つい1カ月前は連日の雪でヘロヘロになっていたというのに、
ここ数日の雨や気温の上昇で一気に雪は消え去った。
この冬、外出時にはブーツが欠かせなかったけれど、
歩道の雪も消え、スニーカーで出歩けるようになった。
そんな些細なことが、やけに嬉しくなる今日この頃。
雪が溶けるとつい出かけたくなる。
遠出はできなくても、行ける範囲で存分に頼みたい。
さて、今日は何処で昼飯を食うかと地図を眺め、
坂井市の春江に行ってみることにした。
車でウロウロしていると、案外飲食店も多い印象がある。
福井駅から春江駅だとJRで2駅であるが、
それだと何だか物足りないもので、
えちぜん鉄道の西春江ハートピア駅からJRの春江駅まで歩くことにした。
福井駅から西春江ハートピア駅まではえちぜん鉄道に乗れば約25分、
運賃は450円となっている。
しかしながら福井鉄道を経由しても割引が効いて同額となる。
僕は一応「えち鉄サポーターズクラブ」の会員なもので、
えち鉄単体で行けばポイントもたまり、運賃の割引もあるのだけど、
どうせならたくさんの電車に乗りたい(笑)
そこで僕はまずハピリンのウェルカムセンターに行き、
「こちらで福井鉄道の福井駅から田原町駅を経由してえちぜん鉄道の西春江ハートピア駅までの乗車券は発券できますでしょうか」と訊ねてみた。
すると窓口のお姉さんは一瞬「え?」と戸惑った表情を浮かべた。
無理もない。こんな買い方をするのは限られたファンくらいであろう。
お姉さんは端末を叩き、「大丈夫です」と言った。
そして発券された乗車券を見てみると
「西春江」となっていた。
西春江ハートピア駅っていうのは浸透しているのかな(笑)
まずは福井駅9時39分発の越前武生行きの普通電車に乗車し、市役所前駅へ。
今回は他にいなかったけれど、
たまにこの一駅だけを利用する観光客らしき方をお見受けすることがある。
そういった方々は市役所前駅で下車しようとすると、
間違いなく戸惑った表情を浮かべる。
と、いうのも、
「次の市役所前駅は駅員がおりませんので前の扉からお降りください」
そういった放送が流れるからだと思われる。
この放送を聞いたお客さんは、運転士の後ろに移動するのだ。
ところが市役所前駅のホームについても扉は開かない。
ここで運転士が前後の運転台を入れ替わって、初めて扉が開く。
そんなもので下車しようとしていたお客さんはまた車内を移動していたりする。
乗り慣れたお客さんばかりではないし、
駅名が代わるのをきっかけに放送の見直しなんかも必要じゃないかな、
なんてことを思う。
運転士に西春江駅までの乗車券を提示して市役所前で下車。
同じホームでフェニックス田原町ライン鷲塚針原行きの到着を待つ。
ほどなくしてさくら色のフクラムが現れた。
予想外、なんて言い方は失礼かもしれないが、
案外お客さんは乗っており、一気に下車していく。
そのため、出発したのは4分ほど遅れていたか。
こりゃまた田原町の駅手前で待機のパターンだな、、、
案の定、さくら色のフクラムは田原町駅に進入できず、
複線の併用区間上で待機となった。
本来、フェニックス田原町ラインの電車は福大前西福井駅ですれ違うのだけど、
鷲塚針原行きが遅れると、田原町駅の構内ですれ違いができない以上、ここで待つ以外に方法がない。
僕は趣味的に乗っているだけだから何ら問題はないけれど、
目的地が田原町ならやりきれんなあと思うだろう。
というか、僕が乗るとこのパターンが多いのは気のせいか(涙)
やがて越前武生行きのキーボが姿を見せ、
さくら色のフクラムは田原町駅に到着。
車内に残っていた大半のお客さんは下車し、数人が乗車。
新田塚駅からは貸し切りとなり、約9分遅れで鷲塚針原駅に到着。
ここで10時30分発の三国港行きの普通電車に乗り継いで、
西春江ハートピア駅に着いたのは10時34分だった。
福井駅から1時間近くかけてきた訳で、
450円にしてはかなり楽しめたような気がする(笑)
ショッピングセンター「アミ」と、エンゼルランドふくいの建物を目印に、
ぶらぶら歩く。
チャリンコに乗ったおじさんが鼻歌を口ずさみながら走り去っていく。
春だなあ、と思う。
なかなか雪の中では鼻歌を耳にすることは、ない。
県立の大型児童館であるエンゼルランドふくいには平日にもかかわらず、バスをはじめ多くの車が止まっていた。
プラネタリウムもあって、子供連れなら一日存分に楽しめる施設だ。
せめてフェニックス田原町ラインが太郎丸か西春江まで伸びれば、
エンゼルランドに行くお客さんも利用してくれると思うのだけどなあ、、、
(前にも書きましたね・笑)
しばらく行くと「はるえの湯」という看板が見えた。
え、こんなところに風呂???
看板の矢印に沿って進むと随分渋い門構えの銭湯が現れた。
「のれん」もかかっている。
幸いにもザックにはタオルが入っている。
ここでひとっ風呂つうのもなかなかオツではないか。
と思ったら、平日は14時からの営業となっていた。
「・・・」
「はるえの湯」のすぐとなりにラーメン屋があった。
「江どめ屋」とある。
ここって確か以前にコメントで教えてもらったお店だよな、
最近は食堂ばかり行っててラーメン屋なんて随分ご無沙汰しているよな、
そんなことを考えて入店。
カウンターの端に座り、醤油ラーメンとからあげ、ライスのセットを注文。
11時の開店間もないような時間にもかかわらず、
ちょこちょこお客さんが入ってくる。
ほどなくして注文の品が到着。
たっぷり載ったネギが嬉しい。
ラーメンの好みなんて千差万別だろうけど、
僕は確実に「好き」な味のラーメンだった。
ちょいと厚めのチャーシューも柔らかい。
ラーメンもうまかったけど、それ以上にインパクトがあったのは「からあげ」だった。
「食べる」というより「かぶりつく」そんな大ぶりのものが4つ。
「ああ、俺は鶏肉を食っているぜ」そんな満ち足りた気分になる。
食べログなんか見てると厳し目の意見をお見受けするが、
僕は十分すぎるくらい満足できる味でした。
ごちそうさまでした。
それにしても「江どめ屋」なんて面白い名前の店だなあ、
なんて思っていたら、このあたりの地名が「江留(えどめ)」というらしい。
江どめ屋さんを出たのが11時半。
ここでJRの時刻表を確認したら次は11時52分。
それを逃せば12時47分。
恐らく春江駅はあのあたり、そんな勘だけを頼りに歩いたが、
町中は案外複雑な形状をしており、
用水路を眺めていたおじさんに尋ねたりしながら何とかJRの春江駅に到着。
この日は何だかんだ言っても寒かったもので、
待合室にあるストーブが嬉しい。
福井駅までの運賃は200円。
2両編成のワンマンカーは恐ろしく混雑していた。
福井駅までの乗車時間はわずか9分。
そして福井駅も何事かと思えるほどえらく混雑していた。
これだけの流動があるにもかかわらず、
先月は何日も電車が止まっていたのか、
そう考えると恐ろしくなる。
駅前に出ると、卒業式でもあったのか、晴れ着姿の若い女の子や、
体に馴染んでいないスーツ姿を着た男の子たちがぞろぞろと歩いていた。
何だかんだで間もなく4月。
進学や就職、転勤をきっかけとして、
福井を出て行く方も、逆に来られる方も多々いることであろう。
みなさんにとっての新生活がより良いものとなりますように!
と、アルコール依存症気味の中年オヤジも一応願ってます(笑)
ハピリンのテラスで道行く人を眺めていたら、
何だか目がかゆい。
まずい、花粉症かな、、、、
去年はたいしたことなかったけれど、一昨年はえらいめにあった。
ああ、あれだけ春が待ち遠しかったのに、何てことだ。
僕は戦々恐々としながら家へと急いだ。