らしい傾向であるよなあ、と、

山小屋にしろバスの運転にしろ、

わりと年齢層高めの中で働いてきた自分はしみじみ思ったりする。

 

浴室内は清掃が行き届き、快適そのもの。

シャンプーにボディソープも備え付けてある。

スタッフさん手作りの壁新聞を読むのも楽しい。

さらに感心したのは「避難訓練のお知らせ」が貼ってあったことか。

 

以前、滋賀県の同じ経営者さんの銭湯でもお見受けしたけど、

実際に「素っ裸の状態で地震が起きたら」なんてことは

大半の方が想定していないであろうし、

非常に大事な心掛けであるように思う。

 

「みやの湯」さん、今どきな感じの居心地の良い、素敵な銭湯でした。

 

 

大和田駅に戻る。

スマホで出発時刻だけ検索して、

風呂入って調子も出てきたので改札内売店で缶ビールを買い求め、

プシュリとやってまもなく、入線のアナウンスが流れ始めた。

 

 

うーむ、僕は別の駅の時刻表を表示していたようである。

1本逃してもいいかと思ったが、週末は1時間に4本しか止まらない。

やむを得ず、僕は缶ビールを一気飲みしてから中之島行きの各駅停車に乗り込んだ。