北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

大阪メトロ千日前線・今里駅〜中央線・高井田駅徘徊

ちょっと午後から所用があるもので、

午前中だけちょっくら徘徊したい。

 

アーケードの商店街があって、

その先に朝風呂やってる銭湯があるところで、、、

などと考えつつ地図を眺めていると、

大阪の東成区と東大阪市の境目あたりでよさげな組み合わせを見つけた。

よっしゃ、行くべと新快速に飛び乗っていざ大阪へ。

 

 

 

 

大阪メトロ千日前線南巽行きの電車は今里駅に到着した。

昨年夏の記事にも書いたけど、

富山に本店がある北陸銀行大阪市内に3店舗あり、

ひとつは中央区にある大阪支店、

ひとつは平野区にある平野支店、

そしてもうひとつが東成区にある今里支店となっている。

その北陸銀行今里支店は地下鉄の1番出口を出てすぐの場所にある。

 

 

愛知県にいた時は大垣共立銀行のATMで北陸銀行のカードが手数料なしで使えたもので、

そのまま口座を残していたけど、

さすがに兵庫県に来るとどうしようもなく、

今の御時世使わない口座を残しておくのもいろいろ問題あるそうだし、

こちらの今里支店で解約した次第。

 

それにしても、中央区の大阪支店は理解できるけど、

あとの2店舗が東成区と平野区にあるのが不思議で仕方ない。

北陸地方と何らかの縁があるのだろうか。

 

前回口座の解約に訪れた際はすぐに帰宅したもので、

今回はここを起点に歩いてみようと思う。

 

 

少し北の方角へ歩くと「暗越奈良街道 」と書かれた看板が現れた。

その先には堺屋太一さんによる説明文も記載されていた。

冒頭部は以下のように記されている。

暗越奈良街道

シルクロードの終わるところ

暗越奈良街道は、大阪と奈良を結ぶ最も近い道だ。

それだけに、古来、様々な人と物とがここを通った。古くは、天平時代、大仏開眼に招かれたインド僧が(736年)、次いで中国の鑑真和上が(753年)、ここを通って奈良の都に入った。正倉院に残る宝物の中にも、この道を運ばれたものが多かったことだろう。この道は、シルクロードの東の端なのだ。

 

 

シルクロードの終わるところ、と言われれば、

始まるところでもあるんだよなあ、とも思う。

突如として喜多郎さんのシルクロード(絲綢之路)って曲が蘇ってきて、

「たらりー、たらりーらら、るーるるるっるー」と口ずさみながら先に進む。

 

暗越奈良街道のもう一本先の通りがアーケードの商店街になっていた。

 

 

大阪を歩いているとたびたび見かけるのが

「ほねつぎ」と書かれた看板。

要するに接骨院なのであるけれど、

幼い頃は妙にこの看板が恐ろしくて、いつも目をそむけていたような気がする(笑)

 

 

アーケードそのものは想像以上に長い。

シャッターが閉じてる店が多いのは単に日曜の朝であるからと思われ、

ぜひ日中も歩いてみたいところ。

 

 

注意喚起の看板というのはいろんな文面があるんだなあ、と思う。

 

 

アーケードを抜けてもなお、道の両側には店が立ち並んでいた。

 

 

さらに進むと「深江」なる地名が出てきた。

そういや僕が物心ついた頃、今の大阪メトロの中央線は「深江橋」ってところが終点だったなあ、なんてことを思い出す。

 

 

大通りに合流すると、今度は南の方角へと伸びるアーケードが見えた。

近鉄の布施駅あたりまで続いているようだ。

 


布施駅に到着。

ここに至る道中で「えべっさんの街 布施」なる掲示物を多数見かけていた。

その由来となる「布施戎神社」が駅の南側にあるようなので向かってみることに。

 

 

近鉄の牙城ともいえる地にあるおもちゃ屋さんに掲げられたイラストが、

小田急であるのは何か意味があるのだろうか。

 

 

この恵比寿さま、なでると身体がよくなるのか、

参拝された方がひざのあたりとか、手のあたりとかをなでている様子がみられた。

僕は一応スマホで肝臓の場所をチェックしてからなでさせていただいた。

 

 

目指す銭湯は近鉄奈良線沿いにあるもので、

このまま東に向かえばよいのだけど、

時計を確認するとまだ余裕がありそうだったので、

寄り道をしていくことにした。

 

 

近鉄大阪線俊徳道駅に到着。

たびたびこのブログに書いている僕の幼なじみが、

尼崎で阪神大震災に遭遇し、

一時期住んでいたのがここ、俊徳道だった。

一度泊まりに来たのだけど、どのあたりだったかは記憶にない。

 

思い出したのは非常に狭い部屋で、

「風呂は会社で入ってくるから」と、

風呂場に荷物が突っ込まれていたこと、

鶴橋に焼肉を食べに行ったこと、くらいだった。

 

 

水路沿いを北上、

今回お邪魔したのは錦水湯さん。

 

 

表通りから一歩入った場所にある銭湯は珍しくもないが、

錦水湯さんは、さらにもう一歩入った路地の先にあった。

これだけ狭い路地に面した銭湯というのは、

かつて富山の五福にあった銭湯くらいしか思いつかない。

 

のれんをくぐればフロント式の番台とロビーがあり、

窓が大きくとられていることもあって、

狭い路地に面しているとは思えぬほど明るい。

 

明るい印象は浴室の中に入っても変わらなかった。

奥には露天風呂まであり、

とても住宅密集地の中にいるとは思えない。

 

サウナは無料で利用できるようで、

ちょっと強面のおっちゃんたちが水風呂や露天との間を行き来している。

こちらの売りは全浴槽に軟水を利用しているとのこと。

それ以上に気に入ったのは何ともパワフルなエステバス。

ふひゃー、腹まわりの脂肪が揺れる、揺れる、、、、、

 

それから露天風呂に浸かればこの上なくシアワセな気分に浸れるのだった。

いいお湯でした。

 

 

錦水湯さんからは北上して中央線の高井田駅を目指した。

途中の大阪バスの駐車場で懐かしいものを発見。

 

 

バスの洗車ブラシですな。

かつて勤務していたバス会社は担当車制だったもので、

きれいなバスとそうでないバスがわりとはっきりしていた。

絶対に洗車機に入れず、手洗いしかしないって方もいて、

その方のバスなんて常にピカピカであったりした。

 

たまにその方が公休で、自分の担当車が検査だったりすると、

そんなピカピカなバスを運転することになるのだけど、

めちゃくちゃ神経使うので、いつも運行管理に

「もっとボロいバスにしてください」とお願いしていたなあ、

なんてことを思い出した。

 

高井田駅近くの中華料理屋に入った。

わりと広い店内であったが、

この時親父さんはワンオペだったようで、

なかなか忙しそうであったが、

それでも笑顔を絶やさない。

この日のランチであった、ラーメンとミニチャーハンのセットを注文。

 

 

たぶんメニューに「昔ながらのラーメン」みたく書いてたように思うけど、

ほんとそのとおりのホッとする味のラーメンに、

これぞ町中華、といった感じの王道のチャーハン。

お客さんは続々とやってくるが、

どうやらほぼ常連さんらしく

「慌てんでええからねー」なんて声も聴こえてくる。

周辺の方々に愛されてる店なんだなあ、としみじみ思う。

ごちそうさまでした。

 

さ、なんだかんだでタイムアップだ。

僕は地下鉄の駅へと急いだ。

 

そんでもっての午後からの所用っていうのが、

「コットンテール」っていう

リリー・フランキーさん主演映画の鑑賞。

 

 

予告編だけ見て、僕はずっとコメディだと思っていたのだけど、

始まって2分後には「いや、これは全然コメディではないぞ」と姿勢を正すことに。

結果的に非常に重いテーマを扱った作品であったけど

役者のみなさんの好演と英国の美しい景色も相まって

心地よい余韻に浸ったまま映画館を後にした。

 

それにしても、僕が前回映画館で見たのが

役所広司さんの「PERFECT DAYS」、

今回がリリー・フランキーさんの作品と、

最近はおじさんが主人公の映画ばかり見ているような気がしなくもない。

(その前に見たのは佐藤浩市さんの「春に散る」だった)

まあ、僕自身がおじさんなのだからそれでいいのだろう。