北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

阪神電鉄本線・出屋敷駅〜JR東海道本線・尼崎駅徘徊

今更書くまでもなく、僕は「酒飲み」であり、

幾多の失敗、醜態をさらしてもなおやめずにいるのは

完全に依存症なのであろう、という自覚はある。

 

もうひとつ、酒に関して自覚しているのは

ある一定量に達すると「すぐに寝る」ということか。

そんなもので、僕にとって、

寝る場所と職場が一緒の「住み込み」の生活というのは、

酒を飲むという点においても非常に都合がよかった。

 

休みの日も、仮に富山駅前で飲んだとしても、

市電に10分ほど揺られれば帰宅できた訳で、

仮に市電内で寝てしまったとしても運転士さんに起こされて

(その点において多大な迷惑をかけていることは反省している)

終わりであったが、

兵庫県に帰ってきて、この「すぐ寝る」のは非常にまずいことに気づくことになる。

 

最近、もっぱら「飲む」といえば赤穂か姫路なのであるが、

明石に帰る電車の大半は行き先が滋賀県なのである。

仮に寝入ったとしても神戸くらいで目覚めれば何とかなれど、

野洲米原だったとなれば洒落にならぬ。

そんなもので「寝てはならぬ、寝てはならぬ」と自分に言い聞かせているが、

赤穂から電車に乗ればすでに坂越あたりで記憶はなく、

姫路から電車に乗れば東姫路を過ぎたあたりでやはり記憶はない。

 

ただ、僕がすぐに寝るのは一緒に飲んでる連中も十分すぎるくらい分かっているようで、

加古川を過ぎたあたりからスマホに着信なりメールが入りまくっていたりする。

無論、それにも気づかず寝ていて、

西明石駅に着くギリギリあたりで目を覚ます、というのが、

すでに何度かあった。

 

何とか酒を飲んで電車に乗っても眠らずにすむ方法を、と考えているが、

解決策は永遠に見つかりそうにない。

 

 

 

阪神電鉄の大阪梅田行き普通列車出屋敷駅に着いた。

最初は尼崎駅まで向かうつもりでいたが、

阪神電鉄の駅の大半は利用したことがないなあ、と思い、

西宮で特急から乗り換えた次第。

 

 

改札口を抜けると「リベル」なる商業施設への連絡通路があったので、

そのまま入ってみた。

すると、見事なまでにシャッターが閉じられている。

 

 

神戸・新長田の再開発ビルも空きテナントが目立ち、

いろいろ問題点が指摘されたりしているけど、

こちらの方はそもそも開いている店が見当たらない。

しかしながらこうこうと電気は点いているし、

エスカレーターも動いている。

 

1階に降りるとスーパーや100円ショップもあり、

そこそこ賑わっているように見えた。

さらに地下に降りるとやはりシャッターを閉じた店舗が連なっている。

 

 

そんな中でも数件の食堂は営業しているようだったので、

中華料理屋に入ってみた。

「尼崎あんかけチャンポン」が名物とのことで注文。

 

ほどなく配された「あんかけチャンポン」は

具だくさん、かつ、

思いの外濃いめの醤油味、かつ、めちゃくちゃ熱い(笑)

そんでもってめちゃくちゃ美味い。

 

 

とろみは強め、なのだけど、

僕はマツコ・デラックスさんと同類で唾液のアミラーゼが強いのか、

どんどんしゃわしゃわになっていくのよなww

 

僕が入店した時点で先客は1組2人だけだったけど、

その後つぎつぎ入ってきて、大半の席は埋まっていた。

周辺がシャッターを閉じた状況下でも

美味いものを求めてお客さんはちゃんとやってくるんだなあ、

なんてことを思った次第。

満足、満足、ごちそうさまでした。

 

 

出屋敷駅からは国道43号線に沿って東へ向かった。

 

 

阪神高速・尼崎PAの高架下。

かつて国鉄福知山線支線(通称尼崎港線)の尼崎港駅があったところ。

 

 

1981年に旅客営業が廃止、1984年には貨物営業も廃止とのことで、

さすがに乗車したことはないけれど、

国鉄尼崎駅の西側を直角に線路がまたいでいて

「あの線路はどこへ繋がっているのだろう」

と幼心に感じていたことは覚えている。

 

地元のサンテレビには貴重な映像も。

 


www.youtube.com

 

サンテレビYou Tubeチャンネルで「鉄道」で検索すると、

兵庫県内の鉄道に関するお宝映像が数多くアップされており、

ついつい見入ってしまうのよな。

今後も期待してます、サンテレビさん♪♪

 

尼崎港線について何かないかと近くの尼崎市立歴史博物館を訪ねてみた。

すると駅名標が展示されていた。

 

 

そしてこの博物館、かつての中学校を改装したもので、

展示を眺めるだけでなく、館内をウロウロしているだけで

懐かしい気分になれた。

 

 

歴史博物館からは尼崎港線の線路跡をたどった。

この日はすっかり春の陽気。

ダウンを脱いで、ハイボールぐびりと飲んで歩く。

 

 

JRの線路に突き当たった。

かつてはこのあたりで尼崎港線の線路が国鉄の線路をまたいでいたと思われる。

 

 

JR尼崎駅の北側へ。

かつてはキリンビールの工場があった(らしい)が、

今やすっかり変貌。

 

 

駅前の商業施設にはアルプラザ平和堂も入っている。

福井や富山にいた時、滋賀県が本拠地の平和堂は「関西」を感じる空間であったけど、

兵庫に来てからは「北陸」を感じる空間になってるよなあ、と、

僕の中では摩訶不思議な逆転現象が起きている。

 

 

再開発されたエリアを抜けると、昔ながらの住宅街が広がっていた。

今回はその一画にある昭和温泉さんにお邪魔した。

 

 

番台で湯銭を払うと、

何故か脱衣場のイスにおばちゃんが座っていた。

一瞬女湯に入ったのかと焦ったが、

それなら番台の親父さんが何か言うはずであろう。

 

すると浴室から素っ裸のおっさんが出てきておばちゃんと何か話始めた。

うーむ、一体どういう状況なんだろうか(笑)

 

浴室内はまさに「昭和レトロ」な雰囲気であるが、

古くからある銭湯によくみられるように、

浴槽が曲線を描くなど造形が凝っている。

 

そして何より、すぐ近くに大型の商業施設があるとは思えぬほど静かだ。

聞こえてくるのは常連らしきおっちゃんたちが一言二言交わすあいさつのみ。

 

浴室から出ると、おばちゃんはまだ脱衣場に座っており、

さっきとは別のおっちゃんと喋っていた。

僕は缶酎ハイを買い求め、ぐびりと飲んでから昭和温泉を後にした。

 

 

尼崎駅に向かっていると、何とも肉肉しい香りが漂ってきた。

店頭でホルモンを焼いているのだ。

これはたまらんなあ、絶対飲みたくなるなあ、

でもさっき飲んだばっかりだし、

この後も飲むのよなあ、、、

としばし悩んだけど、ホルモンと魚フライを買い求め、

さらに隣のコンビニに駆け込んで焼酎ハイボールを購入。

 

 

一般的に焼肉屋さんでホルモンを注文すると

脂身がついたものが提供される印象があるけれど、

僕がホルモンと聞いてイメージするのはどうしてもこういった

脂身のないものであったりする。

大阪の大正で幼い頃から食べさせてもらってたホルモンが

いわゆる「沖縄風」で、

今回購入したお店も沖縄の物産を扱うお店だったから、

僕がイメージするホルモンは沖縄で食されているものなのかもしれぬ。

 

うう、たまらんなあ、美味いなあ。

 

 

大真面目におかわりしようと思ったけど、

まもなく連れとの約束の時間だったもので我慢することにした。

また来よう。

 

 

この後富山時代の元同僚の男と合流して尼崎駅近くの居酒屋で飲んだ。

その会社をやめて今年で10年になるけど、

当時の同僚とこうして酒を飲めるのはただただ嬉しい限り。

 

その後、大阪まで行ってもういっぱい飲んで、

最終のサンダーバードで帰宅するのを見送った。

 

で、帰りである。

それなりに飲んだ後だし、

神戸や三ノ宮からなら躊躇せずに普通列車西明石行きに乗ったけど、

流石に大阪からは遠い。

 

やはりここは新快速に乗るか。

まだそんなに眠くないし、きっと大丈夫。

姫路まで行ってもまだ西明石には帰れる、

播州赤穂行きなら実家に泊まろう、と思っていたが、

やってきた新快速はまさかの上郡行きだった。

 

うう、流石に寝過ごして上郡はまずいぞ、、、

と緊張したけど、

結局寝ちゃって、目を覚ましたのは明石を出たところだった。

誰も褒めてくれないから

「やんねか、俺」と自分を褒めて、西明石で新快速を降りた。