北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

JR山陽本線・姫路駅〜JR播但線・京口駅徘徊

僕は小学生の頃からメガネをかけていたが、

この年までメガネとは無縁だった幼なじみが

「全然手元見えんのじゃ」とスマホを遠ざけ、

「会社じゃずっと老眼鏡しとる」とため息をつく。

 

視力がいいと老眼になりやすく、

近視だと老眼になりにくい、そんなイメージがあったので、

「まあまあ、ジジイになった、つーことだ」

と他人事のように励ましていたが、

最近、急激に手元の文字が見づらくなってきた。

 

うーむ、コンタクトが合わなくなってきたのかな、

と最初は思ってた。

しかし、遠くは見える。

スマホなら文字を大きくできるが、

紙の書類などはそうもいかぬ。

「まさか、俺も老眼なのか」

 

僕は恐る恐る100円ショップの一画にあった老眼鏡をかけてみた。

すると、めっちゃ見えるではないか、、、、

うーむ、近々眼科に行ってちゃんとした老眼鏡をつくるか、、、

 

それにしても「老眼」とは何とストレートなネーミングであろうか。

まだかろうじて40代なのに、一気に老いた気がしなくもない。

 

 

 

 

網干行きの快速電車は姫路駅に到着した。

明石を出た時点では曇り空であったけど

思った以上に本降りの雨になっている。

 

天気予報を確認すると徐々にやんでくる模様。

仕方なくコンビニでハイボールを買い求め、

アーケードをぶらぶらしているうちに雨は弱まってきたが、

一向にやむ気配はない。

 

 

ま、えっか、行くべ。

 

 

姫路の市街地を東西に走る国道2号線は一方通行になっている。

一応、播州の出身であるもので、

車を運転していても「姫路はこういうところ」くらいにしか思わないけど、

東向き車線のかつ、南側の歩道を西に向かって歩いているとめちゃくちゃ違和感がある。

 

 

違和感は北側の歩道に移動すると解消した。

些細なことだけど落ち着く(笑)

 

 

交差点の角にあったお米屋さんに「富山米」の文字がみえた。

富山にいた頃は、僕くらいの年代の方なら憶えているかもしれないけど、

ヤミ米販売」で知られた川崎磯信さんのお店で富山のお米を買っていた。

代替わりしてて結局御本人にはお会いできなかったけど、

お元気にしとられるのだろうか。

 

www.fnn.jp

 

今回お邪魔した食堂はお米やさんのすぐ先にあった。

先日、この隣を走るバスに乗ってて、

その存在に気づいたお店。

 

 

店内に足を踏み入れると作業着姿の男ばかりで、

みんな仕事明けなのか酒を飲んでいる(笑)

うーむ、何つう健全な光景なのであろうか。

 

 

そんな訳で僕も生ビールと中華そばを注文し、

おでんをつまみつつしばし待つことに。

実は生姜醤油で食べるという「姫路おでん」は初体験。

パンチが効いて美味い。

 

 

続いて配された中華そばはもやしたっぷりの優しいお味。

いやはや、たまらん。

満足して勘定をお願いすると、親父さんがそろばん持ってきて弾き出す。

生ビールにおでん2品、中華そばで1240円なり。

ちょっと駅からは遠いけど、来た甲斐があった。

ごちそうさまでした。

 

 

食事を終えてもなお、雨はやまない。

うーむ、どうすっか。

当初の予定通り進むか、

姫路駅に戻って近くの銭湯に行くか。

とはいえそれほどひどい雨ではない。

まあいっか、行くべ。

 


姫路城を西側から北側へと回り込む。

正面から見てると「姫路城!」って感じがするけど、

この位置から見るとあんまり姫路城って感じがしないなあ。

(あくまで個人的感想)

 

 

姫路城の北東あたりに出てきた。

雨は相変わらずしとしとと降り続いている。

 

 

播但線の高架下をくぐってもなお雨はやまない。

やまないままに、目的地の銭湯である「湯ったりハウス」さんに到着した。

ずぶ濡れになった訳ではなけれど、

ずっと雨の中を歩いてきたもので早く風呂に入りたい。

 

 

昼下がりの中途半端な時間であったが浴室内はまずまずの賑わい。

若者から中年、人生の先輩に至るまで

わりといろんな世代の人がバランスよくいるなあ、という印象。

 

浴槽には小石を敷き詰めた「足踏湯」があり、なかなか気持ちいい。

で、よくよく考えたら同じような足踏湯が姫路駅南の森の湯さんにもあったはず。

他ではあまりみかけないような気がするが、

姫路の銭湯においては珍しくはないのだろうか。

他の銭湯に行く楽しみがまた増えた。

 

湯ったりハウスさん、いいお湯でした。

 

 

空を見上げると明るくなってきたけれど、

まだしつこく雨はポツリポツリと降っている。

風呂上がりなもので一応傘をさす。

 

 

播但線の高架下というか地平時代の線路跡だろうか、

に差し掛かったところでようやく雨はやんだ。

傘をたたむと猛烈にのどが乾いてきた。

ああ、ハイボールが飲みたい。

 

京口駅は何だかんだで姫路市内の駅だし、

駅前にコンビニくらいはあるだろう、と思っていたが、

駅前には特に何もなし。

「・・・」

 

 

姫路駅に着いて播但線ホームから階段を下ろうとしたら、

近くを歩いていたおばちゃんが「べっちょないわ」と口にしてて、

べっちょない(大丈夫)って赤穂弁だと思ってたけど、

姫路のあたりでも使うのかと調べてみたら、

播州地域の方言であるらしく

多可町出身、巨人の大勢投手のグローブにも

「べっちょない」と刺繍されている、なんて記事もみかけた。

 

べっちょない。

 

わりときつい言葉の多い播州地域の方言としては何ともやわらかい響きではないか。

 

僕は改札内のコンビニでハイボールを買い求め、ホームでぐいっと飲み干した。

朝から飲んでばかりいるような気がしなくもないが、

ま、べっちょないだろう。

 

僕は新快速電車に乗り込んで帰路についた。