北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

JR高山線とJR城端線をぐるり一周

先週にJR城端線を訪れた際、

来週あたりはJR高山線にでも乗りに行こうかな、

なんてことをぼんやりと考えていた。

 

笹津あたりなら自分好みの食堂もありそうだし、

温泉と組み合わせるのもいい。

 

そんなことを福野駅で列車を待ちつつ考えていたのだけど、

その時目にしたのが「なんバス時刻表」という小冊子だった。

なんバスとは南砺市営バスの愛称のようだ。

 

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その時刻表を見ながら、思わず「ん?」となった。

南砺市は平成16年に福光町と福野町、井波町、城端町、平村、上平村、利賀村、井口村が合併したのだが、

このうち利賀地区と、富山市の八尾を結ぶ路線が存在するのだ。

さらに利賀地区と井波地区を結ぶ路線、井波と城端や福野を結ぶ路線まである。

 

と、いうことは「なんバス」を使えば、

JR高山線城端線を組み合わせ、ぐるりと一周することが可能となる。

このことに気づいた時点で、

来週にはさっそく実行してみよう、そんな決意をしていた。

 

 

 

富山駅に着いたのは平日の午前8時すぎ。

越中八尾駅までの乗車券を購入し、高架線のホームへと上がる。

高山線の切り欠きホームには2両編成のディーゼルカー

この塗装から察すると広島か山口あたりからやってきたのかな?

遠路はるばるお疲れ様、って気もする。

 

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8時14分発猪谷行きの車内は通勤通学客でかなり混雑していたが、

婦中鵜坂で通勤客が、速星駅で通学客が下車すると

「閑散」と表現していい状況となった。

 

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8時37分、越中八尾に到着。

駅前には富山市コミュニティバスの乗り場が幾つも並んでいるが、

南砺市営バス」の標記は見当たらない。

うーむ、どういうことだ、乗り場は別なのかとうろうろしていたら、

2番のりばの裏側に「南砺市営バス」の標記があった。

こりゃ分からん(笑)

 

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なんバスの出発時刻は10時15分、16時45分の一日2本のみ。

ずいぶん時間があるが、適当に駅周辺をぶらぶらしたり、

コーヒーを飲んだりしてのんびりと過ごした。

 

すると10時前だったか、1両編成のディーゼルカー越中八尾駅に到着した。

「?」となる。

僕が手にしていたのは「JTB小さな時刻表」の2018年春号である。

この時刻表には、こんな列車は掲載されていない。

 

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ここでネットの時刻表を確認したら、

富山を9時34分に出る越中八尾行きなんていう列車があるのだ。

何てことだ、

こんな列車があるなら八尾で2時間近く待つ必要はなかったのに(涙)

 

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ちなみに後で2017年春の時刻表を確認したら、

ちゃんと掲載されていた。

単に記載漏れだったのかな、、

それとも今年の春には運行していなかったのかな、、、、

 

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10時10分、駅前に「なんバス」と書かれたワゴン車が入ってきた。

運転士から一日券(410円)を購入。

これで広大な南砺市を自由に行き来できると思えば格安な気がする。

10時15分、出発。

 

八尾から利賀への道路は「国道」ではあるが、

お世辞にも道はいいとは言えない。

運転士は慣れたハンドルさばきで淡々とバスを進めていく。

徐々に高度が上がっていく。

 

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利賀行政センターに着いたのは11時ちょうど。

するとそこにはもう1台のバスが止まっており、

運転士が「乗り換えますか」と言う。

僕が手にした時刻表では11時35分に井波へ行くバスがあるのだが、

また時刻でも変わったのか、なんて思い、

そのままバスを乗り継いだ。

 

するとバスは井波とは反対側へと進み始めた。

何てことはない、このバスは井波とは反対側、阿別当へ行くバスだったのだ。

そこで折り返して、利賀行政センターを経由して井波へ向かうらしい。

運転士さんに事情を説明し、結局阿別当まで往復して井波まで乗った。

 

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旧井波駅に到着したのは12時20分。

ずいぶん重厚な建物だなと思ったら、

石動と庄川町を結んでいた加越能鉄道加越線の駅舎であるそうだ。

 

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福野駅へ向かうバスは平日のみの運行で次は14時03分。

土曜休日は城端へ向かう路線しかないので注意。

少し時間もあったので昼食を兼ねて井波の町を徘徊。

 

旧井波駅から瑞泉寺を目指したが、

どうにもこうにも食堂らしきものが見当たらない。

すると途中に「福光屋」という看板があった。

ショーケースにはサンプルがある訳ではなく、

食堂なのか、蕎麦屋なのかも分からない。

この先に進んでも食堂がある保証はないもので、のれんをくぐる。

 

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メニューを眺めると丼ものに麺類も揃う、

いたって普通の町の食堂であったが、

「どじょうのかばやき丼」なんてのもある。

普段なら変わったメニューにはチャレンジしないのだけど、

何となく心惹かれるものがあって注文。

汁物は別とのことで吸い物をつけてもらった。

 

「どじょうのかばやき」と言えば、金沢の近江町市場でもよくお見受けするが、

富山市ではあまり聞いたことがない。

このあたりだと金沢と食文化が似ているのかな、なんてことも思う。

 

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ほどなく配された丼にはどじょうがでんと盛られ海苔がたっぷりかかっている。

特にクセがあるわけでもなく、甘めのタレもよく絡み、

わしわしとご飯も進む。

そんでもって吸い物が絶品だった。

ごちそうさまでした。

 

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少し町を歩いてから旧井波駅へ戻り、福野まで再びバスに揺られた。

つい先週も似たような時間に福野にいたわけで、

我ながら何をやっているのだろう、とは思うが、

「なんバス」のおかげで新たな富山周遊ルートを発見できた喜びは大きい。

 

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僕はすっかり満たされた気分で城端線ディーゼルカーに揺られ、

富山へと帰った。

 

 

 

今日のおまけ的つぶやき

 

9月15日から福井でもICOCAが導入されたのですが、

高岡駅掲示してあったポスターが以下のもの。

 

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そう、福井県内からだと金沢より東は使えないのです(涙)

 

マスコミもJRも「便利になる」点ばかり伝えているが、

ちゃんと注意点も伝えておいた方がいいのではなかろうか。

その点、北國新聞はわりと的確に書いているような気がする。

 

JR西日本は9月15日、片道200キロ圏の利用に限っているICカード乗車券「ICOCA(イコカ)」の制限を一部撤廃し、北陸線で特急列車が止まる石川、福井の10駅と大阪近郊区間を行き来する際、200キロを超えてもイコカで乗車運賃を払える特例を設ける。特急の利用時は別に特急券が必要となる。同日、福井県区間(新疋田牛ノ谷)にイコカが導入され、北陸、関西の利用可能エリアがつながるのに合わせて利便性の向上を図る。

北陸線の特急停車駅は金沢、松任、小松、加賀温泉大聖寺芦原温泉、福井、鯖江、武生、敦賀の10駅で、大阪近郊区間滋賀県内から、西端が播州赤穂駅(兵庫県赤穂市)、南端が和歌山駅(和歌山市)となる。北陸の10駅と大阪近郊区間内の駅を行き来する場合、普通、特急にかかわらず距離制限をなくす。 

これまでは福井をまたいだ利用ができなかった。今後は特例も活用することで、金沢駅ICカードを使って乗車し、列車を乗り継いで和歌山や神戸に行ってもイコカで精算できるようになる。

北陸線では10駅以外を乗車駅か降車駅とした場合、従来通りに200キロの距離制限が適用される。乗降駅がIRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道の場合、鉄道会社をまたぐため、イコカを利用できるのは大聖寺越中宮崎(富山県朝日町)に限られる。逆に福井県内から東に向かうケースでは、金沢駅が東端となる。北國新聞より抜粋】

 

この赤字で記した部分が利用者にとって一番重要な情報であるような気がするのだけど、

どうも周知徹底されていないような気がしなくもない

 

本当に在来線の3セク化って住民にとっては愚策でしかない(涙)