北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

とやまぐるり

その日の僕はお恥ずかしながら「二日酔い」だった。

天気こそ良かったけれど、

おとなしく家で寝てよう、と僕は考えていた。

 

すると相方が「出かけないの?」という。

「何で」

「髪切りに行くから、今なら駅まで送る」

「行ってらっしゃい」

「そうじゃなくて、早く行くよ」

「・・・」

うーむ、どうしても僕を追い出したいようだ(笑)

仕方ないので出かけることにした。

 

 

 

富山駅にやってきたのはいいが、

何ひとつ予定はたてていない。

はて、どうするか、路面電車でうろうろするかな、

なんてことも思ったが、

週末なもので「とやま1日乗り放題きっぷ」を利用することにした。

 

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つい先日も来たばかりであるが高岡へ。

万葉線に乗るのもずいぶん久しぶりなような気がする。

そして、

福井鉄道の時は「フクラム」が来ると嬉しかったけど、

万葉線だと「アイトラム」より、

従来の路面電車型の車両の方が嬉しいのよな。

何でだろ(笑)

 

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最近の富山は急激に冷え込んできたけど、

この日の高岡はポカポカ陽気。

この車両には冷房なんてものはなく、

停車中に運転士さんが

「暑いですね、少し開けますね」

と窓を開けていく。

心地よい、秋の空気が車内に流れ込む。

 

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さて、昼飯は何にするか。

いつもならカツ丼または定食を欲するけれど、

二日酔いの今日はラーメンとかがいい。

しかし、お店を検索する気力もわかない。

 

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電車は射水市の新湊地区に入った。

この日の車内で流れていたのが志の輔さんのアナウンスだったから、

という訳でもないけれど、

久しぶりに「スパロー」さんに行ってみることにした。

新町口駅で下車。

 

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通りからは一本奥に入った、決して目立つとはいえない場所に

「スパロー」さんはある。

こちらの名物は「カレー中華」で、

多くの方が食しているのだけど、

僕は「モツらーめん」を注文。

 

僕が入店した段階では観光で来られたような方もいたが、

その後は明らかに地元の方ばかりとお見受けした。

入店するなり自分でお茶をいれ、

厨房に「カツ丼ちょうだい」「カレー中華ちょうだい」と声を掛けている。

 

ほどなくして「モツらーめん」が配された。

なみなみと注がれた熱々のスープ。

スープが多いのでモツはあまり見えないけれど、

実はそれなりの量が入っている。

そしてモツも柔らかい。

 

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地元のおっちゃんらに混じって、

高校生くらいの男子2人組とかも入ってくる。

それなりの有名店だけど、

地元の方にも根強い人気があるんだなあ、と感心。

ごちそうさまでした。

 

 

 

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「川の駅新湊」から東側のエリアはわりとウロウロしているが、

西側のことは知らないなあ、と思って、

川べりを西へ向かう。

 

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道中、「専念寺」というお寺にあった「傘松」。

1本の松が横に横に伸びたものだそうな。

支えなしにはその姿は維持できないのだろうけど、

植物の持つ生命力のようなものを感じる。

 

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内川は徐々に細くなり、

庄川へ出た。

うーむ、川を遡ったというのかな(笑)

 

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庄川口駅から高岡に戻るつもりでアイトラムに乗り込む。

すると志の輔さんのアナウンスが

「六渡寺海岸から眺める立山は最高です」

みたいなことを言った。

 

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六渡寺で下車して海岸へ向かう。

スマホのカメラなのであまり映ってないけれど、

新湊大橋の先に立山連峰が一望できた。

 

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六渡寺駅手前で電車が出発していくのが見えたもので、

伏木駅まで歩くことにした。

すると、何とも不思議な場所に廃線跡がある。

後から調べてみると、

六渡寺駅と隣接する場所に国鉄の新湊駅があり、

埠頭へ引き込み線が伸びていたそうだ。

 

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伏木駅で高岡方面の電車を待つ。

すると朝イチで乗った車両が現れた。

 

そしてやたらと高校生で混雑していた。

とりあえず乗車したはいいけれど、

このまま高岡まで立ちっぱなしっていうのも何だかなあ、

そんな気がする。

 

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そこで「とやま1日乗り放題きっぷ」を購入した際にもらえる冊子を確認すると、

1日4往復しかない射水市コミュニティバス海王丸パーク・ライトレール接続線」に乗車するのに、

ちょうどいい時間になりつつあることが分かった。

「とやまぐるり一周」に予定変更して越ノ潟へ向かう。

 

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「とやま1日乗り放題きっぷ」の冊子だと、

海王丸」駅と「海王丸パーク」バス停の乗り継ぎ時刻が掲載されているのだけど、

乗り継ぎに便利なのは

「越ノ潟」駅と「新湊大橋西桟橋口」バス停だと思う。

 

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まいどまいどのことだけど、

海王丸パーク・ライトレール接続線」のバスの乗客は僕1人だった。

一度相方と2人で乗ったことはあるけど、

その時も貸し切りだった。

 

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この路線は他の射水市コミュニティバスとは別枠で運行されており、

コミュニティバスの1日券や回数券の利用は不可、

運賃は一律500円(とやま1日乗り放題きっぷでは乗車できる)。

乗車すると岩瀬浜まで下車不可という恐ろしい路線であったりする。

(逆方面は射水市内のバス停で下車のみ可能となる)

 

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不思議で仕方ないのは、

いちいち車内で次のバス停の案内が流れることだ。

「次は◯◯です。乗車専用停留所です。ライトレール岩瀬浜駅まで下車することができません。ご注意ください」

みたいな感じ(笑)

 

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岩瀬浜駅に到着すると、乗客が1人だけ待っていた。

今日一日で果たして何人乗ったのだろう。

 

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ライトレールに乗って富山駅に帰る。

よくよく考えたら、僕は今朝方、

家を追い出された、といっても良い状況だった。

何があったのかは知らぬが、このまま帰宅していいものなのか。

 

一応、メールしたら迎えにまできてくれた。

髪の毛を切る云々と言っていたはずなのに、

いまいち違いが分からない。

 

何だかご機嫌な様子であるが、

下手なことを口にして機嫌を損ねても弱るので、

黙ったまま助手席に座って家に帰った。