前回、北陸トライアングルルートきっぷを買ったのは、
両者とも雨の影響で願いが叶わなかったもので、
今回は早速リベンジしてみようと思う。
しかしながら2週続けて和倉温泉1泊なんてことが許されるはずもなく、
かといって一日で回るには少しハードなもので、
今回は城端線に、さらにフリーきっぷではないもので、
これまで利用したことのない福野駅に焦点をあてることにした。
9時42分、金沢行きの2両編成の普通電車は混んでいた。
この電車の始発は泊で富山駅に着くのは9時15分。
要するに27分停車しているのだけど、
その間に黒部発富山行きの普通が9時31分に到着する。
さらに9時42分発の前は8時57分発の高岡行きで45分もの間があく。
いくら富山をまたぐ需要が少ないとはいえ混雑して当然だ。
さらに隣には4両編成の回送電車が止まっているのだからやってられない(笑)
愛想もへったくれもないような安っぽい気動車になってしまったが、
ふだん、「電車」ばかりに乗っていると「気動車」に乗っただけで
旅に出ている、そんな気がしてくる。
10時12分発、城端行きの気動車は2両編成で車内には余裕があった。
僕は2両目後部のボックス席に座っていたが、
新高岡で「ドアが開かない」と後ろにいたグループが焦っている。
「一番前からしか降りれないです」と言ったら、慌てて前方へ行ったけど、
新高岡は全部の扉が開くと思うよなあ、、、
僕もそうだったけど(笑)
新高岡で思った以上に下車して車内はガラガラといっていい状態になった。
北陸新幹線が開業する前の2010年ごろ、
JR西日本は城端線と氷見線の廃止を示唆していたことがあった。
城端線に関して言えば、一時期快速も設定するなど
かなり積極的とも思えるダイヤを組んでいたのだけど、
思うように客足が伸びなかったということか。
車だとわざわざ高岡に出る必要もなく直接富山市や金沢市にアプローチできてしまうわけで、
さらに高速道路があるもので県外への移動も容易、
駅まで車で行くなら直接目的地に向かう、
そんな方も多いだろう。
こうなればよほどJRが便利と思えるものにならない限り、
まず使ってはもらえない。
しかしながらJRにしてみればほぼ「飛び地」と化した城端線にこれ以上力を入れるはずもなく、
数年後には再び「廃止」なんて話が出てきても何らおかしくない、
そんな気もする。
福野駅で下車。
明治30(1897)年5月4日、「中越鉄道(株)」が開業。黒田(現高岡駅)~福野間は、富山県・石川県で初めての鉄道。鉄道は文明開化の象徴であり、珍しく、人びとはおにぎり持参で線路脇で「上りは何本で、下りは何本かな」などと話しながら一日中「陸蒸気」を眺めていた。駅舎は開業当初から使われ、今も現役の木造駅舎。日本海側では秋田より南では最も古い駅舎。
城端線の前身が富山、石川県で初めての鉄道であったと知れば、
もう少し城端線には頑張ってほしいな、とは思う。
さて、福野駅、初めて下車した駅であるはずなのに、
なぜか駅舎や駅前広場に見覚えがある。
はて、どうしたものかと思ったら、
駅前に以前食べに来たことがあるラーメン屋があった(笑)
以前は富山市内からラーメンを食べるためだけに、
福野まで来ていたのだ。
今ならそんな気力はない(涙)
まずは昼飯にしたい。
今回お邪魔したのは円城さん。
福野には幾つか気になる食堂があったのだけど、最初に目に入ったのがこちらのお店だった。
店内は思いのほか広く、
カウンター席には焼肉用の小さなコンロが並んでいる。
掲げられたメニューを見れば焼き肉からつまみから定食まで何でもあり、
近所にあれば使い勝手が良さそうだ。
最初はホルモン定食を注文しようと思ったが、
カウンター内の大きな鍋で煮られていたのが「もつ煮」とのこと。
この「もつ煮」にご飯と味噌汁がついたのが「もつ定食」、
さらにラーメンがつけばラーメン定食になるという。
最近、腹回りがふくよかになっているもので,
ラーメン定食をご飯半分で注文した。
宴会の予約なのか、営業の確認なのか、
とにかくしょっちゅう電話が鳴っている。
お客さんが次々に現れる。
くわえタバコのおっちゃんも現れる。
もつ煮込みを持ち帰る人もいる。
富山の小さな町にいる、というよりは
大阪環状線のガード下の店にいる、そんな気がしてくる。
ほどなくしてラーメン定食が配された。
ラーメンのスープがブラックほどではないが黒い(笑)
さらにネギではなく玉ねぎがトッピングされている。
これはしょっぱいかな、と恐る恐るスープを口にすれば、
思いのほかあっさり、
いや、この玉ねぎが効いているのか甘い、というのが素直な印象。
富山のもつ煮はいずれもしっかり煮込まれたものが多いけど、
円城さんのもつ煮はかなりあっさりした仕上がり。
焼き肉を食しつつ
箸休めにもつ煮をつまむというのが一番正しいのかもしれない。
うう、ビール飲みたいな、と思いつつ、
この日は飲めぬのでぐっと我慢。
ごちそうさまでした。
もうまもなく平成も終わろうとしているが、
福野は昭和の面影を残した町だった。
それはあくまで「戦前の古い町」ではなく、
「昭和の終わり頃の町の面影」
といった表現が正しいのかもしれない。
ひとつひとつの建物、看板に至るまで、
自分が小学生の頃に見ていた風景に、
何か重なるものがある。
徘徊しているとこんなステッカーを見つけた。
その先、役場にはこんな看板が。
こういうのをまさに「理不尽」というのではなかろうか(笑)
だいたい喫煙者が全員タバコをやめたら困るのは行政の側であるはずなのに
行政側が禁煙を勧めるなんて荒唐無稽どころの話ではない。
僕は「たばこ税の支払いを拒否」するために
5月から吸ってないけど、
どうもこの考え方はケチな自分にはあっていたようだ。
これまでさんざん禁煙グッズや薬、禁煙外来の世話になりまくっていたのに、
今はすんなり吸わずにいることができている。
喫煙者のみなさん、ぜひ「たばこ税」の支払いを拒否して、
行政に苦しんでもらいましょう(笑)
福野駅から乗車した高岡行きは1両編成だった。
久しぶりに新高岡駅で下車したのはちょっと前にこんな記事を見かけたから。
北陸最大級600メートルモール イオンモール高岡増床
イオンモール(千葉市)は12日、「イオンモール高岡」(高岡市下伏間江)の2019年秋の増床リニューアルに向け、今月中に建屋の建設に着工すると発表した。既存棟の西側(同市下黒田)の約6万4千平方メートルの敷地で、高岡の伝統的町並みをイメージさせる外観の増床棟を整備。新たに約70の店舗を誘致し、全体で200の専門店が入居することになる。既存棟と増床棟を2階のブリッジでつなぎ、全長約600メートルの北陸最大級のショッピングモールとなる。
両棟合わせた全長は、既存棟(350メートル)の約1・7倍で、富山市の総曲輪通り(約265メートル)の2倍を超える。イオンではこのモールの長さを活用したイベントも企画している。
増床後の敷地は約20万9千平方メートル、延べ床は約13万8千平方メートルとなる。駐車場は1100台分を増やし計4700台分を確保する。
増床棟の外観は、「さまのこ」と呼ばれる高岡市金屋町の千本格子をモチーフとし、高岡の伝統を発信する。また高岡伝統産業青年会(和田瞬佑会長)の協力で鋳物技術を駆使したモニュメントを制作し、待ち合わせスポットとしても活用してもらう。
イオンモール高岡は02年9月、イオン高岡南店を核店舗にオープン。11、15年にそれぞれ大規模なリニューアルを行った。今回の増床に向け、造成工事をほぼ終えている。
県西部では近年、三井アウトレットパーク北陸小矢部(小矢部市)、イオンモールとなみ(砺波市)、コストコ射水倉庫店(射水市)が相次ぎ開業し大型商業施設の競争が激化している。県東部でもファボーレ(富山市)が今年から大規模増床に向けた工事を始めている。【北日本新聞・7月13日】
今現在の新高岡駅とイオンモール高岡はかなり離れているのだけど、
イオンの方が駅前まで伸びてくる形になるようだ。
ずいぶん強気だなあ、というのが正直な気持ち。
さらに記事にもあるように大型の商業施設はいずれも県西部に集中しており、
県東部の住人にしてみると「何だかなあ」という気分にもなる(笑)
そして今回は新高岡駅から瑞龍寺を経由して高岡駅まで歩いてみるつもりだったのだけど、
ルートを示すものは何ひとつ見当たらない。
結局駅南の大通りに出てしまい、
「何だかなあ」という思いを抱えたまま高岡駅から電車に乗って富山へ帰った。
おまけ的つぶやき
ICカードが使えるのは15日からとのこと。
実際にこの様子を見たら
「ついにこの日が来たのか」と泣けてきそうな気がww