北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

神戸高速鉄道・高速長田駅〜JR神戸線・新長田駅徘徊

 

神戸高速鉄道高速長田駅に降り立つ。

神戸高速鉄道といえば、阪神・山陽の直通電車や新開地まで一駅乗り入れる神戸電鉄の運賃が割高になってしまうなど、

これまであまりいい印象がなかったのだけど、

単に神戸市内の移動手段としてみれば、

安くて早くて、本数も多い、快適な鉄道であることに気づく。

 

 

初乗り運賃なんて130円だし、三宮から西代まで乗り通しても150円である。

単に通過利用するのと実際に乗り降りしてみるのでは、

いろんなモノの見え方が変わってくるもんだなあ、と思う。

 

 

 

ひとまず長田神社にお参りしようと駅から北上。

神社までは雰囲気のよさげな商店街が続いていた。

 

 

生田神社で参拝。

兵庫県でも毎日おいしくお酒が飲めますように、、、」

 

 

高速長田駅の南寄りにある喫茶店で昼食。

朝は7時からの営業で、ランチタイムの始まる11時すぎに入店したが、

大箱の店内は大半の席が埋まっていた。

いい意味で「にぎやかな」喫茶店というのは久しぶり、というか、

始めてのような気がする。

店名を冠したランチを注文。

ちなみにランチは11時から終日、

モーニングに至っては終日注文できるそうな。

 

この店の特徴は喫煙可ということで、

多くの人が紫煙をくゆらせている。

今の御時世どこもかしこも禁煙だし、

喫煙所でもみんな立ったまませわしなく吸ってるし、

こういった空間があるのは絶対にいいことだと思う。

 

そういった意味において久しぶりに「うまそうにタバコを吸っている人たち」を

久しぶりに見たような気がした。

ま、僕はもう吸うことはないと思うけど(笑)。

 

 

白身魚のフライ、コロッケ、ハンバーグが盛られたランチが配された。

いくつになってもこの組み合わせにはついニンマリしてしまう。

皿に盛られたライスもたっぷり、味噌汁もまた美味しい。

店員さんもハキハキかつ愛想もいいし、流行ってるのも納得。

ごちそうさまでした。今度は夕方に「モーニング」でも頼んでみよう。

 

 

今回、この地を訪問した最大の目的は献血

兵庫県内で一番ご協力が少ない長田の街の献血ルームから昭和なあなたにお願いです」

なる張り紙がある。

昭和なあなたとしては協力せざるを得ない。

 

 

こじんまりした空間といい、

職員さんたちの感じといい、

富山のマリエにある献血ルームに雰囲気が似ていて、

ちょっと懐かしい気分に。

 

この日は先着順で食パンを配っていたようで、

最後の一つをいただくことに。

そんな訳でこの後は食パンを手にぶら下げて徘徊。

 

 

献血ルームは地下にあるのだけど、

同じ建物の2階には好きなテレビ番組のひとつ、

オモウマい店」で紹介されていたお店があった。

 

 

オモウマい店」は愛知県の中京テレビが制作している全国ネットの番組だけど、

その東海地区限定バージョンというか、

オモウマい店」の先駆けである「PS純金」とか、

好きだった愛知のローカル番組が視聴できなくなって寂しいと思っていたら、

ロキポっていうサイトで視聴できることが分かって最近すっかりハマっている。

https://locipo.jp/

富山のローカル番組ももっとネットで視聴できるようになればいいのだけど。

 

 

長田の街にはいくつかの商店街があるようで、

「あっちにもアーケードが見える」

「こっちにもアーケードらしきものが」

なんて感じで右へ左へ、西へ東へ、とうろうろ。

そんな時、ふと異空間が現れた。

 

 

その空間に足を踏み入れると何だか「ぞくり」とした、というか、

つい「ニンマリ」してしまった。

「令和」の時代にこんな場所が残っていたとは。

長田の街はどこまでも奥深い。

 

 

海辺まで出ると「いかなごくぎ煮発祥の地」なる石碑があった。

僕自身も幼い頃から当たり前のように食べていた記憶があるので、

兵庫県の瀬戸内沿岸では「春の風物詩」といっていい料理かもしれぬし、

愛知から引っ越してきて真っ先に買ったのも「いかなごの釘煮」だった。

それなりにいいお値段がしたりするけれどww

 

 

長田の街には数軒の銭湯が残っている。

今回は扇港湯さんにお邪魔した。

番台のおばちゃんがめちゃくちゃ感じいい。

 

 

浴室に入って驚いたのは、

真ん中に細長く、浅い、浴槽らしきものが奥まで伸びていたことか。

「かけ湯」するためのものかなあ、と想像したけど、

ふつうに身体や頭を洗うにも使えそうだ。

 

兵庫銭湯物語のサイトによると「汲み出し洗い専用槽」というそうで、

さらにこのサイトのトップページに掲載されている写真こそが、

扇港湯の「汲み出し洗い専用槽」だった。

「汲み出し洗い専用槽」が残っているのは兵庫県でも僅かであるそうな。

 

hyogo1010.com

 

壁にはおなじみの富士山ではなく、

タイル画で神戸港と六甲山が描かれている。

白湯の浴槽は深く、

小柄な僕(身長157センチ)がまっすぐ立つと、

へその上あたりに水面がくる。

そしてこの深さが妙にクセになる。

いやはや、極楽、たまらんなあ。。。。

 

そして、男湯はみんな寡黙に湯を味わっているが、

仕切壁越しには楽しげなおばちゃんたちの声が聞こえてくる。

その言葉が耳慣れた富山弁でも名古屋弁でもなく、

関西弁であることに、帰ってきたんだなあ、と思う。

 

扇光湯さん、素敵な銭湯でした。

またお邪魔します。

 

 

商店街を抜けてJRの新長田駅を目指す。

最後に「鉄人28号」の像を見上げた。

これまでも電車の中からチラリと見ていたが、

改めて下から眺めると、とんでもなくでかい。

 

 

僕は献血ルームでもらった食パン入りの袋を手に、

帰宅時の高校生で賑わうJRの普通電車に乗り込んで帰路についた。