北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

アシアナ航空741便

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19時、アシアナ航空741便は

仁川国際空港を40分遅れで出発した。

単純計算するとバンコクスワンナプーム国際空港着が

22時50分となる。

 

スワンナプーム国際空港はバンコクの東南約30キロの場所にあり、

エアポートレイルリンクという空港鉄道で市内にアクセスできる。

宿はシーロム沿いのホテルを予約してあり、

エアポートレイルリンクの終点パヤータイ駅から

BTSスカイトレイン)に乗り継ぐ予定でいる。

 

 

 

しかし、ガイドブックによるといずれも運行時間が24時までであるらしい。

いざとなればタクシーを使えばいいとして、

やはり私が気になるのはビールが買えなくなることだけだった(笑)

これだけは何としても避けたい。 

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この便の使用機材はB777-200。

シートは3−4−3の配列で満席だった。

各席にモニターも着いている。

相方は早速「アナと雪の女王」を見つけ鑑賞を始めた。

私はずっと数独をしていた。

こういった設備はありがたい。

 

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さて、私がタイに行くのは2度目である。

前回行ったのは1年半前、

10年ほど勤めた会社を辞めた時で、

一週間ほどひたすらバンコクをウロウロした。

そしてこの旅が私にとって人生初の海外旅行でもあった。

 

それまでにも海外に行こうと思えば

いくらでもチャンスはあった。

パスポートも準備していた。

でも行かなかった。

 

理由は簡単だ。

単に私がビビりであったからだ。

 

私は十代の頃から山小屋に勤めていたもので、

まわりには色んな意味で個性的な方が多かった。

そして半年山で働いて半年は旅をする、なんて方も

かなりいた。

 

彼らの話は面白かったが、

基本的に面白い話というには何らかのトラブルの話である。

あそこが綺麗だった、なんて話は面白くも何ともない。

 

金を盗られた、身ぐるみ剥がされた、ぼられた、

飛行機が欠航した、ホテルの予約ができていなかった、

シャワーの水が出なかった、、

 

そんな話ばかり聞いていたものだから、

英語もろくに喋れない私は海外に対し、

すっかりビビリになっていた。

 

「何で海外行かないの?」と問われれば、

「日本もまだ行ったことないところがあるし」

そう答えていた。

 

怖くていけない、とは言えなかった。

そして気づけば30代も後半、

いや40代目前となっていた。

 

パスポートは一応更新していたが、

一度も使っていなかった。

 

会社をやめて、

さらに色々トラブルもあり、

あー、人生もうどうでもいいや、と

9割型諦めていた時、

(この時は真剣に死を意識していた)

あー、まだ海外って行ったことないな、と

ぼんやり思ったのだ。

 

いい年になったおじさんが初の海外ひとり旅。

その行き先がタイだった。

 

何でタイだったかと言うと

その昔、(恐らく)いしだ壱成さんが出ていたタイ航空のCMで

「タイは若いうちに行け」という印象的なフレーズがあったのだ。

そのフレーズがずっと頭の片隅にひっかかっていた。

他の国に行くという選択肢は私の頭の中になかった。

 

実際に行ってみると、

色々あったのも事実だが

日々わくわくの連続であった。

今までビビって出かけなかったことを後悔した。

 

そして、また来ようと思った。

色んな意味でタイという国は

私にとって生きる希望を与えてくれた国でもある。

 

仁川からバンコクまでの所要時間は約6時間、

時差は2時間。

バンコクの夜景が見えてきた。

22時50分、無事に着陸。

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出国審査もスムーズに通り抜け、

地下にあるエアポートレイルリンクの駅を目指した。

改札口の前に銀行の両替所もある。

以前の「地球の歩き方」にはここで両替をすると

レートがいいと載っていた。(今は不明)

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ひとまず時刻表を確認すると10分後に列車がある。

よし、ちょうどいい。なら両替だ。

すると窓口のお姉さんが困った顔で

「クローズ」と言った。

 

1階に両替所はない。

私は2階まで猛ダッシュで駆け上がった。