北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

阪急宝塚本線徘徊

先日、職場の30代の子に「富山に住んでた」云々と話したら

「爺ちゃんが富山に住んでました」なんてことを言い出し、

「へえ、富山のどのへんよ」と聞いたら

トイザらスのすぐ近くです」なんて言う。

 

むむ、これは富山市高岡市かと思いつつ

「近くに路面電車とか走ってた?」と聞いたら

「それで富山駅から行ってました」とも言う。

まじかー、間違いなく五福あたりではないか。

 

俺も近くに住んでたんだよーとテンションあがりつつ、

「つーことは父ちゃんは富山生まれつうことか」となり、

「大学進学でこっち来たそうです」

と、兵庫県内の超有名国立大学の名前を挙げ、

「???」とのけぞりそうになりつつ、

「つーことは◯◯高校出身とかか」と

富山の超有名進学校の名前を挙げてみたら

「そーです、そこです」

などと言うものでさらにのけぞりそうになる。

 

うーむ、あなたの父ちゃんめちゃくちゃ秀才ではないか、、、、

 

とまあ、そんな流れがあって、

ふと思ったのは今まで意識したことなかったけれど、

彼の父親のように、

兵庫県在住の富山県出身者ってどれくらいいるんだろうな、ってことだった。

 

富山にいた時は仕事でも居酒屋でもお店でも僕が関西弁なもので、

お客さんなり、隣に居合わせた兄ちゃんなり、店員のお姉ちゃんが

「私も関西なんです」って声がけしてくれることが多々あったけど、

こちらで富山に限らず北陸出身の方を判別するのはなかなか至難の業であろう。

 

それでも、いつの日かこの地で北陸出身の方々とご当地ネタで盛り上がってみたいなあ、

なんてことを思ったりした。

 

 

 

阪急宝塚本線、大阪梅田行きの急行電車は清荒神駅に到着した。

きよしこうじん、と読むそうな。

 

 

もともとこの日は宝塚本線の曽根駅と服部天神駅間を徘徊するつもりでいたのだが、

先日たまたまSNSで見かけた渋いアーケード商店街がここ、

清荒神にあると知り、早起きして訪問した次第。

 

 

さらに清荒神について調べていると

「関西では知らない人がいない超有名パワースポット」

なる記述もお見受けした。

うーむ、全然知らなんだ(汗)

というより僕はそもそも関西の観光地の大半を知らないのよなあ、とも思う。

 

 

駅前にはアーケードの商店街があり、

その先の参道にはさまざまなお店が並んでいる。

 

 

こういうのもやたらと気になるお年頃、、、、(汗)

 

 

ゆるやかな坂道を登り続けていると駐車場があり、

急激に賑やかしくなってきた。

 

 

さらに進むと清荒神清澄寺が現れた。

肌を刺す冷たい空気が広い境内に満ちている。

 

 

参道を下り駅へたどりついたが、まだ昼飯には早い時間。

そんなものですぐ近所の中山寺も訪問してみることにした。

清荒神駅から二駅、中山観音駅で下車。

 

 

中山寺西国三十三所の第24番札所であるらしい。

と、いうことは添乗員時代に訪問したことがあるはずなのだが、

さっぱり記憶にない。

仕事で来るのとプライベートで来るのは、

記憶なり印象が違うのは当然のことかもしれぬ。

 

 

それにしても、阪急の駅から徒歩数分の場所になんという荘厳な寺であろうか。

 

 

参拝してから街を眺めてたら、ここ数年いろんなことがあったけど、

ようやく落ち着くところに落ち着いたのかなあ、なんてことを思う。

清荒神ともども、来て良かった。

 

 

再び阪急の大阪梅田行き急行に乗車、雲雀丘花屋敷で各駅停車に乗り継いだ。

電車は猪名川を渡って大阪府へ。

元々の目的地であった曽根駅で下車。

 

 

曽根駅で訪ねてみたかったのが駅前にあるダイエー曽根店。

こちらもSNSでその存在を知ったのだけど、

昭和レトロ好きにはたまらん、らしい。

 

 

建物の中に入り、階段を登りつつ、

最初に思い出したのはかつて播州赤穂駅の前にあったジャスコだった。

続いて思い出したのは富山駅前にあったユニーのことか。

一昔まえはこういったビル状のショッピングセンターが各地の駅前にあったような気がする。

 

 

こういった施設の最大の利点は

各階で売ってるものが違うからそもそもわかりやすいし、

各階も決して広くはないから目的の品物もすぐに見つかるってことか。

さらに品数も限られてるから悩まずにすむ。

 

最近の商業施設はやたらめったら巨大化しちゃって、

おじさんは一つの品物探すのに右往左往しちゃうのよなあ(涙)

 

各階を眺めながら6階のレストランフロアへ。

いやはや、こりゃたまらん雰囲気だなあ。。。

 

 

その一画にある食堂にお邪魔して、

にこにこと愛想のいい女将さんに店名を冠した「あしたば定食」を注文。

すると女将さん、「船便の関係であしたばが入ってないんで、今日は野菜の天ぷらになります」てなことを言う。

一瞬「???」となったけど、こちらの女将さんは伊豆の式根島出身で、

「あしたば」は伊豆諸島の特産物であるらしい。

 

式根島には若かりし頃、山小屋の連中と何故か

式根島に行くぞ」みたいな話になって、

東海汽船のさるびあ丸に乗って行き、

海の中の温泉とか入った記憶はあれど、

どうしてあの時突如として式根島が出てきたのか、

記憶を探っても一切でてこない。

 

何より、船から見た海の青さが強烈な印象として残っている。

 

 

式根島出身の女将さんがつくってくれた定食は、

どれもこれもひと手間かかった優しいおふくろの味。

こういった食堂があるっていいよなあ、としみじみ思う。

ごちそうさまでした。またお邪魔します。

 

 

ダイエーを出て、阪急の高架線沿いに南下。

やがて高架線が地平に降りてきて、服部天神駅に着いた。

 

 

「貸店舗 募集しておりません」

こんな張り紙、初めて見たな。。。

 

 

さきほどの食堂のカウンターの上に

豊中えびす神社」と記した福箕が置いてあり、

はて、どこにあるのだろうかと思って調べてみたら

服部天神宮の一画にあるそうな。

 

 

この日はちょうど「えびす祭」が開催されており、

境内はなかなかの賑わい。

 

服部天神宮は全国的にも珍しい「足の神様」であるそうな。

今の仕事ができてるのも、

こうして徘徊できてるのも健康な足があってこそ。

ただただ感謝あるのみ。

 

 

最後はひとっぷろで締めたい。

今回お邪魔したのは「極楽温泉」さん。

おお、人間乾燥室がある!と思ったけれど、残念ながら使用不可であった。

 

 

脱衣場は「昔ながらの銭湯」って感じだったけど、

浴室に入った瞬間にむむむとなった。

入ってすぐ目の前にらせん階段があり、

2階はサウナゾーンとなっているようだ。

 

さらにひときわ目をひくのが「円柱」で、

床のタイルも凝った柄になっている。

一番奥の壁は赤茶色で、その手前の浴槽は紫色の湯で満たされており、

ちょっとした「クラブ」に入ったようなゴージャスな雰囲気がある。

 

銭湯の最大の魅力って

「個性」が残ってることだよなあ、ってことをしみじみ思う。

最近それなりの数の銭湯に行くようになったけど、

その名前を見れば何となくだけど

番台式だったとか、フロント式だったとか、

脱衣場とか、浴槽の雰囲気とかが蘇ってくるのは

それだけ「違い」がある、個性的ってことなんだろう。

 

ここ数年はコロナの影響もあって浴室内で会話している人もめっきり減ったけど、

またいつか、地元のおっちゃんたちの言葉を耳にしながら、

その地を徘徊している気分を高めたいなあ、とも思う。

 

極楽温泉さん、いいお湯でした。

 

 

僕は服部天神駅から阪急電車に乗り、帰路についた。

 

 

 

おまけ

 

この正月、地元の連れが電車内で見かけた「サイコロきっぷ」のチラシにずいぶん興味を示したもので

「試してみるか」という話をしていた。

今回の行き先は加賀温泉出雲市湯田温泉、博多の4箇所で、

前回より格段に遠くに行ける確率が増している。

 

ただ、このきっぷは大阪市内発なもので

兵庫県民は加賀温泉だと追加料金が発生することになるし、

何よりこの連れともたびたび行っている。

冬場だと雪で運休になる可能性も高い。

 

てなもんで、当然狙いは西側の出雲市湯田温泉、博多である。

僕は勝手に出雲市があたったら、

湯田温泉があたったら、

博多があたったら、とあれこれどこ行くかを思案していた。

 

そして1月10日、ついにサイコロをひける日がやってきた。

 

僕はスマホでサイコロきっぷのサイトにアクセスし、

サイコロをふった。

 

結果は加賀温泉だった。

 

うーむ、やはり僕は一生北陸から抜け出せないのかもしれない(笑)