北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

ビールを飲みに越廼の温泉に行く 〜越前水仙の里温泉 波の華〜

若い頃からあっちゃこっちゃの温泉に出かけてきたが、

以前にも記した通りで、

僕は決して風呂が好き、という人間ではない。

 

基本的に入浴時間など10分もあれば十分。

その後のビールが好き、なだけだ。

 

そんなもので、

クルマなんぞで出かけると、

風呂の楽しみなんぞ半減、

いや、4分の1くらいになってしまう。

 

我が家ではたびたび越前町の露天風呂、漁火に行くのだが、

ほぼ間違いなく僕は運転手であり、

飲むことは許されない。

 

相方も福井市内の極楽湯や越の湯くらいなら

「飲んでもいいよ」と天使のごとく言ってくれるが、

越前町やあわらとなると完璧にアウトである。

 

ああ、海でも眺めながら風呂入って、

ビール飲みたいなあ、、、、

そんな風に思っていたら、

突如としてチャンスは訪れた。

 

 

 

いっそのこと「漁火」まで電車とバスを乗り継いで行こうか、

とも考えたのだが

日帰りだと余りにももったいないくらいに

お金がかかる(涙)

 

えちぜん鉄道の「湯ったりきっぷセット券」で

三国でも行くかな、

そんな思いでぼんやり地図を眺めていたら、

越前海岸の越廼地区に未入浴の温泉があることに気づいた。

 

ただ、越廼地区と福井市街地を結ぶバスは、

あくまで越廼地区在住の方々が

福井市街地を往復するのに便利なダイヤが組まれており、

福井市街地から出かけると帰ってこれなくなってしまう。

 

そこで考えたのが、

小丹生行きの鮎川線のバスに乗り、

さらになかなか乗る機会に恵まれない

海岸地域バスに乗り継ぐというルートだった。

 

調べてみると、

行きは10分ほどで乗り継ぎが可能、

帰りは1時間以上の待ち時間が生ずるが、

どっかで適当にぶらぶらしてりゃ時間も過ぎるだろう、

そんな思いで意気揚々と福井駅へと向かった。

 

 

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ハピリンの前にあるウェルカムセンターで、

鷹巣・国見・越前海岸2日フリーきっぷ(1500円)を購入。

福井駅から京福バスで海岸部に出ると、

運賃は一律700円なのでモトはとれないのだが、

1乗車100円の海岸地域バスも乗車可能とのこと。

 

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10時13分発小丹生行きのバスの乗客は、

片手でも足りるほどの人数しか乗っておらず、

いささか寂しい。

 

その僅かな乗客も途中で降りて行き、

福井総合病院から先は貸し切りとなってしまった。

バスは淡々と山越えをして海岸部へ。

 

福井駅前から出るバスは多々あれど、

やっぱり鮎川線のバスって旅をしてる、

そんな気分に浸れる。

もっと乗って欲しいなあ、、、

 

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浜住から小丹生の間は海岸地域バスとルートが重なるので、

何処で乗り継いでもいいのだが、

何となく名前に惹かれて「鉾島」というバス停で下車した。

福井市内は暖かかったが、

このあたり、とにかく空気が冷たい。

 

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10分ほど待っていると、

海岸地域バスが現れた。

運転手にフリーきっぷを見せると

「初めて見た」と笑う。

 

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バスといっても至って普通のマイクロバスで、

さらに音声案内や降車ボタンもない。

はて、どうやって降りるのだろう、

信号で止まったら運転手に聞いてみようと思ったが、

そもそも信号もない。

 

小丹生のバス停に待ち人が2人。

その2人が下車したのが

目指していた「越前水仙の里温泉波の華」であったもので、

一緒に下車した。

 

 

 

この時点で11時32分。

帰りのバスは14時02分と多少時間があるもので、

少しばかり集落を徘徊。

風はやはり冷たいが、

ほんのり香る潮の香はやはり何とも心地よい。

 

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蒲生というバス停で時刻表を眺め、

平日だと14時09分に福井駅に行くバスがあることに気づき、

小躍りしそうになった。

何も来た道を辿らなくとも、

一周できるのだ。

 

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ほんの少し徘徊しただけなのに心底冷え切ってしまい、

「波の華」へ戻る。

 

さっそく温泉へ。

海に面してる割に決して眺望がいいといえないのは残念な点だけど、

「ぬるっ」としたお湯が何とも心地よい。

オジサン(僕)の肌もスベスベよ(笑)

 

そういや昔、この近所に廃校を利用した

水仙寮」なる入浴施設があって、

敦賀に住んでた頃何度か来たことがあったけど、

どうなったんだろうと思って後から調べてみたら、

すでに閉鎖されたようだ。

 

こちらの施設が出来てから

お客さんが激減したという記事も見受けられた。

木造校舎の味わい深い建物だったと記憶しているだけに、

ちょっと残念ではある。

 

ま、ここに来るまで忘れてたけど(汗)

 

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 風呂上がりには待望の生ビール。

この一杯のために、

わざわざ福井市内からバスを乗り継いできたのだ、

そう考えただけで旨さ倍増である。

無論、おかわり(笑)

 

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辛味噌ラーメンとやらも、

しみじみ旨く、あったまる。

 

休憩室でごろ寝しながら酎ハイ飲んで、

ウトウトしかかってたら14時目前だった。

大急ぎで蒲生のバス停へ向かう。

 

ちょうどこの時海岸地域バスもやってきたのだが、

冷静に考えれば何も蒲生のバス停まで歩かなくても、

「波の華」まで入ってくれる海岸地域バスで、

茱崎か大味まで行って乗り継いでも良かったのか、

てなことに気づいたが後の祭りであったりする。

 

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福井駅前行きの茱崎線のバスに先客は1人のみ。

車内に降り注ぐ日差しはどこまでも温かく、

運転も丁寧で再びウトウト。

気づけば足羽川を渡り福井駅前に。

 

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ついつい昼間から飲んだくれてしまったが、

ま、

たまにはいいだろう(笑)

 

行きは閑散としていた鮎川線のバスに、

大勢の学生が乗り込んでいく様子を眺め、

何となくホッとして、

僕は家路についた。